ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

エスカレーターの乗り方

2016-07-22 10:31:11 | その他
このところエスカレーターの片側開け乗り方がいろいろ話題になっているようです。

東京などの首都圏では左側に乗って右側を開け、大阪方面では逆に左側を開けるのがマナーのようです。しかしこのところ取り上げられているのは、エスカレーターで歩くのは危険であり、止まって乗ろうという趣旨のものが多いようです。

エスカレーターは本当に便利な乗り物で、デパートなどエレベーターがあってもエスカレーターを使うことが多くなっています。たぶん待たなくて済むことや、乗っていてまわりを見ることができるなどが好きなところのようです。

このエスカレーターの歴史は古いようですが、片側を開けて乗ることがマナーになるまでかなり時間がかかったようです。新聞によると地下鉄千代田線の開通は1969年ということになり、その時から新御茶ノ水駅の長いエスカレーターができたようです。

この年は私が卒業した時ですが、その後しばらく大学に行っていましたので、新御茶ノ水駅にも行ったことがあります。このあまりにも長いエスカレーターにやや恐怖を感じ、手すりにつかまっていたはずですが、どちら側に立ったかは覚えていません。このころは多くの人がエスカレーターに慣れておらず、あまり歩くこともなかったのかもしれません。

これが片側を開けるようになったのは、1989年ごろ同駅でこの現象がみられるようになったという記事があるようです。たぶんその後次々に新しい地下鉄が開業し、当然どんどん深くなっていきますので、より長いエスカレーターが設置されたり、他の場所にもどんどん設置が増えていったのだと思います。

この時期はいわゆるバブル期ですので、急ぐ人を優先するという感覚が共通のものとして現れたのかもしれません。大阪が左側を開けるようになったのは、阪急梅田駅でこのような放送があったため定着したようです。

このマナーというか習慣は今では当然のことのように行われています。混雑している駅などでエスカレーターに乗ろうとすると、人混みができ私も含めて動かずに乗る人が多いようで左側に人が集まります。タイミング悪く右側に乗ると、急いでいなくても歩いていくというのが普通になっています。

それを今頃になり安全のため両側に乗るとか、エスカレーターでは歩かないという論調が出るのはおかしなことです。そもそもエスカレーターで歩いて怪我をする人より、階段で転ぶ人の方が多そうな気がします。どうも最近は「安全」が錦の御旗のようになり、誰かが安全を口にすると逆らうことができないという風潮もやや行き過ぎのような気がします。

何事も個人が責任をもって行動することが最も重要ではないでしょうか。