かわ遊び・やま遊び雑記

アユ・ワカサギ・ヒメマスなどの釣り情報と自然観察や山菜採りなど自然の中で遊び回った記録や雑記

「かせぎ」・「あそび」・「まごつき」仕事

2009年03月03日 | 農林業

前回、「あそび仕事」と「遊び」について書きましたが、言うまでもなく農山村で主に行われている仕事は農林業です。



この仕事のなかでは「かせぎ仕事」が主業となります。つまり生計を立てるための仕事で「生業」とか「なりわい」とか呼ばれていて「野良仕事」や「山こなし」など経済的側面の強い労働のことを指しています。

そして「あそび仕事」は「かせぎ」の合間に行われる山菜採りやきのこ採り、川や水路・ため池での漁撈などを指していて、経済性や安定した収穫もあてには出来きませんが、きつい主業の息抜き的性格を持ち、自然を相手にした楽しみの要素が強いもので、仕事とは言えないような仕事を指しています。

さらに「まごつき」と呼ばれる雑用があります。「まごつき仕事」は「かせぎ仕事」に必要な農具の手入れや草刈りなどのみならず、生活全般に係わる細々とした作業をこなす仕事を指しています。



このように農山村では3つの形態の仕事があって、ここに住む人々は農夫や木こりのほか、水路の改修のときには土工、小屋を建てるときは大工、農具を直すときは鍛冶などと数多くの職種を一人または共同でこなしていたのです。

農山村の生活では{かせぎ→あそび→まごつき」と言った仕事は関連性を持って行なわれ、「人間-自然」「人間-人間」との関係に調和が取れていて地域共同体の運営や文化の継承、生活環境や自然環境の保全などが上手くいっていたのでしょうね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする