日曜日の今日、昼過ぎに前期期末試験の答案の採点をすべて終えました(バンザ~イ三唱)。あとは成績を事務に送信することと学生たちに個別に成績とコメントを送ることだけです。それは明日月曜日、最終確認を入念にした上でいたします。当初の計画より四日も早く作業が終わったことはまことに慶賀すべきことであります。それに、大半のレポートと答案は内容的には出来も悪くなかったので、今の気分はけっして悪くありません。
それにしてもなあ、こんなことでフランス国民たちよ、君たちの将来は大丈夫なの? と溜息をつくこともあるのであります。それは学生たちのフランス語のレベルです。念のために断っておきますが、フランス人学生たちのフランス語のレベルのことです。答案提出者二十八人中、語学的にノーミスなのは、ゼロだったのです。もちろん、試験答案ですから、入念に仕上げた文章と同断には論じられません。寛容の原理を適用します。
そう断った上でのことですが、これってさあ、小学生レベルじゃないのかなあという初歩的なフランス語のミスがほぼすべての答案にあるのです。そういうミスがなかっただけで、表彰状を進呈したいくらいですよ。構文レベルとかスピーチレベルとか「ハイレベル」な話ではなく、綴りの間違い、不定法と過去分詞の混同、性数の一致の誤り或いは無視という、ちょっと勘弁してくださいよぉ~、というほど情けない間違いが、それこそ満天の星空ごとく答案に煌めいているのであります。
それでも内容が理解できないわけではないし、上記の類のミスは内容には影響しないし、そもそも、私、おフランス人じゃあ~りませんから、フランス語を外国語として遅まきに学んだに過ぎないガイコクジンとして、その辺はかなり大目に見て採点しているのですが、それでもね、これって、やっぱり、ちょっと大げさに言えば、フランス国家的にちょっとマズイんじゃないのかなあとか、老婆心ながら(私は爺ですが)思ったりもするのです(大きなお世話ですか?)。
まあ、フランスにはフランスの風が吹くのでしょう。極東の小国から流れ着いた爺には預かり知らぬことじゃな。いや、こんなことを言ってはバチが当たる。どこの馬の骨とも知れぬ異国人を暖かく迎え入れてくれた共和国よ、永遠に!
それはそうと、我が祖国、日出る国の未来を担う若人たちよ、君たちは大丈夫だよね?