だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

マルジは行く!

2008-02-11 21:48:40 | 映画
アフガニスタン/カブール生まれのカーレド・ホッセイニ。自らの経験を元にした小説『カイト・ランナー』を映画化したのは、ドイツ生まれのマーク・フォスター監督。映画「君のためなら千回でも」(07)は、お勧めの感動作。英国アカデミー賞では外国語映画賞、脚色賞、音楽賞にノミネート。アカデミー賞でも、作曲賞にノミネートされています。

1979年のソ連軍によるアフガニスタン侵攻。人々の運命を変えてしまうクーデター。私たちが思い浮かべるアフガニスタンといえば、スライの「ランボー3/怒りのアフガン」(88)だったりします。平和な日本にいると、現地の人たちの思いなど知る術もありません。同じように想像もつかない状況にあるのが、イランです。

1969年、イラン/ラシュト出身のマルジャン・サトラピ。テヘランで成長し、フランス語学校のリセで勉強。14歳でウィーンに留学、94年にフランスに渡り、イラストレーションを学びます。そのサトラビが描いたグラフィックノベル『ペルセポリス』(4巻)は、2000年11月に出版されました。

映画「ペルセポリス」(07)は、原作者のマルジャン・サトラピ自身が脚本、監督したアニメです。その白黒の造形のやさしいこと!登場人物はもちろん、背景さえ愛しくなります。主人公のマルジャン(声:キアラ・マストロヤンニ)は、9歳の女の子。愛称は、マルジ。

1978年のイラン。マルジは、家族と大好きなおばあちゃん(声:ダニエル・ダリュー)と平和に暮らしていました。ところが革命が起こって、イスラム政権が誕生。反政府主義者として投獄されていたアヌーシュおじさんが戻って来たり、マルジの大好きなパンクもロックも禁止。女性は頭にヴェールをかぶり、メイクやファッションを楽しむこともできない…。

映画は1970~90年代の混迷するイランを舞台に、成長するマルジの目を通して描いています。なお、ママのタージの声は、カトリーヌ・ドヌーヴ。すでに上映され、静かに、でも熱い口コミでヒットしています。イランのアニメ、見てみませんか?あっ、アカデミー賞の長編アニメ賞にノミネートされています。
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世界へジャン~プ!

2008-02-10 21:06:16 | 映画
ニューヨーク、ロンドン、オーストラリア、エジプト、上海、パリ、ローマ、香港…、もし一瞬にして生きたい所へ行けるようになったら?夢のよう~♪お金も時間もない自分にとって、この映画はまさに夢のよう~♪どうやったら、そうなれるのぉ~?

映画「ジャンパー」(07)は、“ジャンプする人”のこと。(上着ではありません)分かりやすくいうと、世界中どこへでも瞬間移動できるテレポートですね。映画の原作は、スティーヴン・グールド著『ジャンパー 跳ぶ少年』(早川書房)。監督は、「ボーン・アイデンティティー」(02)や「Mr.&Mrs.スミス」(05)のダグ・リーマン。

ミシガン州に住むデヴィッド・ライス(ヘイデン・クリステンセン)は、同級生のミリー・ハリス(レイチェル・ビルソン)に密かに想いを寄る普通の高校生。ある冬の日、デヴィッドは川に転落してしまいます。溺れそうになった次の瞬間、彼は図書館にいました。その時、自分に備わった特殊な“能力”に気付くのです!

母のメアリー(ダイアン・レイン)が家出し、父(マイケル・ルーカー)は人が変わったようになり、うんざりしたデヴィッドはNYへ。15歳の高校生が生きていくため、“能力”を使ってなんと金庫室へジャン~プ!しかし、“ジャンパー”を悪とみなし、古代から彼らを発見し抹殺することを使命とする“パラディン”にみつかってしまいます。

10年後、デヴィッドはNY→ロンドン→オーストリア→東京→エジプト…と自由に世界中をジャン~プ。孤独だった彼は、ミリーと再会しローマでデート。そして、もう1人の“ジャンパー”グリフィン・オコナー(ジェイミー・ベル)と出会い、自分だけではないことを知るのです。

そして常に付きまとっていた“パラディン”のメンバー、ローランド(サミュエル・L・ジャクソン)やメンバーたちの襲撃に遭います。果たして、ジャンパーたちの運命とは?そして母の持つ重大な秘密とは…?

渋谷のスクランブル交差点を歩く、ヘイデン・クリステンセンとジェイミー・ベル。なんだか身近♪東京でも、映画などのロケが円滑に行えるようになったんですね。東京ロケーションボックスで、その内容を知ることができます。渋谷も有名になったもんだ。楽しみ~♪
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ダーウィンってどんな人?

2008-02-09 21:48:32 | 展覧会
映画「アース」(07)、もうご覧になりましたか?保護者と一緒に劇場に行くと、こどもは500円で見れるキャンペーンもやっていますので、ぜひ。つくづく、私たちの地球ってすごい!って思えます。自分の住んでいる日本だけではなく、地球規模で物事を考えるヒントをくれます。“地球温暖化”果ては、“種の起源”までも。

“種の起源”といえば、チャールズ・ロバート・ダーウィンです。でも、ダーウィンってどんな人?“種の起源”ってなに?知っているようで実は詳しく知らない、ダーウィンのことを知るチャンスがやって来ます。上野の国立科学博物館で開催の、「ダーウィン展」です。国立科学博物館が大好きな私は、この春も上野の桜見とともに見に行こうと思っています。

ダーウィンは、1809年2月12日イギリス生まれの自然科学者。(1882年4月19日没)1831年ケンブリッジ大学を卒業後、英国海軍の測量船ビーグル号に乗船することになります。5年に及ぶ航海中の1835年9月15日、ガラパゴス諸島に上陸します。この辺は、結構有名でご存知の方も多いかも。

帰国後、進化についての試論を執筆し、1859年11月24日「種の起源」を発表。この展覧会では、ダーウィンの生い立ちから、5年間のビーグル号での世界航海、「種の起源」発表までの苦悩や進化論が与えた影響を紹介します。わくわく♪

2005年から06年にかけて、NYの自然史博物館で開催された展覧会の来日です。ダーウィンが見たガラパゴス諸島の生物たちのはく製、「種の起源」を執筆した書斎の再現、そしてさまざまな実際の生き物の映像も見ることができます。興味のある方は、ぜひぜひ!!
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お金で買えない…?

2008-02-08 22:46:45 | 映画
“プライスレス”…値段が付けられないくらい高いという意味の言葉。決して、値段がない=ただという意味ではありません。どこかのCMでよく耳にしますね。フランス映画「プライスレス 素敵な恋の見つけ方」(06)のコピーは、“お金じゃ買えない恋がある”ですって♪

ピエール・サルヴァドーリ監督・脚本のこの映画は、「アメリ」(01)のオドレイ・トトゥの最新作です。オドレイ・トトゥは、06年に「ダ・ヴィンチ・コード」にも出演していました。でも、やっぱり「アメリ」ですね♪1978年8月9日フランスのボーモン生まれ。「エステサロン/ヴィーナス・ビューティ」(99)で注目され、「アメリ」に抜擢。

その後も「堕天使のパスポート」(02)や「ロング・エンゲージメント」(04)などに出演し、日本でもファンがたくさんいます。彼女はやっぱり、キュートでチャーミングなヒロインがお似合い。でも今度の映画では、ちょっと変身。“物質至上主義”(マテリアルガール)なんですって!?

イレーヌ(オドレイ・トトゥ)は、若く美しい女性。でも実は玉の輿を狙って、お金持ちが集まるリゾート地を渡り歩いていたんです。ここはフランス南西部のピアリッツ。高級ホテルのウェイターとして働くジャン(ガッド・エルマレ)は、『ノン!』と言えないお人よし。

ある夜、仕事中にバーで寝てしまったジャンをお金持ちと勘違いしたイレーヌが、声をかけます。『ノン!』と言えないジャンは、言われるまま。魅力的なイレーヌと素敵な夜を過ごします。一夜きりの大人の恋♪1年後、再びホテルに現れたイレーヌを見たジャンは、とっさに前回と同じ振りを…。

そんなぁ~。うまく行くはずないですよね。身元がバレちゃったジャンを置いて、イレーヌはコート・ダジュールへ。一方のジャンは彼女が忘れられず、後を追いかけてコート・ダジュールへ。果たして、この恋の行方は?

フランスのリゾート地、高級ホテル、ブランド物のドレス、最高級のジュエリー、靴、時計…夢のような世界と、本物の恋。うう~、ステキ。グレードアップしたアメリではないですが、イレーヌにも恋しそう~♪
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マフラーの下に隠れているのは?

2008-02-07 21:41:19 | 映画
スティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスが製作総指揮を務めた、TVシリーズ「バンド・オブ・ブラザース」(01)。感動してDVDを全部買い揃えました。(いつか見るんだ!)主役のダミアン・ルイスも気に入りましたが、兵士役でいろんな人が出演。ハンクスの息子コリン・ハンクスとか。

その中にスコットランド・グラスゴー出身の、ジェームズ・マカヴォイもいました。メジャー作品としては、「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」(05)のタムナスさんですね。そして、フォレスト・ウィッテカーがアミン大統領を演じ、アカデミー賞主演男優賞を受賞してしまった「ラストキング・オブ・スコットランド」(06)と続きます。

そして「ペネロピ」(06)が、いよいよ公開です。マーク・パランスキー監督のこの作品は、魔法と恋のロマンチックコメディ。物語は裕福な“ウィルハーン家”の昔話からはじまります。家主のラルフ・ウィルハーンは使用人のクララに手を出し妊娠させますが、家主は名家の娘と結婚。よくある話。

自殺したクララの母親は、一家に呪いをかけます。『次に生まれる娘は、豚の鼻と耳になれ!』と。それと『この呪いを解く方法はただ1つ。お前たちの“仲間”が娘に永遠の愛を誓うこと』と。代々生まれたのは運良く男の子でしたが、とうとう生まれた女の子、それがペネロピ(クリスティナ・リッチ)だったのです。

彼女の母親ジェシカ(キャサリン・オハラ)は、ウソの葬儀をしてペネロピを隠してしまいます。18歳になった日、呪いを解くためにお見合いをセッティング。でも男たちは財産目当てで、彼女を見ると一目散に逃げ出すばかり…。そんな7年(!)を過ごした時、現れたのがマックス(ジェームズ・マカヴォイ)でした。

しかし、マックスもワケありの過去と事情が…。いったい、この2人の恋の行方は?ペネロピの呪いは、無事に解けるんでしょうか?他に父親のフランクリンをリチャード・E・グラント、求婚者のエドワードをサイモン・ウッズが演じています。さらにペネロピの友人アニー役に、リース・ウィザースプーン(製作も)が出演。

ところでジェームズ・マカヴォイは、英国俳優では1番の注目株。タムナスさんではよく分からなかったかもですが、実はかなりハンサム♪ウレピ。
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貴方のダイモンは?

2008-02-06 22:13:15 | 映画
6代目ジェームス・ボンド役に抜擢された、ダニエル・クレイグ。1968年3月2日英国チェスター生まれのクレイグをしっかり認識したのは、「エリザベス」(98)でした。もっともこの映画には、スターがたくさん出ていたので端役の扱いですが…。「愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像」(98)の方が、有名かな。

「007/カジノ・ロワイヤル」(06)でメジャーになったクレイグが、次に出演したのが「ライラの冒険 黄金の羅針盤」(07)です。フィリップ・プルマン著の児童文学『ライラの冒険』(新潮社)が原作。ちなみに、第1部『黄金の羅針盤』(95) 第2部『神秘の短剣』(97) 第3部『琥珀の望遠鏡』(00)の3部作です。

監督・脚本は、「アバウト・ア・ボーイ」(02)のクリス・ワイツ。舞台は、英国のオックスフォード。でもそこは私たちの世界とよく似た“パラレルワールド”(平行世界)。大陸や海、ブリテン、ノルウェイ、北極などがあるのですが、かなり違う様子。さらに人間の魂は、“ダイモン”(守護精霊)と呼ばれる動物に宿り、常に一緒にいます。

主人公は、12歳の寄宿生ライラ・ベラクア(ダコタ・ブルー・リチャーズ)。ある日、ライラの周辺で子供たちが次々に失踪する事件が続発。好奇心旺盛なライラは自分のダイモンのパンタライモン(声:フレディ・ハイモア)と、捜査を始めます。そして子供たちが、北の大地に連れ去られていることを突き止めます!

ライラが持つ“黄金の羅針盤”。真実を指し示すこの黄金のコンパスを読み解くのは、ライラだけ。果たして、この冒険の行き着く先は?なにが待っているのでしょう?

「LOTR」シリーズのニューライン・シネマの超大作に相応しく、キャスティングの豪華なこと!コールター夫人役にニコール・キッドマン、アスリエル卿役にダニエル・クレイグ、北の魔女セラフィナ・ペカーラ役にエヴァ・グリーン。他にも、サム・エリオットやトム・コートネイ。声の出演にもイアン・マッケランやイアン・マクシェーン、クリスティン・スコット・トーマスの名前が。

さぁ、ライラと共にこの不思議な世界に出かけましょう!もちろん、自分のダイモンと一緒にね。
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恋は、ふわり♪

2008-02-05 20:58:08 | 映画
銀座4丁目の“シネスイッチ銀座”は、女性に人気の劇場です。毎週金曜日は、レディースデー(通常の水曜日ではありません)で、なんと900円。お得~♪それに上映作品のラインナップも、女性にやさしい映画が多いんです。代表作には、「ニュー・シネマ・パラダイス」(89)があります。←40週連続上映を記録。単一上映館の興行成績でトップ!

他にも、「モーリス」(87)「「ハワーズ・エンド」(92)「クライング・ゲーム」(93)「プリシラ」(95)「オスカー・ワイルド」(98)「シャンドライの恋」(00)「リトル・ダンサー」(01)「アイ・アム・サム」(02)「めぐりあう時間たち」(03)「真珠の耳飾りの少女」(04)「コーラス」(05)「モーツァルトとクジラ」(07)などなど。

「アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵」(07)で、魅力的なヒロインを演じたカトリーヌ・フロ。彼女の新作も、シネスイッチで上映です♪「地上5センチの恋心」(07)がそれ。監督は、「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」(03)の原作/脚本を担当した、エリック=エマニュエル・シュミット。今回も脚本を書いてます。

夫に先立たれ、美容師の息子ルディ(ファブリス・ミュルジア)、娘のスー(ニナ・ドレック)と、ささやかに暮らす主婦のオデット・トゥールモンド(カトリーヌ・フロ)。昼はデパートの化粧品売り場で働き、夜は内職で踊り子の羽飾りを作っていました。

陽気に生きようとするオデットは、何かあるとジョセフィン・ベーカーの歌を口ずさみながら、踊りだす♪そして寝る前には、大好きな作家バルタザール・バルザン(アルベール・デュポンテル)のロマンス小説を読むことで、幸せな気分に♪彼女の想像上の恋人、それがバルザンだったりして…。

しかし、バルザン自身はただ今、超不幸せ中!そんな時、彼のサイン会があり、オデットはどうにかファンレターを渡すことに成功するのですが…。果たして、オデットの恋の行方は?ふわふわ、ふわり、地上5センチに浮ぶオデットの明るさ、元気をもらいに行かなくっちゃ!♪
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春はヴィーナスから

2008-02-02 22:47:56 | 展覧会
この春、一番の楽しみな展覧会。それが“国立西洋美術館”で開催の、「ウルビーノのヴィーナス」です。描いたのは、イタリアのルネッサンス期の画家、ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(1490頃~1576)。ティツィアーノといえば、「フローラ」(1515頃)や「悔悛するマグダラのマリア」(1533頃)、「ヴィーナスとアドニス」(1553~54)、「エウロペの略奪」(1559~62)などなど、ヴェネツィア派の代表的な画家。

日本にもたくさん来日した作品があるので、ファンも多いはず。今回の展覧会はタイトルどおり、「ウルビーノのヴィーナス」(1538)をメインに、多くのヴィーナス画が来日。うれし~い♪この作品が生まれたのには、前段があります。

兄弟子のジョルジョーネが、後にウルビーノ公となるグイドバルド・デラ・ロヴェーレが妻のために依頼した作品、「眠れるヴィーナス」(1510~11)は未完成でした。それを完成させたのがティツィアーノ。その25年以上も過ぎた後、ティツィアーノが描いたヴィーナスは、同じポーズの目を覚ました姿の「ウルビーノのヴィーナス」だったのです。

ヴィーナスの目線はこちらに向けられ、うっすらと笑っています。当時の人たちの目には、どう映ったでしょう?この作品を後のあらゆる時代の“裸婦像”の基本となったのは、よく理解できます。ちなみにアングルの「グランド・オダリスク」(1814)や、カバネルの「ヴィーナスの誕生」(1863)などに強く影響しています。

特に有名なのは、エドゥアール・マネ「オランピア」(1863)。こうしてみると、この作品は絶対見なくてはなりませんね!イタリアのウフィツィ美術館からの初来日。早く見た~い!!
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