
三日連続の夏日で、わずかに残った桜が激しく散っていく。

代わって桜通の銀杏が芽吹き、八重桜が満開を迎えている。



久屋大通公園のツツジが早くも開花し、僅かに残った
桜の木の下で、行く春を惜しむ宴が開かれていた。

足取り早く季節が変わっていく。

先日から取り掛かっている不動明王坐像の
最後の仕上げをした。
仏法を守る不動明王は、衆生の煩悩を断ち切る
ための宝剣を右手に持ち、左手の綱で欲望に
溺れる人を引き上げてくれる。
悪を懲らしめるため怖い表情をしているが、円空の
不動明王像は憤怒の裏側に優しさが感じられる。

そんな思いで彫っているが、煩悩が断ち
切れない身では、その表現が難しい。
明日の稽古日に先輩に見てもらい、
手直しをして完成にしたい。