昨日、今年度、最後の
K高の勤務が終わり、
月曜日のI高が終わると、
完全な春休みになる。
一月近くあるので、
まったくもって
何すべーかと、
思案に暮れている。
読書、勉強、映画、テレビ、ギター、
本書き、買い物、料理、食べ歩き、
朝寝、昼寝、古楽器作り・・・と、
過ごす方法はいくらかはある。
この時季、毎年、花粉症と
三寒四温のせいで
体調がよくないこともあって、
「うつ」にもなりがちだし、
とりあえず自宅養生として
『風立ちぬ』の節子みたいに、
まったり過ごすのもありかとも
思っている。
ツタヤのカード更新時に
200円とられたが、新作1本が
無料で借りれたので、
松たか子が出ている
これを借りて観た。
夫婦詐欺師の話だが、
けっこうシリアスで、
もっとカラッと明るく
作ってほしかった。
荻上直子監督の作品は
これまで全部見てきたが、
それなりのテイストがあって
そこはかとなく楽しめた。
これも軽妙なタッチの佳作である。
市川実日子の
ほのぼのとした
存在感がいい。
BSの録画を見てみた。
ネッシーの話ではあるが、
恐竜というよりも、
人と心を通じ合わせるドラゴンのようで、
ファンタジー作品になっている。
プレシオザウルスの水中での泳ぎ方が
まるでアシカのようで、
なるほど、と感心させられた。
********
人生随談
先生 臨床的には、心的外傷がフラッシュバックされるのは困った症状ですが、特定の音楽刺激によって、何らかの過去のポジティヴ、ネガティヴ体験に伴った情動が再喚起される、と考えれば、「感動」に打ち震えたり、涙が出る、というのは納得できますよね。
奈保子 はい。できます。ただ、その時の、音楽刺激という楽音は、あるひとつのコンテキストを持っているわけですね。
先生 そうなんです。単音ではムリなんじゃないかなぁ…。
むかし、ギター部内で仲間に冗談で、聴き手を「一音成仏させられたらすごいのになぁ」と言ったことがあるんです(笑)。
奈保子 それは、言い得て妙ですね。
先生 でしょ。でも、逆に言えば、一音で感動させるのは難しいということですよ。なぜなら、そこに意味を見出す個人は、よほどの特殊な体験がないとね。
奈保子 爆発音とかサイレンとかならわかりますね。
先生 そうそう。やはり養老先生が言ってましたけど、戦争中に空襲警報のサイレンをさんざん聞いたので、いまだに救急車や正午のサイレンを聞くと不安が生じるんだそうです。
奈保子 なるほど。それは条件反射ですね。
先生 そう。だから、音楽による感動には、ある種の条件反射も関与している場合もありますね。
奈保子 ただ、初めて聴く曲でも感動することはありますね。
先生 あります。私自身、始めて『アランフェス協奏曲』の二楽章のクライマックス部分を聴いたときに、ゾゾッと鳥肌がたったことがあるんです。
奈保子 なぜ感動したんでしょう?
先生 そこですよね。曲的にはスコアをアナリーゼして作者の意図が解るんです。緊張と緩和が設定されていて、そして、「来るぞ、来るぞ」という盛り上がりの果てに「ドーン」と来て、そして開放されカタルシスに至る、という感じの構成なんです。
奈保子 それは、性体験のプロセスに類似していないでしょうか?
先生 なるほど。一理あるかもね。人の一生も、活動を終えて静なる死に向かう、という意味ではアナロジカルですものね。フランスでは、性行為は「小さな死」ともいいますから。
奈保子 とすると、人間の根源的存在のあり方というか、そういう波動に共鳴すると、情動が喚起されるという考えはどうでしょうか。
先生 うん。いいかもね。敷衍すれば、生命自身の持つ「ゆらぎ」と共鳴すると感動する、ということだね。
K高の勤務が終わり、
月曜日のI高が終わると、
完全な春休みになる。
一月近くあるので、
まったくもって
何すべーかと、
思案に暮れている。
読書、勉強、映画、テレビ、ギター、
本書き、買い物、料理、食べ歩き、
朝寝、昼寝、古楽器作り・・・と、
過ごす方法はいくらかはある。
この時季、毎年、花粉症と
三寒四温のせいで
体調がよくないこともあって、
「うつ」にもなりがちだし、
とりあえず自宅養生として
『風立ちぬ』の節子みたいに、
まったり過ごすのもありかとも
思っている。
ツタヤのカード更新時に
200円とられたが、新作1本が
無料で借りれたので、
松たか子が出ている
これを借りて観た。
夫婦詐欺師の話だが、
けっこうシリアスで、
もっとカラッと明るく
作ってほしかった。
荻上直子監督の作品は
これまで全部見てきたが、
それなりのテイストがあって
そこはかとなく楽しめた。
これも軽妙なタッチの佳作である。
市川実日子の
ほのぼのとした
存在感がいい。
BSの録画を見てみた。
ネッシーの話ではあるが、
恐竜というよりも、
人と心を通じ合わせるドラゴンのようで、
ファンタジー作品になっている。
プレシオザウルスの水中での泳ぎ方が
まるでアシカのようで、
なるほど、と感心させられた。
********
人生随談
先生 臨床的には、心的外傷がフラッシュバックされるのは困った症状ですが、特定の音楽刺激によって、何らかの過去のポジティヴ、ネガティヴ体験に伴った情動が再喚起される、と考えれば、「感動」に打ち震えたり、涙が出る、というのは納得できますよね。
奈保子 はい。できます。ただ、その時の、音楽刺激という楽音は、あるひとつのコンテキストを持っているわけですね。
先生 そうなんです。単音ではムリなんじゃないかなぁ…。
むかし、ギター部内で仲間に冗談で、聴き手を「一音成仏させられたらすごいのになぁ」と言ったことがあるんです(笑)。
奈保子 それは、言い得て妙ですね。
先生 でしょ。でも、逆に言えば、一音で感動させるのは難しいということですよ。なぜなら、そこに意味を見出す個人は、よほどの特殊な体験がないとね。
奈保子 爆発音とかサイレンとかならわかりますね。
先生 そうそう。やはり養老先生が言ってましたけど、戦争中に空襲警報のサイレンをさんざん聞いたので、いまだに救急車や正午のサイレンを聞くと不安が生じるんだそうです。
奈保子 なるほど。それは条件反射ですね。
先生 そう。だから、音楽による感動には、ある種の条件反射も関与している場合もありますね。
奈保子 ただ、初めて聴く曲でも感動することはありますね。
先生 あります。私自身、始めて『アランフェス協奏曲』の二楽章のクライマックス部分を聴いたときに、ゾゾッと鳥肌がたったことがあるんです。
奈保子 なぜ感動したんでしょう?
先生 そこですよね。曲的にはスコアをアナリーゼして作者の意図が解るんです。緊張と緩和が設定されていて、そして、「来るぞ、来るぞ」という盛り上がりの果てに「ドーン」と来て、そして開放されカタルシスに至る、という感じの構成なんです。
奈保子 それは、性体験のプロセスに類似していないでしょうか?
先生 なるほど。一理あるかもね。人の一生も、活動を終えて静なる死に向かう、という意味ではアナロジカルですものね。フランスでは、性行為は「小さな死」ともいいますから。
奈保子 とすると、人間の根源的存在のあり方というか、そういう波動に共鳴すると、情動が喚起されるという考えはどうでしょうか。
先生 うん。いいかもね。敷衍すれば、生命自身の持つ「ゆらぎ」と共鳴すると感動する、ということだね。
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