旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

豊かなるプリンス・エドワード島

2018-10-04 20:16:01 | カナダ
プリンス・エドワード島の赤い土が太陽の光に赤さを増す。
フェリーから遠くに見えた時から、その色は印象的だった。

午前中に岩だらけのノヴァ・スコシアを見ていたから、その違いを強く感じる

島に上陸し、シャーロットタウンに向かって走り始める

どこまでいってもなだらかな耕作地

ああ、ここは豊かな島なんだ

↓シャーロットタウンはカナダという連邦をつくろうとする会議がはじめて開催された地↓

↑町の入り口で訪れる人にそれを知らせる↑

今日のホテルはシャーロットタウンの中心部にある老舗ホテル↓

夕暮れた町へ夕食に

毎晩「赤毛のアン」の劇が行われている↑

サラダ
焼きガキ ムール貝 ポークステーキ

明日も晴れますように








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ハリファックス要塞の「ヌーン・ガン」を見てからピクトーへ寄ってフェリーに乗る

2018-10-04 17:23:19 | カナダ
ハリファクスは1749年建造の要塞からはじまった。
正午に本物の大砲を撃つ儀式は、少なくとも百五十年は(クリスマスを除く)毎日行われている↓到着したのは十分前。
すでに19世紀の軍服を着た兵士が準備万端↓

我々が待っているのは要塞の港側の出入り口↓スコットランドのキルト姿の兵士が守る↓

「三十秒前!」の声がかかり、耳を押さえて待ち受ける↓動画をごらんいただけます
現場で体験すると大砲というのは一発でもこんなに轟音だったのかと驚ろかされる


発射が終わるとすぐに入場が許可された。入場ステッカーも大砲の印↓

土塁の上に出ると、さっきの大砲の説明をしてくれた↓

砲身を触っていたので「熱くないのですか?」と訊ねてみる。
「十分厚みがあるのでだいじょうぶですよ」とのこと。
1810年のモデルを半世紀ほど前に復刻させたものなのだそうだ。
※キューバのモロ要塞を思い出した

キューバで見かけたのと同じような、もっと現代的な大砲もあった↓

ここが19世紀後半になっても、キューバの要塞と同じように機能を維持していたのをうかがわせる。

シタデルの内部はシンプル↓

ぐるりと囲んだ要塞の壁の他は博物館になっている三階建ての住居棟があるだけ

ノヴァ・スコシアから兵士を送った第一次大戦をはじめとする現代の戦史が解説されている

要塞を出る





港からひきあげられている砕氷船↓

この港は砕氷船が必要になるような場所なのか

三十キロメートル以上も入り込んだ入江になっているハリファックス港。二本かかっている橋の下をくぐる

1917年にこの近く・港がいちばん狭くなった部分で、フランス船とノルウェー船が接触して引火爆発「ハリファックス大爆発」が起きた。
※海洋博物館には、タイタニック号の沈没とともにこの事故が詳細に解説されているそうな。いつか見てみたい。
**
午後一時少し前、「ファーマーズ・マーケット」でさっと軽食タイム



ハリファックスから百五十キロほど北にあるカリブーの港から、プリンス・エドワード島へ向かう16:30発のフェリーに乗る。
「そろそろ黄葉だねぇ」とドライバーのマーティンさん
欧米人でも(失礼)黄葉を愛でる人は少なくない

↓ニューグラスゴーという街もある↓グラスゴーは18世紀後半に蒸気機関を実用化し、産業革命の先端をいっていたスコットランドの町

「ニューグラスゴーには近現代の産業博物館があるんだ。鉱山とかそれを運ぶ鉄道とか、かつてのこのあたりの様子が分かっておもしろいよ」
マーティンさんはガイドもするドライバーさん↓

小松が下調べの時に気になっていた「ピクトー」という街の話をする。
「ピクト人」というのは古代ローマがスコットランドを「カレドニア」と呼んでいた頃に存在していたケルト系の人々とされている。

フェリーターミナルの近くにこの名前の街があるのだ。
1773年にやっとのことでたどり着いた新天地にそんな名前をつけた人々の気概が思われる。
ピクトーの港にはその時の入植船「ヘクター号」が2000年に復元されているはずだ。

「見たいかい?行ってみようか」
マーティンさんはフェリーへの道からわざわざUターンして小さなピクトーの町に入ってくれた↓


ちいさな港には観光バスなど一台もなかった。

午後から青空も見えて、おだやかな風が吹いている。マーティンさんに導かれて三十メートルほど歩くと、すぐに復元された「ヘクター号」が見えた↓

★ピクトーとヘクター号について、こちらに書きました

↓この港にあったもう一つの記念碑についてもぜひ触れておきたい↓

書かれている文字を読んでも、はじめはこれが何を現しているのか理解できなかった。
※別途書きます

***カリブーの港でフェリーを待つ

音もなく出航

デッキは風が強いかとおもったら、今日はほんとに快適。
七十五分の航行時間だが三十分以上はデッキでのんびりしていた




もうすぐプリンス・エドワード島が見えてくる












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ハリファックス朝散歩とペギーズ・コーブ

2018-10-04 01:46:51 | カナダ
ハリファックスの高層ホテルの窓から見た港。
小さな島で小さな灯台が灯りを送っている↓

今日は巨大な客船が三隻もつくのだときいていた↓

朝食のあと、少しだけホテルの近くを散歩。
1749年に、フランスとの植民地闘争のために建設されたので丘の上には星形の要塞=シタデルがある。
ホテルの前の坂を三ブロックほどあがるとその入口に出た↓

「オールド・クロック」は修復中
↓航空写真を見てもらうと、どんな地形になっているか分かる↓

計画的にまっすぐな道をとおしているので↓急な坂の下に港が見える↓

市庁舎のある公園↓

振り返ると教会と戦争慰霊碑↓

慰霊碑にあるノヴァ・スコシアの紋章↓左側にスコットランドの一角獣、右に先住民↓
スコットランドの十字架↓

↓もうひとつの紋章はハリファックス市のもの↓漁師と水夫↓真ん中の鳥がおもしろいなぁ、由来はなんだろう

ノヴァ・スコシア銀行の前をとおって、ホテルにもどる

ハリファックスのガイドライルさんが待っていた
「ちょっと曇りだけれど、今朝はペギース・コーブへ行った方がよいでしょうか>」と訊ねると
「今日はだいじょうぶ」と即答してくれた。よし!行きましょう。美しい灯台まで四十分ほどのドライブ。

ライルさんがネクタイの柄を説明してくれる↓あ、これはスコットランド起源のタータンチェック↓
これは彼の出身地ケープ・ブレトン島のもの↓構成する色に意味がある

黑は石炭 
銀は鉄 ※それぞれ鉱山があった
緑は自然の豊かさ
金色はサンセットに輝く湖のきらめき

あとから調べてみると「カナダのタータン」というホームページを見つけた。比較的新しくデザインされたタータンが多い中、ケープ・ブレトンのものは1907年から伝わる歴史あるタータンだとわかった
※こちらからそのページをみていただけます
***
ノヴァ・スコシアの海岸線は複雑で岩礁が多い。
霧もよく出るので航行には細心の注意が必要だ。だから灯台がたくさん必要なのだ。

岩がちな土地は農業にはあまり適さず、入植した人々は自然に漁師になっていった。今も小さな漁村がたくさんある。

ロブスターは先住民たちの常食で大量にとれた。
古い時代の木製ロブスター罠↓餌にはサバをつかったそうだ


目的地のある村が見えてきた。小さな村でいちばん目立つ建物はいつも教会だ↓


景観をこわさないために、これ以上新しい家を建ててはいけない地区になっている



現代のロブスター罠が積み上げられている↓


とつぜん、岩場に立つ灯台が姿をあらわした↓

花崗岩の岩場に風が吹き付け、白い波しぶきがあがる

灯台までの道は花崗岩。
「黒い石の上は踏まないように。年に一人ぐらいは足を滑らせて溺れるから。」とライルさん
黒い部分は濡れていては滑りやすいのだ。手すりもない。

ペギーズ・コーブはハリファックスに立ち寄る観光客の定番観光スポットだが、冬場にはきびしい漁村の顔をとりもどすのだろう。

1980年代にここが気に入って住み着き、作品をのこしたフィンランド人彫刻家がいた。その作品↓地元の漁師たちの姿を写している

↑彼は製作途中で亡くなり、この岩壁に灰を納められた↑画面左の方に見える白い四角のぶぶんがそれ↑
息子が遺志を継いで完成させたそうだ


この地域の地図↓左の方にNEW GERMANYという地名がみえる↓

このエリアはイギリス政府がプロテスタントを増やそうと北ドイツから入植者を集めたそうだ。
ノヴァ・スコシアは最初フランス系のカトリック入植者が多かったのでそれに対抗させる措置だった。
1755年にはフランス系住民を追放する政令が発せられ、様々な悲劇が語り継がれている。

ノヴァ・スコシア西部の「エヴァンジェリン・トレイル」を巡ればそういったフランス系の子孫が住む村を訪れることもできる。
また次回(いつ?)そんな企画を実現させたい。

**我々がペギーズ・コーブを出るころ、クルーズ船からの大型バスが続々到着した↓

あの岩場が混みあうとどうなっちゃうのかしらん。

これからハリファックスにもどれば、シタデル要塞で正午に行われる大砲の儀式にまにあいそうだ。






















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