熊本熊的日常

日常生活についての雑記

祝 副都心線開業

2008年06月14日 | Weblog
今日は東京メトロ副都心線の開業の日である。東京の場合、地下鉄の新線を建設するには既にある建造物の地下構造、地下鉄、水道施設などを避けなければならないので、工事の難易度は上がり、費用や工期が多めにかかる。副都心線の場合は、主に明治通りの真下を通るので、比較的恵まれた工事環境であったとはいえ、地下は掘ってみなければわからないことも多々あるで、開業を迎えるまでは心配であった。

実はこの日を待っていた。何年か前に、副都心線の開業を見込んで、副都心線につながる既存線の駅近くに投資用の物件を購入したのである。人の流れというものは、事前に予測できるものではない。新線が通るからといって、それが即、その場所の価値の向上には結びつくものではないだろう。それでも、おもしろいかなと思ったのである。

商業施設では、新線開通の影響を様々に試算するが、その試算は当たらないものらしい。天体の三体問題あるいは多体問題というのがあるが、地上の人の動きとなると一体ですら身勝手で予測不可能だというのに、多体では予測しようと考えるだけ無駄というものだろう。下馬評では池袋の旗色が悪いようだが、これとて実際にどうなるかわからない。尤も、子供の頃から池袋も新宿も渋谷も馴染みがあるが、現時点では私も下馬評に一票投じておきたい。

それにしても、東京メトロの新路線図を見て驚いた。よくもこれだけ穿り返したものである。今朝、東北地方で大きな地震があったが、東京で同規模の地震が発生した場合、この地下鉄網は無事でいられるものなのだろうか。

地震以外にも地下を巡る不測の事態というものはあるだろう。例えば、成田エクスプレスや総武線が発着する東京駅地下は、地下水位の上昇で構造物が損傷を受ける危険性が高くなったため、水圧に対抗すべく駅構造物と地下地盤を130本のアンカーで固定するという工事を1999年に実施している。ホームの床のタイルを見ると所々色が違っており、アンカーが打設された場所がわかる。また、新幹線ホームがある上野駅地下も地下水圧対策として1995年から1997年にかけて、ホームの下に約37,000トンの鉄塊を敷設するという工事を実施、さらに2004年に東京駅と同様のアンカー打設工事を実施している。上野駅や東京駅で対策が必要なのに地下鉄は大丈夫ということはないだろう。なにはともあれ安全第一である。