「・・・ご覧なさい、3分前には 黄昏だったのに、もう月明りよ。 あの 移り目の刹那 を 掴まえなかったのは残念だわ。 でも、そんな瞬間はどうしても 掴まえる事は出来ないわね」 【「アンの愛情」 第2章】 |
やっとお天気回復。同時に冬も戻って来ました。
おまけに時折、風花も舞う寒い一日です。
尤も、家の中にいる限り、あまり寒さは感じませんが。
それに1月も終わりになりますと、日も大分長くなり、
それだけで春が近付いている気がします。
春の訪れというのは、
誰でもある種のワクワク感がありますものね。
それにしても起き抜けの空は、
一面の朱鷺(とき)色に影絵のような菫色の雲。
その空の写真を撮ろうと階下にカメラを
取りに戻り、もたもたしている間に平凡な空に。
移り目の刹那 は、掴まえる事が出来ません。
さて、厳寒の季節の庭の木々や草花。
枯木や枯草のように見えますが、
既に新芽が用意されている事に気付きます。
それを冬萌(ふゆもえ)と言うそうですね。
寒さの中にも堅く縮こまって、
冬の寒さに、じっと耐えている小さな芽。
そんな中でも、ひと際目立つのが薔薇の葉。
葉を落としているのもありますが、
錆(さび)色と言いますか・・
紫檀(したん)色の趣きのある色に変わり、その存在を誇示。
尤も薔薇には、そのつもりは毛頭ないでしょうけれど。
とは言え、今の季節、赤や黄に
変色している葉は、病葉(わくらば)。
しかしながら、別(わ)くる葉が変化したという説も
あるそうですから、そちらの意味の方に捉えましょう。
別れる前の精一杯の華やぎですね。