旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

「こころの森美術館」、夜は間人のカニ尽くし

2019-11-25 20:00:00 | 国内
三月に日帰りで間人(たいざ)を訪れた時この「五百羅漢」に出会って、
「こんな顏を描く人にお会いしてみたい」と思った。
幻一(まぼろしはじめ)さんは丹後半島の、交通の便が良いとは言えない村に居られる。

僧籍もお持ちだというから見かけだけでなくほんとうのお坊様。
宗教者の務めはどんなかたちであれ人の心を穏やかに導くものである筈だ。

その方法は人によって様々。
幻さんの場合は絵筆で表情を描き、描かせて、「気付き」をあたえてくださっている。

まずはお手本↓

これは「楽」という主題
冒頭の顏もそれぞれ漢字一文字の主題がある。
左から「労(いたわる)」「?」「会」「祝」

同じ主題をあたえられても人によって違った顏ができてくる

今日、みんなで画いた主題は「願」「当」「恥」「明」
ひとそれぞれの顏・顏・顏

何かを表現しようとする時、「よく見られたい」「上手にえがきたい」という見栄と欲がでてしまうのが人というもの。

子供時代にはなかったそういう欲得に翻弄されずに表現することができたらなぁといつも思うのだけれど。「あ、これはそうかも」と思える絵もありました↓

それぞれの自信作を持って、記念に全員で(^.^)

***

夜は、この旅お待ちかねの間人のカニ尽くし!

今日!海からあがった「その日カニ」を食べられるのは本当にラッキーな事。
翌日まで水槽に入れておくだけでも痩せていくから

同じ北陸のカニでも場所によって味は違うという理由をお話いただきながら

焼いたり↓

茹でたり↓

↑ゆであがったのをこのように豪快に折って食べるのをおしえていただいた

やはり日本酒によくあいます↓

↑赤いのは古代米(赤米)を使ったロゼみたいな日本酒
↓同じく赤米をつかった麺

↓ブリは伊根からのもの

これが生でも美味しすぎてそのままどんどん食べてしまいました
↓ワカメは九十歳のおじいさんが「とト屋」のためにとってくださるものだそうで、やわらかで新鮮

最後は雑炊で〆
今年は昨年以上に堪能させていただきました!

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雨嵐でも楽しめる丹後の旅、間人蟹のセリと丹後ちりめんの奥深さ

2019-11-25 14:00:00 | 国内
間人(たいざ)のブランド蟹のセリを見ることができたのは幸運だった↓

※こちらにもっと書きました中から動画へもリンクしてあります
競りは観光用ではまったくないので見学用の場所はない。倉庫の天井裏にあがる急な階段にへばりついて見下ろすわれわれ↓

五艘の船だけが捕ることをゆるされた間人蟹。
船ごとにいつつのセクションに分かれている↓

大カニは五匹一列で競りにかけられていく↓

**
「弁当忘れても傘わすれるな」ということわざがある丹後、雨が降るのはいつものこと。
午後二時の間人港は防波堤に打ちつける波が湾内から見えるほどになっていた↓

↓この五隻が早く港に戻ってきてしまったら、セリは午前中におわってしまうところだった↓

幸運だったということが、きてみてはじめて理解できた。

***
京都を朝出発し、一時間半ほどで丹後半島に至る。
海を見晴らせる小さな「レストこのしろ」を予約してもらっていた↓

ここでまずは丹後がどういう場所なのかをチーム龍宮の姫様よりレクチャー古代には日本海側こそが文化の入口。この地方には五千もの古墳がある。登ることの出系る巨大な古墳も、石室を見ることのできる石舞台のようなところもある。

★2018年二月大雪の日に訪れた「古代の里博物館」の写真をこちらからごらんください
びっくりするような大雪でした

ロールパン50円!卵サンド百円!

夜はカニ尽くしなのでこのぐらいのお昼でちょうどよいのです(^^)

セリのまえに「丹後ちりめん」がどのようなものなのか、見学させてもらう事にした。
**
観光客用の施設ではなく作業場。

丹後のちりめん織物は、京都の西陣へ供給されるために享保年間・吉宗の時代にこの地に奨励されて発展した。
その繊細な織は超絶技巧の職人だけがつくりだせる希少品だったが、明治になって日本にも産業革命がやってくる。
織物というのは産業革命の恩恵をいち早くうけた分野。
19世紀初めにフランスで開発されたジャガード織機が導入されて、複雑な織を超絶技巧の職人さんに頼らなくても生産できるようになっていった。

デザインセンスがあって、機械を思うように使いこなすことができるようになれば、自分がデザインした一品ものを織ることができるのだ。
↓たとえば下の写真で右側は原画となる手書きの絵である↓
↓それを織りで再現する時にはどんな色の糸をどのように使うようにセットするかが問われることになる↓

↑左の完成品と見比べてみると、原画をどのように解釈するかが現代の織り職人のセンスであることがわかる。
上手に色を組み合わせて、独自の解釈で絵を再現する。
つまりこれは原画とは別の作品となっているのだ。

↓この軸の絵も、織物↓

↓間近に見るとびっくりします↓


糸一つ一つの色や風合いを完全に理解していてこそ、こういう組み合わせが可能になるのか

よくりかいできました


***
宿に入る前に、もうひとつ面白い体験をしていただきましょ(^.^)

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