だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

これを見ないで、どうする?

2011-12-11 21:11:33 | 展覧会
待ちに待った展覧会がようやく始まります。六本木ヒルズ森タワー52階にある、森アーツセンターギャラリーで開催の「没後150年 歌川国芳展」です。“幕末の奇才浮世絵師”と言われた国芳。

寛政9年(1791年)11月15日江戸日本橋本銀町一丁目で生まれました。父親は京紺屋(染物屋)を営む柳屋吉左衛門で、子供の頃から絵が好きだったそうです。ちなみに歌川広重も同年の誕生。

12歳の時に鍾馗(しょうき/端午の節句に飾られる中国に伝わる道教系の神)を描いて、歌川豊国に認められ入門。浮世絵師としては不遇の時代を過ごした後、文政10年(1827年)頃注目されます。

版元加賀屋によって出版された『通俗水滸伝豪傑百八人之一個』のシリーズ。小説の登場人物を1人1人描くという、当時画期的な作品たちでした。ようやく浮世絵師として地盤を固めます。

西洋画の表現を取り入れた風景画にも取り組み、ワイド画面いっぱいに巨大な物体を描くなど、国芳独自の世界を繰り広げていきます。天保13年(1842年)老中水野忠邦が行ったのが、天保の改革。

その一環として役者・遊女・芸者などの絵を出版することが禁じられました。この頃、国芳はそれまで見たこともない、とんでもない手法で絵を描いています。擬人化された動物など、素晴らしいアイデアで。

国芳は文久元年(1861年)3月5日、玄冶店(げんやだな)の自宅にて死去、65歳でした。今回展示されるのは、第1章:武者絵『坂田怪童丸』 『宮本武蔵の鯨退治』/第2章:説話/

第3章:役者絵『国芳もやう正札附現金男 野晒悟助助』/第4章:美人画『猫と遊ぶ娘』/第5章:子ども絵『子供遊金生水之掴抜』/ 第6章:風景画『忠臣蔵十一段目夜討之図』

第7章:摺物と動物画『禽獣図会 龍虎』/第8章:戯画『たとゑ尽の内』(初めて揃った3枚組)/第9章:風俗・娯楽・情報『勇国芳桐対模様』/第10章:肉筆画・板木・版本ほか…素晴らしい!

会期中、前期/後期で作品の入れ替えがあります。ほぼ全部変わるらしいので、2回見に行かねばなりません!行きますとも。待っててくださいね、国芳さん。
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