僕の前世はたぶんオランダ人。

おもしろきこともなき世をおもしろく

わたしが・棄てた・女(遠藤周作)

2007年09月10日 | よむ

わたしが棄てた女(遠藤周作)
読み始めてすぐに思い出した。

この人の本を読むと自己嫌悪に陥るのだということを。

己の醜さを曝け出すのだということを。

今回キリスト、神という直接的な語は

ごく一部にしかでてこない。

が、

読者はミツの姿にキリストを、

また、

日本人のためのキリスト教を模索する作者の姿を思い描かずにはいられない。

吉岡は神の痕跡をみたこれからも“キチジロー”のごとくいきていくのだろう。

しかしタイトルの“・”は何なんだろう。