こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2016年3月4日 金曜日 「春の想い出」

2016-03-05 00:44:33 | 音楽帳

3月3日 木曜日
けふも朝から地方都市で仕事。ふだんより早い電車に乗ってごとごと。
王さまが鎮座する御前会議・・・と名ばかりの会議。じぶんは主催者だがゲッペルスではない。

水曜前夜、その資料準備で遅くなる。
夜から翌朝の電車まで、(=。=)と絵文字で現せるような表情だったよう。いろいろあって気が滅入っていた。実は”いろいろ”という理由は無い。精神の浮き沈みが激しいだけ。
ただ、それは20数年経験してきた苦渋のおかげで、昔の一割くらいの不感症。”慣れ”は恐ろしい。

少しでも気持ちが明るくなるように、と前夜入れ替えたmp3プレイヤーの曲たち。
入れ替えるだけでもけっこう手間と時間と労力をくうのだ。
朝の晴れた車窓を見ながらジュリア・フォーダムの美しい声がそこから聞こえた。脳がじんわり沸き立つ。

「不安を持つも持たないも、いずれにしたって、避けようがない予期不安だよ、キミ。
イイ歳して、なーに中坊みたいなことを今ごろ言ってんだい。」
そこまで仙人になり切れていない。
”中坊”とは良い言いぐさだ。永遠の精神的中坊で何が悪い。
「このまま行くんだよ、このまま。」

いざコトに当たれば、時はすぐ流れ去り、イノチ取られることなく会議は終わる。そりゃそうだろ。主催者がイノチ取られてどうする。
終わってみれば何事も起きなかったが、こんなことは四六時中。

大阪から東京に戻ってから転がり流されながらも、間もなく丸20年を迎える。
要領を得ない反スピーディーなじぶん。それでも多少のディシプリン(鍛錬)がきょうを過ごさせてくれている。
他人にはどうでもいいかもしれない程度の一山を超えて、きょうもごはんがおいしい。

朝聴いたジュリア・フォーダムの「Porcelain」。
彼女に出会ってから何百回目の官能。。。心身共に彼女の声に包み込まれる。
好きな音楽はいつも、レトロじゃない。永遠に劣化しない、新鮮な味わいをわが身にもたらす。創られた時期は関係ない。

調べてみるとジュリア・フォーダムがまた来日することを間際で知ってしまう。どうしようか迷う。
昨年の今ごろ、別の恋人シンディー・ローパーが来日して、2つ同時に行けなかった。
浮気じゃなくて、2人とも好きなのだ。そういう意味ではたくさんの彼女がいて困る。
観たいライヴも立て込んできた。うれしい悲鳴というもの。

こないだぐちゃぐちゃの家(世間用語:ゴミ屋敷)にあるCD積み替え作業しているうち発狂。
とてもじゃないが整理はムリ、捨てるか売っぱらうしかねえ、そんないらちな沸騰状態になった。
それでも行為には及ばず。モノが捨てられない性格は永遠に続く。

結果、CDの渦を少しづつ分類し出す。
1つひらめいたのがフィーメルヴォーカルでかたまりにしてしまうこと。そうすると非常にわかりやすいことに気付いた。
フィーメル中心のグループも入れて、ヴォーカル以外楽器も入ってきて。。。という具合だが、音楽家として優れた女性でくくる。これで1コーナーを作る。

陽が長くなり出した夕べ、パチパチとキーボード叩いて仕事をするかたわらで鳴るインターFM。
デイヴ・フロムさんの番組から大好きなバングルス、ハートの曲が掛かってごきげんさんになる。

ジュリア・フォーダム、シンディー・ローパーといったソロアーティスト。
それ以外のグループに焦点をあててみると、どうだろうか。

その1つが「コアーズ」。英語でCorrs、と書く。
男女混合ユニットだが、4人のうち3人ならびにヴォーカルは女性。

出会いは1996年4月。
大阪から東京に戻された途端、「数週間撮影で太秦(うずまさ・京都)行ってちょうだい」といきなり関西にUターン。
平日は深夜まで撮影、太秦の旅館は畳の間に戻っても校正に打合せ・・・そしてただ夜寝るだけの日々。

そんな合い間に休日をもらった。
京都は四条烏丸まで出て、音楽ショップで出会った1枚がコアーズのデビューアルバムだった。ヘッドフォンで視聴出来るお店の新譜の一枚。
ヘッドフォンを着けて聴いた1~2曲目。その流れだけで即購入を決意するに値した。

「ラナウェイ」がヒットしたファーストアルバム。
新人アーティストを情報で”耳年増”になるより前に、じぶんの耳で発見した喜びが大きかった。

ヴァイオリンが入ったグループ、というとタキシードムーンの徹底した暗さやウルトラヴォックスがヨーロピアン・ロマンティシズムを演出する道具として使った音を想い出すが、それらとは全然違う。
コアーズはクラシカルで清潔感ある空気を醸し出す。

当時、土曜日の昼下がり、彼らの室内ライヴをFMで聴いてカセットテープに納めたが、夜よりも昼、それも風がさわさわと吹く春の日に似合う。
派手ではないけど、その誠実さに共感を覚える。

ファーストアルバムには1~2曲目や「ラナウェイ」以外に、「クローサー」という美しい曲がある。
個人的には、幼いころ聴いていたカーペンターズのような感触をおぼえた。

■Corrs 「Closer」1995■
「クローサー」というとついジョイ・ディヴィジョンがよぎる。
それは実にじぶんらしいが、全くの別世界。
コメント
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