生きたい…生きたいと
強く願いながら
また一輪の花が散りました
子供が小さい頃は
病気になるのが怖かった
この子たちを残して死ねない…と言う思いで
身体の具合が悪いと不安で不安でたまらなかった
母親はみな同じだ
彼女は小さい子供を残し
旅立つ恐怖と戦った日々だったと思う
しかしながら強く明るく美しく
彼女は生きた
旅立つ時の言葉が夫に対しての
「愛してる・・・」という言葉だったという
不謹慎ながら「なんてすごい」と思った
我が家の「ハコネウツギ」が咲き始めた
真っ白の蕾から真っ白のまま花開き
やがてかわいらしいピンク
そして落ちる時は赤になる・・・
色を変えながらわずかなうちに
散りゆく花のはかなさに
彼女の姿が重なった朝だった
合掌