旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

パリ近郊プロヴァンに寄ってからシチリアへ向かう

2014-09-15 15:25:24 | フランス
羽田空港を22時15分に出発した飛行機は、パリの空港に朝4時に到着。シチリアへの飛行機は夕方4時なので、それまでの時間に世界遺産にも指定されたプロヴァン(南仏のプロヴァンスとは全く別の街)を訪れることにした。
ド・ゴール空港から一時間十五分、朝6時少しまえにプロヴァンの城門に到着したが…まだ真っ暗
この時期、太陽が昇るまでにはまだ一時間はある。市庁舎前商店街も日曜日の朝だからまだ眠っている。ただ、パン屋さんが一軒すでに忙しく働いていたのがフランスらしい。

旧市街へ坂を上っていき、広場についたころに少し空が蒼くなってきた一軒のホテルで朝食をおねがいする。しばらく休憩おいしいパンとカフェオレでゆっくりして出てくると、前庭にバラの花そうだ、この町は、13世紀に十字軍に行ったご領主・チボー四世がダマスカスからバラの花をもたらしたのだった。街の見学コースにも「薔薇コース」などと名付けられたルートがある。
★チボー四世が十字軍としてエルサレムへ行ったのは1239年。シチリア王で神聖ローマ皇帝だったフリードリッヒ二世がすでにキリスト教徒の領土としていたので、ほとんど戦う必要のなかった遠征だった。結果、聖地では城を修復した他は詩作をしてすごしていたそうな。

さっきの広場もすっかり朝ゆっくり坂を下りてゆくと「薔薇園」の看板朝九時ではまだオープンはしていないだろうけれど足を向ける。途中小さな川を渡る地図で見て川があるとは思っていたが、こんな小川だったのか。
薔薇園は思ったよりおおきいきっと、薔薇の時期はきれいだろう。訪れるツアー、企画してみようかしらん。

美しい城壁沿いの道に出た。背中から照らす朝陽が暖かい。

かつては全周5キロもあったという城壁は、今は半分も残っていない。が、修復されていない部分の方が美しく感じられる。

城壁沿いにしばらく歩くと、安全に上をあるける場所があった

真っ暗な時に通ったサン・ジャン門を出てインフォメーションに行く。日本語のよくできた案内用紙がある。ここでプロヴァン・パスという市内の見学に便利なチケットを購入。同時に施療院地下の見学が10:30に予約出来た。

旧市街の中心、「勅令の十字架」があるシャテル広場へ戻り
十時にオープンするセザールの塔へ登りに行こう十時ちょうどにオープン途中でこんな表示も
細い石の階段をのぼり鳩のフンでいっぱいの鐘突きやぐらにでると町がぐるりと一望できる。


見下ろすと、ここが城壁とつながった物見やぐらだったことがはっきりわかる痕跡があった。

途中にこんな絵物語展示が展開される部屋がある
プロヴァンでどうしても必ず訪れるべき場所は、やはりこの塔だろう。


●施療院(オテル・デュー)と、その地下のガイドツアーへ
一回に二十五名限定の地下探訪。人気があるようで、満員御礼。観光案内所で予約してなければ入れないところだった。事前に調べておいたデータによると、この町の土は羊毛を漂泊するのに使えるテロワール・ドゥ・フレールと呼ばれる石鹸の様な働きをする性質があったそうで、採掘されていたようだ。※今回ガイドしてくれた方のカタコト英語の説明では、まったくそのような説明にはなっていなかった。「モルタルのように使うチョーク土だ」というのです。どちらが正しいのか、首をかしげております。

ガイドさんといっしょでなければ、迷ってしまう迷路

★下の写真の左右、このノミ跡のちがいは削られた時代の違いをあらわしている。
左は中世から土を取り出すために掘っていた場所。
右は、施療院の地下から入っていけるように20世紀も後半になってから削った場所。
それまではばらばらになっていたいくつもの穴をつなげることによって、この地下ツアーも可能になったのだそうだ。

かつての穴への入口は、それぞれの家の中にあって、外からはうかがい知れない場所だった。それぞれの家の財産だったようだ。

17世紀頃にはすでに興味本位で見学する場所となっていたようで、その当時の見学者がサインを残している

ざっと四十分ほどで地上へ戻ると、入口とは全然違う場所だった。地下を歩くと方向感覚が無くなります


●「プロヴァンとプロヴァン人博物館」をちょっとだけ覗く。これはナポレオンが1811年にチュイルリー宮殿(焼失した後再建されていないルーブルの一角)で着用していたというマスク
**
シャテル広場へ戻り、昼食にしよう。
広場に面した「職人の家」のレストランにて

こういうハムやパテ類が断然おいしいフランス中部。


***
13時にプロヴァンを出発。空港へ戻る。

パレルモへの唯一の直行便を運航するAirOneへチェックイン。いろいろあったんだけれど、それはここでは省略(笑)
荷物検査で靴を脱がされる人もあるから、こんなのが用意されております

パレルモまで二時間と少しのフライト。
ふと下をみると、エルバ島がみえていた
コメント
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