渓流釣りでテンカラやフライで釣る場合、ヤマブキの花が咲く頃が良いと言われますが、この頃になると水生昆虫の発生が多くなってきて、魚も喰い気が旺盛になってきます。
餌釣りで私がよく使う水生昆虫はフタバカゲロウ科の幼虫(ピンチョロと呼びます)やヒゲナガカワトビケラの幼虫(クロカワムシ、クロンボ“でも、差別用語かな?”)、大型のカワゲラの幼虫(オニチョロ、キンパク)、ヒラタカゲロウ科の幼虫(カメチョロ)で、川で採取しています。
ピンチョロ(フタオカゲロウ科の幼虫)は、泳ぐのに適した紡錘形で暗灰色をしていて背面に斑紋があり、時に白い斑点もあります。ピンピンと跳ねるように泳ぎ回ります。上・中流域のトロ場や水溜りに群生して落ち葉の破片などを食べています。網で10分ほどすくって歩けば1日分は十分に取れ、餌箱にミズゴケ、籾殻などを入れて湿らせておけば長持ちします。また、餌箱の中にウレタンを張って湿らして冷蔵庫に保存すれば1週間は持ちますし、小さなものは水槽に入れホウレンソウなどを茹でたものを餌にして大きく育てている人もいます。
ピンチョロ
クロカワムシ(クロンボ:ヒゲナガカワトビケラの幼虫)は、小石を集めて巣をつくりその中に棲み、石と石の間に網を張って引っかかった藻や落ち葉などの破片を餌にしています。石を持ち上げて巣を崩すと芋虫型の黒い虫が這い出してきます。下流に網を置いて石の底を洗うようにして採取すると一度にたくさん取れます。
クロカワムシ
オニチョロ(キンパク:大型カワゲラの幼虫)は、石の裏側などを歩き回り小型の水生昆虫などを補食しています。これも下流に網を置いて石を動かしながら採取していきます。逃げ足が速いので餌入れから逃げ出されないように注意しましょう。
オニチョロ