国語屋稼業の戯言

国語の記事、多数あり。国語屋を営むこと三〇余年。趣味記事(手品)多し。

ボツにされた「洋酒を詠む」の俳句

2019-10-15 20:20:20 | その他・雑文
以前、書いたんだが、夏井いつき先生の俳句道場のテーマが「洋酒を詠む」だったのである。

 結果は『NHK俳句』には載らなかった。残念。

 しかし、ボツにされた俳句とは言え、愛着があるのでここで公開すると同時に敗因を分析。

   赤ワイン 飲むためにする 登山かな

●この句である。

 作ったきっかけは分解式のワイングラスを入手したことである。



 詳しくは上にあげた写真を見てほしい。トランプが入っていることからおわかりかと思うが、手品用に購入した。

 しかし、もともとは登山で持ち運ぶことを目的としたワイングラスなのである。

 想像力を刺激する道具ぢゃないか。

●気に入っているところは対比の視点を含んでいるところである。

●ワインを飲むという小さい行為のために登山という大きい行為をするのは大人な感じでお酒に合うと思うのである。  

 大きい、小さいというのは時間的・空間的なイメージの上での話である。

 また、小さい喜びのために大きな苦労をするところも酒を嗜む大人っぽくて良い。

●次に視覚である。

 赤ワインの「赤」と登山から連想される「緑」の対比である。

 きれいぢゃないか。

●敗因は以下の通りかと。

・登山用のワイングラスがあるということを知らないとリアリティがない。
・私はお酒が飲めないので、リアリティがない。想像の産物だとすぐわかる。
・私は登山をしないので、リアリティがない。想像の産物だとすぐわかる。

 夏井いつき先生ほどになるとリアリティがない=底の浅い句はすぐに見抜かれる可能性が高いのである。

 そして、致命的な敗因が「郵便の配達にかかる時間を間違えて、必着の締め切りを一日過ぎてしまった」ことである。

 悲しいかな、読んでもらっている可能性は低いというか、ない。



●速達で出していたらワンチャンあったやもしれぬなあ。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マジックのリハビリと日記74 | トップ | マジックのリハビリと日記75 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

その他・雑文」カテゴリの最新記事