ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

ビールの美味しい季節になってきました

2018-05-15 10:44:03 | グルメ
春から夏に向かいビールの美味しい季節になってきました。私は夕食時など季節を問わずほぼ毎日ビールを飲んでいますので、季節には関係ないような気もします。

ビールにも様々ありますが、私はどちらかと言えば軽めのビール、海外産ではバドワイザーのようなすっきりしたものが好みです。このあたりはあえて言えば程度ですので、それほどこだわっているわけではありません。

ただしビールの味が変わるのは確かで、もうずいぶん昔ですが私の勤務していた会社が、フランスの輸入ビールの販売をしていました。一般には販売せず業務用のやや高級ビールだったのですが、これの売れ残り(賞味期限内ではあったのですが)を社員に非常に安く販売していました。

これを何回か買ったことがあるのですが、かなりまずい印象でした。ところが銀座かどこかのクラブに行ったときこのビールが出て、なんだこれかと思って飲んだら非常においしかった記憶があります。

ただビールなどは飲む環境によって味が変わることは多く、沖縄で飲むオリオンビールはおいしいのですが、お土産に買って帰るとまずいビールになるというのがその典型かもしれません。

私はあくまで好きで嗜好品として飲んでいるので、健康などは考えていませんが、適量であれば健康にメリットがあるという記事がありました。

まずビールにはかなり栄養があるようで、飲み物というよりは液体の食べ物であるという形容がふさわしいようです。確かに飲み会などではビールばかり飲むと食べられなくなるので、それなりに栄養があるのかもしれません。

ビールにはワインよりも多くのビタミンBとタンパク質が多く含まれ、その他リン、葉酸、ナイアシン、抗酸化物質が含まれているようです。また「ビール腹」のイメージに反し、適量のビール飲酒習慣を持つ人は肥満が少ないことが指摘されています。

デンマークの研究では、週に1杯以上6杯未満のビール飲酒習慣のある人は、全く飲まない者より肥満リスクが21%低下することが報告されています。アメリカの心臓協会の2016年の研究では、8万人の健康データを6年間追跡した結果、適度な飲酒習慣が循環器系疾病リスクを下げることを報告しています。

特にビールの飲酒習慣を持つ人は心臓疾患での致死率が42%も低下することを示しています。ビールは牛乳よりも骨に良いようで、2013年のアメリカオーランドの研究では、ビールの飲酒習慣を持つ男性は骨密度が高いことが示されています。

これはビールに多く含まれるシリコンが骨の形成に好影響を及ぼしているのではないかと説明されています。その他知的能力を高める、歯に良い、炎症を抑える、長寿につながる等が上がっていました。

こういったことがあるとこれからよりおいしくビールが飲めるような気がします。

ギターの仲間との合宿

2018-05-14 14:41:43 | 日記
毎年恒例のギター仲間との合宿から先ほど帰ってきました。今年も例年通り山中湖にあるある会社の保養所を借り切って行いました。

昨日家を出るときは晴れていたのですが、山中湖に近づくにつれ雨になり到着した時は本降りになっていました。2時少し前に着きましたがもうほぼ集まっており、ギターの音合わせなどやっていました。

今回は昔からの仲間が9人全員集まりました。このところ合奏曲が2曲で、私は3人の重奏曲が1曲ありましたので、先月から練習していましたが、なかなか仕上がるところまでは行っていませんでした。

まず1曲目のやや難しい曲のパート合わせから始めました。このパートは毎回幹事役のO君が決めているのですが、私はやや苦手としている高音部の担当になっていました。ギターの合奏曲は大体高音、中音、低音に分かれていることが多いのですが、それぞれ得意な部分があり、低音をきれいに出すY君といるのですが、私はどちらかというと中音部を得意としています。

ところが今回はそういったところをわざと変えて担当を決めたようで、なかなか綺麗に高音を合わせることができませんでした。それでも30分ほどで何とか合うようになり全体で合わせましたが、ややリズムも難しくすぐ途中でおかしくなってしまいました。

かなり時間をかけたのですが、すっきりした演奏にはなりませんでしたが、何とか最後まで行って終わりにしました。

2曲目は比較的合わせやすくややリズムにばらつきが出ましたが、比較的短時間で仕上がりました。この合奏には2時間半ほどかかりましたが、結構疲れるものです。

この休憩時間に3人で重奏曲を合わせましたが、初めて合わせる割にはO君もTA君も良く練習しているようで、割とうまくまとまったような気がします。このまま2部の最初に我々の重奏を皆の前でやりましたが、後から録音を聞くと比較的よくまとまっていました。

観客は仲間6人といっても、この前で演奏するのはやや緊張します。次がメインのA君のソロでしたが、半年かけて練習しているだけありなかなか見事な演奏でした。最後にY君が持ってきたエレクトーンでスタンダードジャズを演奏して終わりました。

夕食はいつもは外でバーベキューですが、ひどい雨でしたので部屋の中で焼き肉になりましたが、音楽の話や今話題の官僚問題など楽しく盛り上がりました。

食事のあと我々はいつものように離れた部屋で麻雀になりましたが、手積み麻雀ですので半荘2回で11時前に終了しました。

今朝はうって変わって良い天気になりましたので、ゴルフ組は早くに出かけ、参加しない私とTA君、I君でゆっくり朝食を摂り、ギターの重奏など少しやって帰ってきました。


腫瘍減退の仕組み発見

2018-05-13 09:53:13 | 健康・医療
福島医科大学などの研究グループが、腫瘍内の糖鎖である「α-2.6-シアル酸」が無くなると腫瘍の血管部分の細胞が死にやすくなるメカニズムを発見したと発表しました。

研究成果は、従来にはない効果を持つ抗ガン剤の開発につながる可能性があるとしています。

このシアル酸糖鎖というのは、通常たんぱく質に結合しており、末端にシアル酸が結合した形を取っています。シアル酸糖鎖はガン関連だけでなく非常に多く研究されており、最近ではこの糖鎖が肥満を抑えていることを理化学研究所が発表しています。

このようにα-2.6-シアル酸の糖鎖は生体内で様々な作用を示していることから、最も研究が盛んな糖鎖と言えるのかもしれません。今回研究グループは、α-2.6-シアル酸が欠損しているマウスと通常のマウスにそれぞれ腫瘍細胞を移植しました。

その結果、欠損しているマウスは腫瘍の成長が通常のマウスより遅くなりました。この糖鎖がないと、腫瘍内の血管部分の細胞に異常なシグナルが伝わり、細胞が死にやすくなることが分かりました。

研究グループは現在、この糖鎖を作用しないようにするための化合物を探索しています。新たな化合物が見つかれば、抗ガン剤として使われる「血管新生阻害剤」の開発につながると期待されています。血管新生阻害剤は既に使用されていますが、期待したほどの効果が得られないケースが多いようです。

ちなみに血管新生阻害剤としては、チロシンキナーゼ阻害剤などいろいろな低分子化合物が開発されています。これは腫瘍が増殖すると酸素や栄養が不足するため、新たな血管を作り出してそれを補おうとします。この血管新生を阻害すればがんの増殖を止められるという分子標的薬として期待されました。

しかし実際の臨床では、ガン細胞の増殖は阻止できるものの、ガン細胞を死滅させることはできないということが分かりました。これはメカニズム的には当然で、新しい血管が出来なくてももともとの血管を利用してガン本体は残ってしまうわけです。

そのため臨床現場では、この薬はキレが悪い、つまり大きくならないかもしれないが小さくもならないという評価になっているようです。

今回の研究成果は、異なった作用といえますが基本的には栄養分を抑えるのかもしれません。研究グループは、既存の薬で用いられている物とは異なるメカニズムであり、血管新生阻害剤として新しい効果が期待できるとしています。

なお今日はこれから昔からのギター仲間と山中湖の合宿に行きますので、明日の帰る時間によってはブログの更新ができないかもしれません。

「人体」第7集 健康長寿

2018-05-12 10:40:47 | 自然
このブログでもずっと取り上げてきた、NHKスペシャル「人体」の最終回の録画をやっと見ました。

これは3月末に放映されたものを録画しておいたのですが、何かとあり見忘れていました。先日ブルーレイの録画の整理したときにこれを見つけ、1か月以上遅れてじっくり見たものです。

この最終回で注目したものは「ガン」と「心臓病」でした。この2つは日本人の死因の1位と2位を占めており、このシリーズの臓器間のメッセージ物質のやりとりという観点から新しい治療法を模索しています。

ガン細胞の大きさはおよそ100分の1ミリ程度で、周りのタンパク質の隙間を縫うようにして組織の内部を自由に動き回っています。ガン細胞の増殖に欠かせない酸素や栄養分を増設した血管を通してより多く奪い取ろうとしています。また本来ガン細胞を攻撃するはずの、免疫細胞まで手なずけてしまうメカニズムを持っているようです。

このガン細胞が出すメッセージ物質を詳細に観察すると「エクソソーム(細胞外小胞)」と呼ばれる物質を発見しました。エクソソームの内部には多くのメッセージ物質が入っており、これにより新しい血管が出来たり、免疫細胞に攻撃を中止したりさせているのです。

またガン細部の転移についてもエクソソームが重要な働きをしています。例えば卵巣ガンは内臓全体を覆っている腹膜に転移しますが、腹膜は無数の突起物が張り巡らされており、容易にガンが突破できない仕組みになっています。

しかしエクソソームは、腹膜と似た構造を持っているため、難なく突破し「腹膜の役割は終わり」というメッセージを出し腹膜のバリアを壊してしまうのです。このようにガン細胞はエクソソームを使い、体のあらゆるバリア機能を破壊する武器として巧みに全身に広がっていきます。

国立ガンセンターでは、ガン細胞が出したエクソソームを判別して印をつけ、「これは敵」というマーキングができるような技術を開発しました。マーキングされたエクソソームは、免疫細胞が食べてしまうためガン細胞はそれ以上増殖できなくなります。

ガンでの死亡は、最初にできたガンからの転移がほとんどですので、この研究が成功すればがんの転移が抑えられ、死亡率を格段に抑えることが出来そうです。

ここでは心臓病も取り上げていますが、心筋細胞はほとんど増殖しないことが治療を難しくしています。そこで心臓の細胞が出すエクソソームに、人工的に再生させるメッセージ物質を増やすという試みがなされています。

こうしたメッセージ物質をカギとした、体全体のネットワークを理解することで、健康長寿が保たれるのかもしれません。

万病のもと「慢性炎症」その2

2018-05-11 10:41:28 | 健康・医療
前回「慢性炎症」について、通常の急性炎症との違いや、生活習慣病やガンなどの加齢関連疾患に共通のメカニズムとして注目されていることを書きました。

近年の研究で、この老化と慢性炎症をつなぐメカニズムが明らかとなってきましたので、ここではその2として、慢性炎症の原因と特徴および予防について書いてみます。

老化に伴って慢性炎症が起きやすくなる背景として、1.免疫の変化、2.細胞の老化、3.全身的な要因の3つの要因が関与していると考えられています。

まず免疫力の変化については、簡単に言えば死んだ細胞の「食べ残し」が増えてくるということになります。老化に伴って、死んでしまう細胞が増えてきますが、この細胞は免疫細胞の一種であるマクロファージによって迅速に処理されます。

この処理というのは、マクロファージは異物を掃除する役割があり、死んだ細胞を食べてその場から消してしまうことを指します。しかし加齢に伴ってマクロファージの機能が低下すると、死んだ細胞の食べ残しが生じてしまうのです。この死んだ細胞のかすは免疫細胞が働く刺激となり、炎症が収束しなくなってしまい、その結果慢性的に炎症が続く状態になるのです。

次の細胞の老化は、「細胞老化関連分泌因子(SASP因子)」と呼ばれる炎症シグナルや老化シグナルを分泌するようになります。これらによって、マクロファージなどの免疫細胞が呼び寄せられ、不要な細胞は身体からきれいに消えてしまうようになっています。

しかし、この老化した細胞がそのまま長期に体内に生存し蓄積すると、SASPによって炎症シグナルが分泌され続けます。するとその周囲の組織に炎症反応や発ガンの促進を引き起こす、生体にとっては好ましくない環境を作ってしまうのです。

全身の変化としては、蓄積した脂肪が関与しています。加齢に伴う全身的な代謝や内分泌系の変化により、例えばホルモンの濃度の変化によって、慢性炎症が誘導されることが分かっています。また、肥満は内臓脂肪組織をはじめとして、さまざまな組織に炎症を誘導します。

加齢により、本来脂肪をためておく場所である皮下脂肪の機能が低下し、行き場所を失った脂肪組織は内臓脂肪や本来脂肪が蓄積しない組織(肝臓、筋肉、骨髄など)に蓄積するようになります。この皮下脂肪以外の場所に蓄積した脂肪が、その組織で炎症を誘導することが明らかとなっています。

老化という言葉を使っていますが、40代後半から50代にかけて急激に病気が増え始める背景には、症状として現れない慢性炎症が関与していたのです。

このように慢性炎症はいわば自然現象ですので、なかなか予防は難しいような気がします。多価不飽和脂肪酸(DHAなど)が良いという説もあるようですが、やはり適切な食事・運動・睡眠が重要なのかもしれません。