5種類目の山菜はアケビ(別名:ジジーババー)です。
アケビ科の多年生のつる性植物で、5枚の葉のものがアケビ、3枚の葉のものはミツバアケビと呼ばれています。
群馬県の別名(方言名)は、メシベ・オシベに粘着性があるので子供達が手のひらに載せて「ジジーババーねてろ、よめは起きて 茶をわかせ、兄は起きて 市へ行け、市へ行って 荷をおろして、さんまを買って しびくるんで、ごをぶって 六番負けて、質おいて はじいかいて、くそふんで とびあがった(水上町)」とわらべ歌(数え歌)で遊んだ所から付いたものだそうです。
新潟では「木の芽」と言えばアケビの新芽を指すほどに珍重され、勝手に採っていると「地元の人が採るのだから採らないで」と注意されることも有るので気をつけましょう。
食用にする部分は新芽と果実の部分です。
新芽は、塩を入れた湯で茹でて水にさらした後、適当な大きさに刻み、うずらの卵を落としてワサビ醤油を掛け、粘りが出るまでかき混ぜて食べるとほろ苦い味が口の中に広がって酒の肴には最高です。
果実は口が少し開いた頃に、中の果肉を生食します。ほんのりと甘くて美味しいのですが種が少し邪魔になるのが難点ですね。
紫色の皮は中の果肉を取って、薄切りにしてナスやシイタケと油いためにしたり、シイタケやひき肉を炒めた具を詰めてテンプラやフライにしたりする食べ方も変わった趣があります。