レシピは貝料理二つ「ハマグリ」と「かき」が材料です。貝類は今ごろから産卵期の前までが
最も身が太っておいしい時季です。ハマグリは自然のうま味を楽しもう・・と小鍋で酒煎りに、
カキはジューシーさを残した辛煮にしました。
生家が瀬戸内の入り江近くにあって、干潮のときは遠浅の海が干潟になり、アサリやハマ
グリ・カキなどが獲れ、幼いころから潮干狩りに親しんできました。そのせいで、今も貝類は
好物です。ハマグリは一夜にして大移動すると聞きますが、実体験したことがあります。
その日も潮干狩りに行き、上げ潮になったので帰る途中で砂地を見つけ、熊手で一掻き
すると小粒のハマグリゴロゴロ出てきて、夢中で掘り続けますが潮に追い立てられ帰途に
つきました。その翌日、同じ砂州を掘りましたがハマグリは1こも獲れません。昨日の今日
のことなので、夢を見たような思いでした。
ハマグリのおいしい食べ方は「焼きハマグリが一番」と言います。アサリも焼いて食べると
おいしい・・総じて貝類は直火で焼くのがおいしいですが、アサリやハマグリのような二枚貝
は、酒煎りにしてもおいしい・・産卵前の今頃、貝殻一杯に太ったのを酒煎りにして食べた
あとの煮汁に豆腐を入れ、椎茸と三つ葉を加えた「小鍋立て」にしました。
小鍋立ては具たくさんにせず、多くても3種類ほどにします。ハマグリがベースなので相方に
豆腐を、わき役を椎茸と三つ葉にしました。小鍋なので大勢ではムリ、二人が差し向かいで
食べる鍋です。いまが旬の、産卵前のハマグリを楽しんでほしいと思います。
いつもの魚屋さんの生け簀に珍しくはまぐりが活けてありました。見た目は国産のはまぐりのよう、潮汁か小鍋立てに
したいが値段も高そう・・勇を鼓して尋ねると1こ○○円との答えで大きいのを6こ選ぶと、気のよい店長が小さいのを
4こおまけに添えてくれました。煎り酒で煮ると、貝殻一杯の身はふっくらと柔らかい・・これぞはまぐりの旨味でした。
材 料 はまぐり 10こ ・・1日以上置くときは3%の塩水に入れて冷暗所におく
とうふ 1丁 ・・3㎝角のやっこに切る
しいたけ 6こ ・・軸を除き、二つか三つに切る
三つ葉 1束 ・・4~5㎝巾に切る
日本酒 1.5カップ
しお 1つまみ
ゆず酢 少々 ・・はまぐりを食べるときにつかう
作り方 小鍋に日本酒を入れ、塩一つまみ
加えて、強火にかける。
沸騰してからしばらくアルコールを
飛ばし、はまぐりを入れる。
・・火は強火のまま・・
ハマグリが口を開いたら引き上げて
ゆず酢かすだち酢を1~2滴振って
たべる。
・・口を開いてすぐに食べると、すこし
レアっぽい感じがする・・苦手なら裏がえし、
一呼吸おいてから食べる・・
活きがよいはまぐりなら「なま」で食べても
大丈夫なので、あまり火を通さずに食べる
のが、おいしく食べるコツ。
はまぐりを食べ終わったら、残りの煮汁に
豆腐と椎茸を加え、煮ながら食べる・・
途中で三つ葉も加える・・はまぐりの出汁が
利いておいしく食べられます。
小鍋立てにしたので、ザクは少なめに豆腐と
椎茸、三つ葉の3種にしました。