風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「街づくり、より良い暮らしの提案=愛知淑徳大と名古屋市立大の作品展」へ」

2019-02-22 07:39:43 | 日記・エッセイ・コラム

大学生たちが考える街づくりや地域の活性化策、より快適な生活のためのアイデアは――。名古屋で開かれている2つの学生展を見てきました。
名古屋市民ギャラリー栄会場の愛知淑徳大学都市環境デザイン専修2019優秀作品展と、同市民ギャラリー矢田会場の名古屋市立大学芸術工学部・大学院の卒業・修了制作展。いずれも24日(日)まで。

 

【愛知淑徳大学都市環境デザイン専修2019優秀作品展】

超高齢化時代の暮らし、快適な集合住宅、歴史的建造物を活かす街づくり、都市の活性化などをテーマにした作品がずらり。
そんな中で
野菜を原料にした布づくりの研究も。キャベツやピーマン、ニンジンなど、繊維の多い野菜は結構丈夫な布ができることを、その布で制作したテントを展示して発表しています。消費されないまま大量に廃棄されている野菜。活用策のひとつになればいいのですが。

快適な椅子の作品も2件見かけました。
ひとつは家族で囲む食卓で祖母が座りやすく負担を感じない椅子。幅や高さ、背もたれ、ひじ掛け、座面を研究しながら製作。試作段階で祖母に何度も何度も座ってもらい、座り心地を高めていったそうです。

もうひとつは公共空間に設置する椅子。リクライニング形式でスイングもでき、移転しやすいように解体できるようになっています。
製作した学生の勧めで座ったところ結構快適。それに椅子とは直接関係ありませんが、心地よかったのは掲示された製作工程などの解説が簡単明瞭で、文字も大きかったことでした。

この種の展覧会では、掲示された解説文が長くて文字が細かいなど、視力はまずまずの僕でも苦痛を感じることが少なくありません。サマリー(要約・概要)を別に添付するなどの工夫があればと思います。



 

【名古屋市立大学芸術工学部の卒展・修了制作展】


街づくりや観光地の活性化策などのほか、津波対策、自転車道路づくりなど意欲的な研究成果が並んでいます。

自転車王国・オランダを旅した時、きちんと整備された自転車道路に目を見張ったものです。
日本でも国土交通省や静岡県など自治体が着々と整備を進めており、愛知県でも渥美半島サイクリングロードなどができています。

新しい自転車道路の設置場所として選んだのは、名古屋港一帯。
このエリアはさまざまな工場だけでなく、伊勢湾に流れ込む中小の河川や潮見ふ頭、スポーツ施設のある稲永公園、野鳥観察で知られる藤前干潟などといったスポットも点在してしています。全体に起伏がなく、長くて快適なルートが描けるエリアです。

サイクリングロードをつくり、休日を楽しむ市民が集う。何度か車で出掛けたことがありますが、そんなことを考えながら展示されたルート案などを拝見しました。

 論文のみの発表でしたが、働く妊娠期の女性が使用する事務用椅子についての研究が目に止まりました。主な事務機器メーカーに問い合わせたところ、そのような椅子の生産はしておらず、今後の予定もないと聞き、妊娠している女性にアンケートするなどして研究を進めたそうです。
これからも女性ならではの視点を生かしてほしいものです。






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