昨晩は、ブログの記事を投稿した後に、結果として、すぐには寝付けず、テレビを点けたら、ちょうど世界水泳選手権の生中継をやっていたので、それを午前二時まで観てしまいました。
今朝の起床は午前10時。普段のフランスでの生活では、たとえ日曜日でもまずありえない遅い起床でした。カーテンを開けると、細雨が降っているのか、目の前の通りを傘を差した親子連れが何組か通り過ぎていきました。窓を開けると、その会話が静かに湿った空気の中にやわらく響いてきました。
夜更かしと遅い起床にいささかの罪悪感を覚えながら、午前中は、明日の集中講義初日の詳細プランをPCに入力し、言及するシモンドンのテキストの箇所を再読しました。昼過ぎ、雨はもう上がっており、空を見上げると、ところどころ雲が薄くなったところにうっすらと青空も透けて見えています。マンション付近を散歩することにしました。カメラをバックに入れ、用心のために昨日借りたビニール傘を手に外に出ました。
ちょっとの散歩ですし、この界隈をよく知るわけでもなく、まずは近くの小石川植物園を目指しました。
しかし、ゆっくり園内を見るほど時間に余裕があるわけではなかったので、正門前を通り過ぎ、播磨坂の方に歩いていきました。播磨坂桜並木の交差点の直ぐ脇にあった付近の地図を見ると、そこからすぐのところに石川啄木終焉の地の碑があることがわかり、そこに行ってみることにしました。
その碑には、啄木直筆の原稿をそのまま写真版にした啄木最後の短歌二首が嵌め込まれていました。
この碑の隣には、医療法人社団の建物の一角に10m²ほどの小さな石川啄木顕彰室があり、開放時間中は誰でも自由に見学できるようになっています。
私が訪れたときは、他に誰もおらず、室内をゆっくり見ることができました。歌碑の二首も室内の壁に転写された三首もすべて『悲しき玩具』に収録されています。
この思いがけずも見つけることができた啄木の終焉の地を訪れた記念に今日撮った写真を幾葉かアップしておきます。