だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

3枚のチケット物語

2006-10-25 21:19:45 | 映画
オムニバス映画というジャンルがあります。映画だと何人かの監督が、テーマに沿って各人の手法、作風で映画作りをします。「世にも怪奇な物語」(67)では、ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニの3監督。「ニューヨーク・ストーリー」(89)では、マーティン・スコセッシ、フランシス・フォード・コッポラ、ウディ・アレンの3監督。

「フォールームス」(95)では、アリソン・アンダース、アレクサンダー・ロックウェル、ロバート・ロドリゲス、クエンティン・タランティーノの4監督。いずれも面白かったですね。オムニバスの良い所は、短編であること。ちょうどいい上映時間なんです。大作に飽きたら、オムニバスですよ!

今日の映画は、エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチの3監督の「明日へのチケット」です。エルマンノ・オルミは、「木靴の樹」(78)「聖なる酔っぱらいの伝説」(88)の監督。アッバス・キアロスタミは、「そして人生はつづく」(92)「オリーブの林をぬけて」(94)のイランの監督。

ケン・ローチ監督は日本の映画ファンには、おなじみのイギリス監督。「麦の穂をゆらす風」で、今年のカンヌ映画祭のパルムドールを受賞しています!

「明日へのチケット」はオムニバスの形を取っていますが、各監督の3作品はインスブルック駅発ローマ行きの列車の中という、限定した場所で描かれているため、通常のオムニバスというより、物語は繋がって見えます。

●1枚目のチケット…出張からローマに帰る初老の大学教授(カルロ・デッレ・ピアーネは、チケットの手配をしてくれた仕事相手の女性秘書(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)に、密かに想いを寄せます。
●2枚目のチケット…イタリアの小さな駅に停車した時、太った中年女性(シルヴァーナ・ドゥ・サンティス)は青年フィリッポ(フィリッポ・トロジャーノ)と共に乗り込んできます。彼は、将軍の未亡人の手伝いを命じられていたのでした。
●3枚目のチケット…スコットランドから来た3人の仲間は、地元のサッカーチームが出場する、ローマでの試合の応援に行くため大興奮!

“チケット”というテーマで見せる、この作品で描かれるのは“愛、運、犠牲”といった人間模様。どんなドラマが見れるのか、3人の監督の手腕も楽しみです!
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