熊本熊的日常

日常生活についての雑記

やっぱり行列は嫌、らしい

2008年06月04日 | Weblog
日本に本を送ろうと、昼休みに職場近くの郵便局へ出かけた。

先日、地下鉄の駅に村上春樹の「アフターダーク」のポスターが貼ってあるのを見かけた。昨日、美術館に行く途中、腹ごしらえにエキナカのフードコートでやきそばを食べたついでに、やはりエキナカにある書店を覗いたら「アフターダーク」とその他の数冊の村上作品が並んでいた。しかも、1冊買うともう1冊を半値で購入できるという販促を実施していた。これは買わないといけないと思い、「アフターダーク」とその近くにあった本を購入した。彼の作品を読む人で、最近、英語の勉強に目覚めたという人がいるので、その人の英語教材によいのではないかと思い、頼まれもしないのに、その「アフターダーク」を送ってみることにしたのである。

郵便局には、いつものように長い行列ができているが、今日は普段に比べると人の回転が遅い。無理難題抱えた客がたまたま重なっているのだろう。その郵便局には9つの窓口があり、昼時のような繁忙時間にはそのうちの6つほどが稼動している。その6つの窓口で、それぞれに時間をかけたやり取りがある。すると、そのうちの一つの窓口で客が怒り出した。間もなく、別の2つの窓口でも客が大きな声を立て始めた。このような光景を見るのは初めてである。問題が解決したのか、単に埒があかないのかわからないが、最初に怒り出した人は郵便局から出ていってしまった。あとの2人は相変わらずである。窓口には透明のアクリル板の仕切りがあり、私が立っている場所からは局員の声は聞き取れない。ある間を置いて、客の苛立つ声が響くだけだ。何故か知らないが、自分とは関係ない世界で他人が怒っている姿は滑稽に見える。これは私に限ったことではないらしく、列に並んでいる人々はふたりの客の様子に興味津々であるようだ。時折、抑えた笑いも起こる。と、ふたりが同時に半身で列を振り返り、顔は局員へ向けたまま片手で列を指差し、ほぼ同時に「またこの列に並べだって?」

で、妙に納得した。よく、英国人は何にでも行列を作る、というようなことが言われる。行列が好きなのだ、という声も聞く。しかし、やはり待たされるのは嫌であるようだ。なんだかほっとした。