熊本熊的日常

日常生活についての雑記

未来は君たちにかかっている

2008年06月25日 | Weblog
ここでの暮らしで東京と違うことのひとつは、子供が多いということだ。街中でもベビーカーを押した人は多いのだが、職場に連れてくる人も驚くほど多い。ただでさえ無駄口多くて騒々しい職場なのに、赤ん坊の泣き声まで聞かされてはたまったものではない。人は義理で「かわいいねぇ」と言うだろうが、赤ん坊、しかもぐずる赤ん坊を可愛いと思うのは親くらいのものである、と思う。

しかし、子供の姿が多いということは、それだけ未来を担う潜在力が大きいということでもあろう。たとえ朝夕のラッシュ時にベビーカーを押して当然のように混雑した車両に乗り込んでくる奴がいても、しかもそのベビーカーがマクラーレンのゴツいやつであっても、そのベビーカーの中身が自分の将来を支えてくれると思えば許せるのかもしれない。

東京ではあまり聞いたことがないのだが、こちらでは職場に託児所を備えたところが珍しくないようだ。通勤時間帯にベビーカーを押してくる人たちは、そういう職場で働いているのだろう。子供を大切にするというのは社会として当然だ。調べたわけではないが、国としての政策・戦略として、子育ての支援というものがあるのだろう。子育て支援政策というのは、「少子化担当大臣」というポストを置いて事足れりとすることではない。家庭を営むこと、子供を育てることに前向きになれるような社会を作るという、もっと大掛かりな政策であるはずだ。個別具体的には様々な育児支援策も勿論必要だが、より根本的には、国民が希望を持って暮らせるような仕組みが必要だろう。経済効率を追求するあまり、長時間労働が強いられたり、何に使われているのかわからないような税金でせっかくの稼ぎがごっそり無くなるのでは、そもそも生きることに希望が持てない。自殺者が多いのが何故なのか、その気になれば就労可能なのに敢えてそうしない人々が存在するのは何故なのか、日本では国家や政府として誰もまともに考えているようには思われないのだが、すべて一体の問題だと思う。