旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ブールジェ大聖堂をもっと

2018-07-28 16:16:16 | フランス
ブールジェ大聖堂の魅力を、個々にもう少し紹介しておきたい。

ここだけ赤く装飾された天井におどろかされる↓
1446年に国王シャルル七世の財務官までつとめていたジャック・クールというブールジェの貴族が、国王を讃えるために装飾した。
シャルル七世の個人紋章のバラの赤色がアーチの頂上では太陽と同調しているデザイン。

ジャック・クールは毀誉褒貶の激しい人物だったようで、興味を惹くのだがまた今度(いつ?)しっかりしらべてみようと思っている。

ステンドグラス群はシャルトルのものに劣らない。シャルトルと似ているがしっかり別の個性が感じられる。
●ストーンメイソン(石工)の組合がお金を出したステンドグラスにはちゃんと石を削る仕事をしている姿が描かれている↓

ステンドグラス全体の主題は石打ちの刑で殉教した聖トマソ

●桶屋、大工、車輪作りの職人組合が出資したステンドグラス↓

真ん中の菱形で寝ているのは旧約聖書のヨセフ。
十一の稲穂と十一の星が自分に自分に向かって礼拝している夢を見ている。それらは自分の兄たちで、星と月は父と母。家族の中で自分がいちばん偉くなるという夢占いを兄たちに語ってしまい、憎まれて井戸に落とされ置き去りにされる。

●皮なめし職人↓

このステンドグラスのいちばん上には「兄弟を仲直りさせる父」の印象的な姿が描かれていた↓

※こちらにそのストーリーを書きました

●北側のポーチに残るロマネスクの彫刻はだいぶ破壊されているが


南側は比較的よく残っている↓

これらは現在見られるゴシック以前のロマネスク聖堂の主要箇所の為に制作されたと考えられている。つまり、12世紀以前ということ。


●正面入口の彫刻群はシャルトルと同じように縦長にデフォルメされている↓

まるで白鷗時代の仏像のようだ


●正面ファサードは西側に向いているので夕方により美しく光が当たる↓


●楽園を追われるアダムとイヴ↓

●カインがアベルを殺す↓

●ノアの箱舟↓

●水かさが増して非難する人々↓

●洪水の後、箱舟から鳩を飛ばすノア↓




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブールジェ大聖堂~大ファサードに驚いてから北塔へ登る

2018-07-28 15:15:15 | フランス

フランスに数ある大聖堂の中でも最大のファサード↓目の前に立つと圧巻

ブールジェの大聖堂は今回の旅でいちばん訪れたい場所だった。

シャルトル大聖堂の数年後となる1195年に現在の聖堂の建設がはじまり、この西側の彫刻は1230年ごろには完成していた↓

中央に立つ微笑む大天使よりも・・・

地獄の悪魔たちの方が魅力的(^.^)↓

ファサードの彫刻群はまたあとでじっくり見よう
内部に入る↓

入ってすぐの左手から、北側の塔への階段がある(6ユーロ)。
のぼりはじめると、時々こんな顔に出くわす

★最後にあらわれるこの顔が、前にこの場所にあった塔の倒壊を伝えている↓
「1506年、12月の最後の日、悪い基礎のせいで塔は倒壊した」


当時繁栄を極めていたブールジェはすぐに再建を決め、その財源としてバターに目をつけた。当時は贅沢品だったバターを食べる者に塔の再建資金の献金を義務としたのだ。
「バターの塔」と通称されるこの塔は1508年に着工し1536年に完成した。

途中の窓から↓

何百年もの落書きがたくさんある↓

↓すっきりと長い屋根が見える↓この聖堂は十字架型をしていない。いわゆるバジリカ型である↓


到着!

↓聖堂のペリカンが設置されている↓




市庁舎?の前で結婚式をやっている↓





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リヨンから列車でブールジェへ

2018-07-28 01:25:56 | フランス
朝、06:55発のナント行にのることにした。
朝のリヨン・パール・デュー駅

前日に機械で切符を買っておいてよかった

やってきた列車

荷物を置く場所を心配したが、比較的すいていてよかった

昨夜自分でまぜておいたサラダをいただきます

三時間半ほどでブールジェ到着

おもったよりこぢんまりした町。涼しい風が吹いている。リヨンがとっても暑かったからほっとした。

駅前のホテルは「ベリー公」ホテル。かつてこの地を治めた貴族の名前は今も受け継がれている。
タクシーが待てど暮らせどこないので、旧市街のホテルまでの一キロほどを歩くことにした。ふと見ると、これはパンの自動販売機ではないか↓

試しに買ってみる。1ユーロならばかなりお買い得なパンがそのまま出てきた↓

二十分ほど、少し坂をのぼって旧市街のホテル前に到着。入口前にルネサンス風の噴水がある↓

↓こんな感じのホテル↓

部屋からの外の道路を見下ろすと↓

**
ランチをちょっと。印刷したメニューでなく、こうして看板に手書きしたものをもってきてくれるのが一般的↓フランス語だけなので苦労はしますが↓

トマトのタルタル↓

二種類のチーズ(サン・ネクテールとマンステール)を焼いたもの↓

メインはステーキに↓フランスらしくソースがおいしい(^.^)↓

デザートに、この地域発祥と言われるタルト・タタン↓


***
ランチ後に、いよいよブールジェ大聖堂へ向かう
突然、路地の向こうに見えた!



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気ままにリヨン③コンフィュルアンス博物館

2018-07-27 22:51:51 | フランス
ローヌ川とソーヌ川が合流する場所に2014年にオープンした↓

その名も「コンフィュルアンス(合流)博物館」。
斬新な建物を見てみたくて訪れた。

再開発前は廃墟になった工場が立ち並ぶ、あまり訪れたくないエリアだったそうな。
今は、ローヌ・アルプ州庁舎も移転してきて、モダンな商業地区になっている。その象徴がこの建物ということ。




建物の下にこんな空間も↓




ここの常設展示は自然史や人類学についてのもの。今日の特別展は日本に関連する「YOKAINOSHIMA~日本のエスプリ」というのをやっている↓

つまり「妖怪の島」。
2013年から2015年まで二年かけて日本全国五十三ヶ所をめぐったフランス人写真家シャルル・フレジェの展示。
※こちらにHPがあります
同じ祭でも見る人が違えば見えている世界は違う。それをはっきり感じさせてくれた。

入口すぐのところに、江戸時代の狛犬。これはパリのギメー博物館所蔵のもの↓

薄暗い空間は神社のような雰囲気にしてある↓

薄暗い空間に効果的にうかびあがるナマハゲなど↓


おなじ流れで最後に展示してあったこの衣装↓なんだと思います?

日本のアニメやゲームからテーマをとったコスプレの衣装だった。フランス人的な視点から見るとこういった現代の衣装も「妖怪の島」の流れの一部に位置付けられているということ。指摘されてみると、そういう面はあるかもしれない。

★最後にちょっと、フランス的エスプリの利いた展示があった↓これ、現代フランスの有名人の誰かに似ていませんか?↓

↑前大統領のオランド氏だというのです(^.^)
日本の展示でこういうこと、できますかねぇ~










コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フルヴィエール大聖堂の塔にのぼる

2018-07-27 15:15:58 | フランス

こんなところにまで登らせてくれるとは↓

リヨンのシンボルになっているフルヴィエール大聖堂の大天使ミカエルがすぐ下にある。下の写真では隠れている、四本目の塔の上↓

「リヨン・シティ・カードを使って訪れることのできる場所の中で一番のお勧めはどこですか?」と、観光案内所の方に訊ねると、すぐにここをあげてくれた。

一日二回ほど、一回の人数は十八名まで。今日は14:30に二回目があるということで、14時には大聖堂前で待っていた。やってきた係員さんがドアをあけてくれる↓

受付で「英語解説はありますか?」と訊ねたが、「フランス語だけです」と一蹴されてしまった。一時間半の間ずっとフランス語解説というのはちと辛いが、千載一遇の機会、登ってみましょう↓ぐるぐる塔の内側の螺旋階段を上りはじめる↓

ほぼ、フランス人ばかり

途中の扉を入ると・・・

大聖堂の内部を内側から見下ろす場所に出た↓

緑色のモザイクが間近に見える↓

螺旋階段に戻り、いちばん上にある扉から外に出ると・・・↓

こんどは天井裏部分に出た↓

ここには製作途中の模型や、壊れて取り替えられた破片などがたくさん保管されている

ここから、屋上への階段を上ると

おお、ついにやってきました↓

となりの礼拝堂に屋根に立つ金色のマリア様がすぐ近くに見える↓

四つの塔のうち、鐘楼になっている部分には合計二十三個の鐘があった↓

それぞれの鐘に名前が付けられている。↓これは最大の「テレーズ」直径92センチ、五百キロ↓

大天使ミカエルのブロンズ像がすぐ上に↓

となりの塔に上る↓

最後の扉をあける↓

丘のすぐふもとにサン・ジャン司教座教会、遠くには今回泊まった駅前ちかくにある茶色の鉛筆型のビルが見える↓そしてすぐ下に、冒頭写真の巨大な大天使ミカエルの像がある↓

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする