私の渓流釣りの方法は餌釣りかテンカラ釣りですが、最近は餌釣りの方が多くなっています。
当たり前な話ですが餌釣りは渓流魚が好む餌を針に付けて釣る方法です。解禁当初の頃は川虫の発生も少ないためブドウの虫やモロコシの虫、イクラなどが餌の主体となっています。
ブドウの虫は、昔の人たちは山野に自生するヤマブドウやエビヅルに寄生したものを冬の間に採集していましたが、最近は養殖ブドウとかハチッコと言う名称で、手軽に使える養殖物(20~25尾入り、350~500円)が釣り餌として販売されています。
養殖ブドウは、野生のブドウの虫(ブドウスカシバ)とはまるっきり違う虫で「ハチミツガ」という養蜂の害虫なのですが、釣り餌に最適だと言うことで養殖技術も進歩し、養蜂に被害を与えないようにサナギや成虫にならない処理をして販売されています。
養殖ブドウ
モロコシの虫は、モロコシなどイネ科の植物に着く「アワノメイガ」という害虫ですが、釣り餌として最適なため多くの釣り人が使っています。「アワノメイガ」は年に2~3回発生しますが、夏の虫は皮が柔らかくて釣り餌向きではありません。7月中旬頃に消毒をしていない種を蒔いて作ったモロコシには良く入っていて年明けまで畑に放置しておけば茎の中で大きく育っています。これを刈り取り、束ねて置いて暇な時にでも茎を開いて採取します。
モロコシの虫
イクラは、言わずと知れたサケの卵です。これも買ってきて使えばいいのですが釣り餌用に作られたものがお薦めです。食用のイクラは皮が柔らかく水分も多くてプリプリしすぎて直ぐに取れてしまうような気がします(この場合、小麦粉をまぶすと改善されます)。ちなみに私はヤマメの卵(写真左)を使う場合がありますが、これは小粒で色も淡いのですが食い渋りの時に効くような気がします。ヤマメ卵は流通していませんので秋口に釣った雌から採取して作るしか方法はありません。養殖業者さんが繁殖時に必要なくなった卵で作ってくれれば売れるような気がしますが・・・。
イクラ(右)とヤマメ卵(左)