弁天島の宿を出て、義母の四十九日法要が
行われる浜松の菩提寺へ向かった。
住宅街の一角にある寺は、深い森に囲まれ、
静かな佇まいを見せている。
閑静な山内には、三方ヶ原の戦いで家康の身代わり
となって討ち死にした成瀬正義の墓所や、家康が
散歩したと言われる小道なども残っている。
法要はお寺の本堂でで行われ、あわせて
納骨法要も墓前で行われた。
99歳で生涯を閉じた義母は、子や孫、ひ孫たちに見送られ、
晴れ晴れと極楽浄土へ旅立って行ったことだろう。
法要の後、お斎の席が設けられ、親族だけで
会食をした。
和気あいあいの明るい雰囲気は、故人にふさわしい
良いはなむけの席となった。
帰りは伊勢湾岸道を通り、刈谷ハイウエイオアシスで
一息入れて、日暮れ前に家に戻った。