湿っぽいけど晴れて来そうな金曜日。朝食後にさっそく洗濯機を回しながら、おととい観た
『BOOM』の原作・演出・主演のリック・ミラーがひと昔前にコメディクラブでやったクィーンの
『ボヘミアン・ラプソディー』のパロディをYouTubeで見た。音楽産業で最も「うざい」25人
の歌手の声で歌うというもので、ついでにエアギターでリードギタリストのパロディもやって
見せて、フレディ・マーキュリーが見たら卒倒してしまいそうな熱演にひとりで大笑い。
『BOOM』はベビーブーム世代が育った激動の25年(1945年~1969年)を時代を代表
する音楽や文化、政治情勢と共に「どんな時代だったか」と聞かれた背景の異なる3人の語
り手が回顧するもので、100人以上の政治家や活動家やミュージシャンが登場してのソー
シャルコメントでもある。ベビーブームは日本ではわずか3年だったけど、カナダでは20年
も続いて、そのしんがりが今50代。彼らにとって『BOOM』はまさに幼少から青春にかけて
の成長期の再体験。日本の団塊世代ど真ん中のワタシにとっては今どっぷり浸かっている
カナダ文化の背景を知り、この国を養母国としてからとそれ以前の間の自分史をつなぐこと
ができた気分。
第二次世界大戦が終わって平和になったはずの世界は、鉄のカーテンで自由圏と共産圏
に二分されて冷戦に突入し、マッカーシズムの嵐が吹き荒れ、朝鮮戦争が勃発し、核兵器
開発競争が起き、米ソの対立から一触即発のキューバ危機が起き、ベルリン危機が起き、
インドシナ戦争がベトナム戦争の泥沼に発展し、公民権運動が盛り上がり、ベトナム反戦運
動が盛り上がり、徴兵忌避のアメリカの若者たちがカナダに流れ込み、ヒッピーが登場し、
ドラッグ文化が興り、その間にケネディ大統領が暗殺され、弟のロバート・ケネディが暗殺さ
れ、キング牧師が暗殺され、大勢の名もない人たちが死んで行った・・・。
激動する世界情勢のまっただ中で、アメリカとカナダのベビーブーム世代は一足先にモータ
リゼーションや技術革新の恩恵を受け、自由を求め、未来を信じて楽観を捨てないで来た
のではないかと思う。それなのに、地殻変動にも等しい25年と今の世界を比べるとあまり
違いがないようにも見える。『BOOM』は1969年7月のアポロ11号の月面着陸を背景に
デイヴィッド・ボウイの『スペース・オディティ』の一節で終わる。とてもおかしな風に漂ってい
て、今日は星が違って見える、と・・・。
『BOOM』の原作・演出・主演のリック・ミラーがひと昔前にコメディクラブでやったクィーンの
『ボヘミアン・ラプソディー』のパロディをYouTubeで見た。音楽産業で最も「うざい」25人
の歌手の声で歌うというもので、ついでにエアギターでリードギタリストのパロディもやって
見せて、フレディ・マーキュリーが見たら卒倒してしまいそうな熱演にひとりで大笑い。
『BOOM』はベビーブーム世代が育った激動の25年(1945年~1969年)を時代を代表
する音楽や文化、政治情勢と共に「どんな時代だったか」と聞かれた背景の異なる3人の語
り手が回顧するもので、100人以上の政治家や活動家やミュージシャンが登場してのソー
シャルコメントでもある。ベビーブームは日本ではわずか3年だったけど、カナダでは20年
も続いて、そのしんがりが今50代。彼らにとって『BOOM』はまさに幼少から青春にかけて
の成長期の再体験。日本の団塊世代ど真ん中のワタシにとっては今どっぷり浸かっている
カナダ文化の背景を知り、この国を養母国としてからとそれ以前の間の自分史をつなぐこと
ができた気分。
第二次世界大戦が終わって平和になったはずの世界は、鉄のカーテンで自由圏と共産圏
に二分されて冷戦に突入し、マッカーシズムの嵐が吹き荒れ、朝鮮戦争が勃発し、核兵器
開発競争が起き、米ソの対立から一触即発のキューバ危機が起き、ベルリン危機が起き、
インドシナ戦争がベトナム戦争の泥沼に発展し、公民権運動が盛り上がり、ベトナム反戦運
動が盛り上がり、徴兵忌避のアメリカの若者たちがカナダに流れ込み、ヒッピーが登場し、
ドラッグ文化が興り、その間にケネディ大統領が暗殺され、弟のロバート・ケネディが暗殺さ
れ、キング牧師が暗殺され、大勢の名もない人たちが死んで行った・・・。
激動する世界情勢のまっただ中で、アメリカとカナダのベビーブーム世代は一足先にモータ
リゼーションや技術革新の恩恵を受け、自由を求め、未来を信じて楽観を捨てないで来た
のではないかと思う。それなのに、地殻変動にも等しい25年と今の世界を比べるとあまり
違いがないようにも見える。『BOOM』は1969年7月のアポロ11号の月面着陸を背景に
デイヴィッド・ボウイの『スペース・オディティ』の一節で終わる。とてもおかしな風に漂ってい
て、今日は星が違って見える、と・・・。