皆さま、明けましておめでとうございます。この新しい年が皆さまにとって幸多き良き一年であることを心より祈念いたします。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
私自身にとっては今年もまた多忙な一年になります。
でも、もう溜息をつくのはやめます(今更だけどさ、爺、今年少し大人になれそうだね―うん)。余計なことは考えずに、目の前の仕事一つ一つに対して、理由の順序にしたがってそれぞれに応分の力を注ぎつつ、焦らず怠らず、もっと遠くの目標を見失うことなく、困難なこと嫌なことに挫けることなく、でも、ときには愚痴はこぼしながら、毎日酒を飲み、一日一日をそれなりに充実させつつ(「それ充」って呼んではどうでしょうか)、昨晩食した年越しそばのように細々と生きてまいりたいと、この新しき年の初めの初春に念じております。
このブログは、今日二〇一八年元日より足掛け六年目に入ります。これまで通り、その日その日の心に浮かぶよしなしごとをそこはかとなく毎日投稿してまいります。お付き合いいただければ幸いに存じます。
大学での業務のことや研究・教育上の予定・目標などのことはしばらく措きましょう。まったく個人的で他の人にはなんの意味もないような、でも私自身にとってはそれら一つ一つを実現していくことがその都度ささやかな達成感(「プチ達くん」と呼んではどうでしょうか―なんで「くん」が付くの?―語感ですかね。何も付けないとちょっと言いにくいかなとか、「達ちゃん」とか「達さん」とか「達さま」ってちょっと違うかなーって思って―ふーん、どーでもいいけど―だったら聞くな!)をもたらしてくれるいくつかの小さな目標をここに書き留めておきたいと思います。
まず、これはすでに昨年十二月一日の記事で話題にしたことですが、二〇〇九年八月一日に始めたプール通いがあと五四回で通算二〇〇〇回到達します(名水会入りです―そんなんあるん?―もちろん、ありましぇん)。遅くとも三月末には達成できる見込みです。
次に、これは昨年十一月二十二日の記事で話題にしたことですが、万葉集全歌読了です。昨年末までで、一五一六首読みました。つまり、あとちょうど三千首残っています。一日十首で三百日かかります。年内達成を目標にします。
そして、今年から新たに設定する年間目標は、研究・教育上の必要とは無関係に、ある一冊の古典をじっくりと時間をかけて少しずつ繰り返し読み、一年かけて読み終えるということです。その他の諸事に必要な時間を考慮した上でそれが可能な程度の長さという量的制限が選択基準の一つになります。早朝からあれこれの候補が思い浮かびましたが、今年のために選んだ古典は、Voltaire, Traité sur la tolérance (1763) [ヴォルテール『寛容論』]です。すでに読んだことがある本ですが、この寛容論の歴史的名著を不寛容が蔓延しつつある現在の世界の情況の中であらためてじっくりと読み直してみたいと思います。