私の専門は一応林業なので、偶には林業関係の本の紹介をしておきます。三十数年ものあいだ林業行政に携わって(途中で水産行政を5年やっていましたが・・・)きたので、それなりに我が国そして群馬県の林業の行く末を心配しているのです。
特に最近、心配したり疑問に思ったりしていることは「本当に国産材の時代は来るのだろうか」「なぜスギ材の価格が上がらないのか」「長伐期と大径材生産は正しい方向性なのか」「伐採後の再造林放棄をなくす施策はあるのか」「作業道を作って間伐だけ進めていてもいいのか」「皆伐と再造林が林業の本筋ではないのか」「木材価格を上げる施策が必要ではないのか」「山に金を戻せる仕組みはないのか」等々です。
その疑問に少しでも答えてくれたのがこの本でした。2日ほどかけて読み終えて、少し納得し、少しもの足らないというのが率直な読後感ですかね!
『不況の合間に光が見えた!新しい国産材時代が来る』
目 次
はじめに ― 霧の合間に何が見えるのか? ―
第1章 大手住宅メーカーの国産材シフトが始まった
第2章 「束の間の国産材時代」から見えたもの
第3章 大型化する国産材製材工場第4章 充実する森林資源を使いこなせるか
第5章 山側が解決すべきこと
第6章 不況という霧の先にあるもの
あとがき
(著者:遠藤日雄、出版:日本林業調査会、価格:2,000円税込み)
筆者曰く「木を伐ったら伐ったなりに実入りのある森林・林業に転換させるためには何が必要なのか? それを議論したのが本書です。」
新しい国産材時代が日本の森林・林業に来ることを切に願ってやみません。
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