旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

トラム(路面電車)も使ってプラハ観光

2020-03-03 14:10:45 | チェコ
チェコ通貨一回券24コルナ=約一ユーロの切符を買って、プラハ城の下から15番のトラムに乗る

乗ったら忘れずに日時打刻しましょう↓検札はけっこうあるし、神様は見ているし(^.^)

次は市民会館のガイドツアー。大きなバスでは目の前に止まれないがトラムの停留所はすぐ近くで便利。
今回十人ちょっとの人数だから、便利なトラムを使えるのです。

プラハのトラムは五十年以上走っている古いものからごく最近の新しいものまで、いろいろなタイプが同じ路線を走っている。
↓十分ちょっとでもう到着

プラハ市民会館はもともと王宮のあった場所に建設された、他に例を見ない美しさを持つ建物↓

内部でいちばん有名なのは「プラハの春音楽祭」のオープニングで毎年「わが祖国」が演奏されるスメタナホールだろう↓

★2009年にこの場所で聴いた「プラハの春音楽祭」オープニングコンサートの様子をこちらに載せましたこの時はクラウス大統領も臨席、国の特別なイベントなのだというのがひしひし感じられた。
↓ステージ向かって左手の彫刻はドボルザークの「スラブ部局」をイメージしている

↓右手はスメタナの「わが祖国」をイメージ

やはりチェコの作曲家というとこの二人の名前がまずあがってくるのだ
↓市民会館内の絵にも二人が並んで描かれている↓右からの二人

「これは実際にはあり得ない絵で、スメタナをあの年齢で描いたらドボルザークは青年でなくてはならないのです」
と、ガイドさん。二人は二十才ほど離れているからそのとおりですね。

いわゆるアールヌーボー様式の時代の傑作

民族の英雄はもっと描かれている

これはヤン・フスという宗教改革者。ルターより百年早くカトリック教会の腐敗を訴えたが、1414年に火あぶりで殺された。足元に漂う火と煙がそれを暗示しているのだろう。
↓こちらは17世紀はじめの教育学者コメニウス

1990年ごろのチェコスロヴァキアの紙幣になっていて認識した。
「同じ年齢の子供たちに、同じように教育を与えることをはじめて説いた人です」というガイドさんの簡潔な解説ですっきり理解できた気がした。現代の我々があたりまえだと思っている事々も、ひとつひとつが先人の試行錯誤の上に確立されてきたものなのだ。
↓これらの人々が描かれた部屋は、この市民会館のいちばん重要な部屋となっている

↓変にゆがんだかたちをした部屋が角にあった↓

もともと古い王宮が火事で焼けた跡地をつかって建てられたので、ゆがんだかたちの土地の上にたっている。
角のところで調整しているのですな。アラブ風の小さな噴水をもうけてある↓

↓市民会館の正面左手に真っ黒な塔がある「火薬塔」と呼ばれている旧市街への城門で、今も市民会館内から内部へ入っていける↓ここが隣接した部屋だったのか

***
市民会館の見学後、旧市街を歩いてカレル橋を渡り(※別途写真載せます)、ホテルにチェックイン。
今日は夕食も市民会館内のフレンチレストラン(^.^)
夜景も美し(^.^)市民会館

建物内の三つのレストランでいちばん高級感がある

↓オニオンスープ

↓鱈の包焼き

↓レストランのイニシャル入りのデザート


★2018年の同様のコースでの様子をこちらからごらんください
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市民公園、シェーンブルン宮殿、音楽家の墓地へ行く晴れた午前

2020-03-02 11:02:13 | オーストリア
昨夜のオペラの余韻を感じつつ、バスは市民公園のクアハウス前へ

↑ヨハン・シュトラウスはここで夜毎のワルツコンサートをひらいていたのかしらん

バイオリンを弾きながら指揮をする黄金のヨハン・シュトラウスのとなりで、本国で政治弾圧をうけている法輪功が準備をしている


公園のすぐ横、ウィーン川は今は地下鉄が走っている↓

バスはウィーン川に沿って
シェーンブルン宮殿に向かう

青空がひろがってきた午前九時半


正面玄関を抜けて庭園をみるとその広大さがわかる↓

この一角にシェーンブルン(美しい泉)をみつけたことが、この離宮のはじまり
↓敷地の広さはモナコ公国がすっぽり入るほどの大きさで、帝政時代からの動物園もあるのです

※宮殿内部は近年撮影禁止 そのうち以前の写真を使って載せます

お土産屋さんにはエリザベートが好きだったというすみれの砂糖漬けも

**
郊外の巨大な墓地へ

この墓地が計画された19世紀、当初人気がでなかった。
そこで、有名な音楽家の墓をここへ移転させて「音楽家の墓」エリアをつくることにしたのだ。なんと大胆な。

※2018年に訪れた時の話をこちらからごらんいただけます
入口の花屋で

↓ここが音楽家の墓があつめられた一角

中央にモーツァルトの記念碑。彼は共同墓地に葬られて骨はどこへいったかわからない。
左のオベリスクはベートーベン。

上に描かれているのはハチ。

何故ベートーベンのシンボルが蜂なのか?よくわかりません
↓ベートーベンのフォロワー、ブラームスが頭にてをあてて悩んでおります


ヨハン・シュトラウス↓「ラデツキー・マーチ」で有名なお父さんの方の墓には、しっかり「VATER(父)」と刻んである↓
ということは、この墓碑は父と息子の名声関係が確定した時代につくりなおされたものだということだろう。


午後は王宮内の古楽器博物館へ行く予定

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午前ベートーベンの「遺書の家」を見学、夜はオペラ座で「トゥーランドット」観劇

2020-03-01 12:39:09 | オーストリア
マツコ並みにデラックスなトゥーランドット姫(右から四人め)

※夜のオペラの様子をこちらに書きました

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ベートーベンが暮らしたホイリゲ(新酒ワイン村)を抜けて上がっていくと、ドナウ川を見晴らすカーレンベルグの丘に出る

ヨハン・シュトラウスの時代の「美しくあおき」あばれ川のドナウは治水工事の結果まっすぐ流れる二本の水路のようになっている↑
↑上の写真いちばん左に針のように立っているのが「ドナウタワー」。今日の我々のランチ場所。
↓カレンベルグの丘は17世紀にトルコによる「第二次ウィーン包囲」を打ち破る転機となった場所↓その記念碑のひとつ

トルコ軍に包囲されたウィーンの救援にポーランドからかけつけたヤン三世ソビエスキはこの丘に陣を置き、この教会で加護を祈った↓

当時の建物ではもちろんないけれど
↓壁にヤン三世の記念プレート

同じくポーランド出身のローマ法皇ヨハネ・パウロ二世がやってきた時の記念プレートもある
**
二百年の後、この丘の中腹は「ホイリゲ」(~新酒を飲ませるのでこうよばれた。ドイツ語Heuteは「今」とか「今日」の意味)酒場が集まる場所となっていた。そこにあるパン屋の一角にベートーベンが住んでいた↓

↓壁の一角には当時の看板絵がのこされている↓

ボンから出てきて十年。ピアノの名手ではあったけれど、まだ何者でもなかった。
当時のボンの様子↓フランス革命の激動がヨーロッパ中に波及している時期

↓当時のウィーンのイメージ


長男の重責を背負い、しかし難聴がすすんでいた三十歳そこそこのベートーベンは(出さなかったけれど)遺書まで書いたのだった。
↓下の写真右側のピアノの上におかれた大きな覆いは、ここに頭をつっこめば難聴でも音が聞こえるとつくった品↓

ほかにも歯で噛んで音を聞く道具など、苦労の品々がたくさんてんじされている。
↓デスマスク?かと思ったら、生きている時にとられたものだった↓なぜこれを?

解説によると、ピアノメーカーの宣伝のために頼まれてとったのだそうな。
「ベートーベン先生も愛用する!」というようなコピーとともにピアノの横におかれていたイメージですね(^.^)

↓コーヒー好きで、自分で入れるときには豆をきっちり五十粒かぞえていたんだとか


この家の近辺は歴史ある修道院・教会もある


この丘のあたりを歩いて六番「田園」の構想を得たと言われているので、近くにこんな像もおかれている↓


***
本日の昼食は「ドナウ・タワー」にて

足元からみあげると↓さすが高さ二百五十メートル

↓途中の高さ百七十メートルの位置にあるレストランへ四十秒ほどであがってゆく

展望台から階段をあがるとすぐにレストラン↓

こういう回転レストラン、一時は世界中で流行った↓
ここも1964年に国際ガーデンショーの記念としてオープンしたのだそうだ。
リニューアルしても当時の雰囲気がつたわってくる↓三十分ほどで一周する感じ
なかなかの絶景が楽しめます↓楽しめたのは景色だけではない。
食事も「観光用レストラン」の質をはるかに超えていた。
↓前菜のサーモンとビーツのサラダ

メインコースには超厚切りのローストビーフ

ボリュームがあるということではなく、素材の質も料理法も味付けも最上のものだと感じた。

日本人には多すぎる量ではあるだろう。
しかし、ツアー用に量を減らすオーダーをうけるようなことをしない店であることは、味にも妥協しない証明である気がする。
自分たちの味に誇りをもつみせならば、「外国人だし量を食べないからこのぐらいでいいよね」という対応などしない。
ほんとうにおいしい二品でした。
ここの料理ならまた食べたい。

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