《手造の旅》スペイン小都市めぐり五日目、午後。黄色い菜の花の中をはしってゆく
川を見下ろす崖の上のサモラ旧市街。
ここはポルトガルのポルトを流れるドゥエロ川の上流になる。川を見下ろす崖という立地はどこも古代から人々が住んていた場所だ。
通常観光バスは旧市街には入れないが、今回はど真ん中のパラドールに宿泊するので特別。ドライバーが警察に電話すると、なんと白バイが先導してくれてパラドールまで連れて行ってくれた.
途中、市場や
マヨール広場に建つロマネスクのサン・フアン教会
パラドールはヴィリアート広場に面している
高い建物がないので空がひらけていて気持ちが良い。
もともとアルバとアリステ公爵家の建物だった建物で最高の立地。
これはある部屋からの眺め
後年孤児院に転用されたりしていたものを1960年代にパラドールとしてオープンさせた。
午後二時近く、予定通り遅い昼食
アミューズはハッシュドポテトにバカリャオ(塩タラ)を練り込んだもの。さくっといただきます
前菜が絶品!パプリカを焼いてオリーブオイル漬けにしたものにバカリャオをのせてある。
スペインではよくあるひと品なのだが、瓶から出しただけのものとは全然違う。
メインは二種からチョイス。サーモン
サモラ・ライスは肉を炊き込んだ汁とパプリカパウダーの味がしっかり染みたお米。写真を見ていた時にはパエリアみたいに思えたが、味はまったく違った
もちろんデザートもいただきます
部屋へもどって一時間ほど休憩。
16:30から現地ガイドさんと徒歩観光スタート
実に美しい春の青空。少し田舎の雰囲気が、観光客でいっぱいのアヴィラの町よりも好もしい。到着してあるきはじめたばかりなのに、誰かが「この町はまた来たいわねぇ」とつぶやいた。
サモラは「ロマネスクの町」と呼ばれたりする。歩いているとどんどん出会う
、でも多くはいつも入れるわけではない。
こちらは11世紀の城壁の跡
町の西端にあるカテドラルへむかう。ひときわ大きな広場に面して建っているこれがカテドラル
鐘楼はロマネスクだが、入り口やその周辺はルネサンスからバロックの時期に改修された雰囲気がありありと感じられる。
実際、内部もロマネスクらしいところはあまりなく、唯一このドームがいい雰囲気で残っていた
内部の装飾で目に留まったのはこの古びたタピスリー
祭りの時期にだけ出されるもので、かつては主祭壇の前に下げられていたのだそうだ。日本でも寺社にこういう絵があった。
カテドラル内部でいちばんおもしろかったのは、この壁に造り込まれたたくさんの貴族の墓。13世紀ごろのものから幅広い時代に分布している。
19世紀にペストの流行を怖れて、遺体が埋葬されていた壁の墓は墓碑ごと塗り込まれてしまった。その時にプレートを設置していつの時代の誰の墓なのかを分かるようにしてある。
それをやっと最近になって開け始めたのである。
壁に切れ目を入れ、そこからマイクロスコープで何があるのか確認し、慎重にはがしてゆくと・・・
時にはこんな色鮮やかな中世の墓碑があらわれる。
これもつい数か月前に発見されたとのこと。見ると、壁にはまだまだ開けていない墓碑がいくつもあるではないか。これからまだまだロマネスクの彫刻が見つかるやもしれませぬ。
この教会の解説をよんでいくと、どれでも必ず言及されていたのが宝物館のフランドルのタピスリーであった。
小松はそれほど織物装飾に趣味がないが、それでも実際に目の当たりにすると「おぉ」と、声をあげるほどの出来映えであり、保存状態もののだった。場面はトロイ戦争。
アキレウスが矢で射られるところ
服装は製作当時のフランドルのものになっているのはしょうがないです。
この大聖堂で、唯一ロマネスクのオリジナル彫刻を留めていたのは西側の入り口
かなりおもしろい植物装飾にかこまれているマリア像
**
川を見下ろす見晴場所へ
古い橋の上を観光用のプチ・トレインがはしってゆく。
「乗ってみた~い」と声があがった。
では、時間調べてみましょ(^^)《手造の旅》ならなんでもありです。
**
マヨール広場に戻る途中、さっき閉まっていたマグダレーナ教会を覗く
ここは内部よりも入口のこの彫刻が必見。
植物が生い茂る天国で、皆笑顔に彫られている。かつてはこれらも彩色されていたことだろう。
サモラの町で有名なのはセマナ・サンタ(聖週間)の行列。この時期には市内に十七ある「コフラディア」と呼ばれる町内会組織が活躍する。これはその一つの本拠地
描かれているような顔の見えない服装は「善行は誰がしたのか分かっては売名行為になる」という考え方から中世に考え出された。
街並みに出窓が多いのがサモラ風
***
さっき橋の上を走っていたプチ・トレインは毎時ちょうどにマヨール広場を出発すると分かった。最後の回が20:00広場発。お茶して待っているとやってきました
午後八時でも日本なら午後五時ぐらいの雰囲気。
料金はなんと1.2ユーロ!
これで45分もサモラの町をまわってくれる。城壁の外側へおりて
川の向こうへ渡ると
夕方の光が丘の上の旧市街を照らしている
なんと美しい空。
さっき訪れた12世紀からの大聖堂が夕日を浴びている
二両の小さな車両に、乗っているのは我々十数人の日本人だけ。街のみんなが手をふってくれる
マヨール広場にもどり、夕食代わりにカフェで軽く
パラドールに戻った21時半ごろ、やっと夕焼けサラマンカとサモラの二都市をゆっくり訪れた一日だった。
川を見下ろす崖の上のサモラ旧市街。
ここはポルトガルのポルトを流れるドゥエロ川の上流になる。川を見下ろす崖という立地はどこも古代から人々が住んていた場所だ。
通常観光バスは旧市街には入れないが、今回はど真ん中のパラドールに宿泊するので特別。ドライバーが警察に電話すると、なんと白バイが先導してくれてパラドールまで連れて行ってくれた.
途中、市場や
マヨール広場に建つロマネスクのサン・フアン教会
パラドールはヴィリアート広場に面している
高い建物がないので空がひらけていて気持ちが良い。
もともとアルバとアリステ公爵家の建物だった建物で最高の立地。
これはある部屋からの眺め
後年孤児院に転用されたりしていたものを1960年代にパラドールとしてオープンさせた。
午後二時近く、予定通り遅い昼食
アミューズはハッシュドポテトにバカリャオ(塩タラ)を練り込んだもの。さくっといただきます
前菜が絶品!パプリカを焼いてオリーブオイル漬けにしたものにバカリャオをのせてある。
スペインではよくあるひと品なのだが、瓶から出しただけのものとは全然違う。
メインは二種からチョイス。サーモン
サモラ・ライスは肉を炊き込んだ汁とパプリカパウダーの味がしっかり染みたお米。写真を見ていた時にはパエリアみたいに思えたが、味はまったく違った
もちろんデザートもいただきます
部屋へもどって一時間ほど休憩。
16:30から現地ガイドさんと徒歩観光スタート
実に美しい春の青空。少し田舎の雰囲気が、観光客でいっぱいのアヴィラの町よりも好もしい。到着してあるきはじめたばかりなのに、誰かが「この町はまた来たいわねぇ」とつぶやいた。
サモラは「ロマネスクの町」と呼ばれたりする。歩いているとどんどん出会う
、でも多くはいつも入れるわけではない。
こちらは11世紀の城壁の跡
町の西端にあるカテドラルへむかう。ひときわ大きな広場に面して建っているこれがカテドラル
鐘楼はロマネスクだが、入り口やその周辺はルネサンスからバロックの時期に改修された雰囲気がありありと感じられる。
実際、内部もロマネスクらしいところはあまりなく、唯一このドームがいい雰囲気で残っていた
内部の装飾で目に留まったのはこの古びたタピスリー
祭りの時期にだけ出されるもので、かつては主祭壇の前に下げられていたのだそうだ。日本でも寺社にこういう絵があった。
カテドラル内部でいちばんおもしろかったのは、この壁に造り込まれたたくさんの貴族の墓。13世紀ごろのものから幅広い時代に分布している。
19世紀にペストの流行を怖れて、遺体が埋葬されていた壁の墓は墓碑ごと塗り込まれてしまった。その時にプレートを設置していつの時代の誰の墓なのかを分かるようにしてある。
それをやっと最近になって開け始めたのである。
壁に切れ目を入れ、そこからマイクロスコープで何があるのか確認し、慎重にはがしてゆくと・・・
時にはこんな色鮮やかな中世の墓碑があらわれる。
これもつい数か月前に発見されたとのこと。見ると、壁にはまだまだ開けていない墓碑がいくつもあるではないか。これからまだまだロマネスクの彫刻が見つかるやもしれませぬ。
この教会の解説をよんでいくと、どれでも必ず言及されていたのが宝物館のフランドルのタピスリーであった。
小松はそれほど織物装飾に趣味がないが、それでも実際に目の当たりにすると「おぉ」と、声をあげるほどの出来映えであり、保存状態もののだった。場面はトロイ戦争。
アキレウスが矢で射られるところ
服装は製作当時のフランドルのものになっているのはしょうがないです。
この大聖堂で、唯一ロマネスクのオリジナル彫刻を留めていたのは西側の入り口
かなりおもしろい植物装飾にかこまれているマリア像
**
川を見下ろす見晴場所へ
古い橋の上を観光用のプチ・トレインがはしってゆく。
「乗ってみた~い」と声があがった。
では、時間調べてみましょ(^^)《手造の旅》ならなんでもありです。
**
マヨール広場に戻る途中、さっき閉まっていたマグダレーナ教会を覗く
ここは内部よりも入口のこの彫刻が必見。
植物が生い茂る天国で、皆笑顔に彫られている。かつてはこれらも彩色されていたことだろう。
サモラの町で有名なのはセマナ・サンタ(聖週間)の行列。この時期には市内に十七ある「コフラディア」と呼ばれる町内会組織が活躍する。これはその一つの本拠地
描かれているような顔の見えない服装は「善行は誰がしたのか分かっては売名行為になる」という考え方から中世に考え出された。
街並みに出窓が多いのがサモラ風
***
さっき橋の上を走っていたプチ・トレインは毎時ちょうどにマヨール広場を出発すると分かった。最後の回が20:00広場発。お茶して待っているとやってきました
午後八時でも日本なら午後五時ぐらいの雰囲気。
料金はなんと1.2ユーロ!
これで45分もサモラの町をまわってくれる。城壁の外側へおりて
川の向こうへ渡ると
夕方の光が丘の上の旧市街を照らしている
なんと美しい空。
さっき訪れた12世紀からの大聖堂が夕日を浴びている
二両の小さな車両に、乗っているのは我々十数人の日本人だけ。街のみんなが手をふってくれる
マヨール広場にもどり、夕食代わりにカフェで軽く
パラドールに戻った21時半ごろ、やっと夕焼けサラマンカとサモラの二都市をゆっくり訪れた一日だった。