『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

傑作・音楽本

2017-06-15 08:18:00 | 風景
先日の『トーキング松尾堂』で
恩田陸の『蜜蜂と遠来』が
ピアノ・コンクールを描いた
人間ドラマとして素晴らしかった、
という書評を聞いて
読みたくなり、学習センターまで
掲載されているという雑誌を
借りに行ってきた。

そしたら、
全編掲載ではなく
書き出しの1/5ほどだった。

本編の貸出し予約を
訊ねたら二百数十名待ち
というから、呆れてしまった。

その抄録を読んだら
あまりに面白く、
すぐさま続きが読みたくなって、
自転車に乗って近所の
ツタヤまで買いに出かけた。



新刊コーナーに
平積みにしてあり、
1.944円もしたが
読む価値有りなので
躊躇なく購入した。

新書を新刊で購入したのは
いつ以来か覚えていないほど、
遥か昔かもしれない。

爾来、専ら
廉価古書のみを
大量購入してきた。

帰って、続きを読みはじめたら
面白くて一気に1/4まで読んだ。

入浴、夕食を挟んで
細々とした仕事を片付けてから
再度、寝床で読んでいたら、
しばらくして睡魔に襲われて
気を失った。

今日もオフ日なので、
日中から味わいつつ
読み進めるのが楽しみである。

キレイに読んで、
ヤフオクに半額で
出品しようかとも思ったが、
あまりに感心する音楽描写が
多かったので、いつもの
読書勉強スタイルで
朱藍鉛筆でラインを引いたり
書き込みを入れて、
ノート兼テクストにした。

500頁以上あり、
かなりの情報量が
勉強できるので、
二千円ほどの資料代としては
十分に元が取れそうである。

音楽家、演奏家には
超オススメの良書である。





郊外にある学習センターの帰路、
河原沿いにある竹薮前に駐車して、
タケノコ探索をしてみたら、
淡竹(ハチク)のような形状の
ものを藪の中で発見して
数本、採集してみた。

真竹なのかもしれないが、
ネットで調べたら
食べられそうなので、
米の研ぎ汁で半時ほど
湯がいて灰汁抜きをし、
試食してみた。

タケノコご飯、
胡瓜との酢の物、
鶏肉との炒め物、
をサッと拵えて、
冷酒のアテにしてみた。

ちゃんと香りもし
甘味もあって
立派なタケノコである。

こんなのが
河原にいくらでもあると思うと
食料難の時代ではないが、
また採りに行きたくなるものである。

ちなみに、
河川は国交省の管轄なので
本来は石ころ1つといえ
許可を得て採集しなくては
ならないようだが、
道端の雑草採集と同様に
咎められるものでもなかろうと
身贔屓の拡大解釈をしている。






午後から
雷鳴と共に
スコールが屋根を
激しく叩いた。

戸外に向けて
無造作に撮った画像には
太く光った雨の線が
映りこんでいた。

ちょうど読んでる最中だった
『蜜蜂と遠来』の一節に、
耳のいい天才少女が、
夕立の振り出しに
トタン屋根を叩き始める音が
ギャロップのリズムに聴こえる、
という描写があって、
解かるわかると感心した。

そんな音楽的な描写が
散りばめられているので、
音楽好きには
堪らない一冊である。


イイ!(・∀・)イイ!☆☆☆

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愛の手を

2017-06-14 07:48:00 | アート
ネットにあった
わかりやすいイラストを
コラージュして
T中のカウンセリング室の入り口に
貼ってみた。



どれほどの子が見て
相談に来るかは
定かではないが、
「こころの保健室」であることの
看板代わりには
なるかもしれない。







通勤中、
前を走るトラックのお尻に
けったいな標語が
貼られていたので、
そうだよなぁ…と、
首肯するようだった。

先日の研修会でも、
懇意にしているY先生から
ある中学ではクラスの4割も
母子家庭があり、
貧困問題も現実化していると
聞いたばかりである。

かくいう我が家とて、
カミさんは定年再任用で、
自分は3校減で、
どっちも給与が半額になって、
別所帯の大学生もまだ一人おり、
貧困問題は他人事ではない。

ほんに
「貧乏人に愛の手を」
である。






9年前に描いた
『桜桃』の色鉛筆画を
K中のカウンセリング室に飾った。

部屋中、
手描きの絵だらけだが、
親しい先生の転勤時や
長らくカウンセリングした生徒で
何か記念になるものを
置いていってくれた子には
お返しに気に入ったものを
差し上げている。



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研修会

2017-06-13 05:23:00 | 風景
県北地区の
SC(スクールカウンセラー)の
研修会に出張参加してきた。

中町ビルというのを
去年の中町会館と勘違いして
遅刻すると思って焦ったが、
1時に到着すると
なんと1時半開始で、
二重に勘違いしていた。

アルツってきたのか、
老人力がついてきたのか(笑)。

(хдх;) ナサケナ~





今年も福大のA先生の
レクチャーだったが、
関西弁の早口で
滑舌が今ひとつだったので、
聞きにくくて、
いささか集中力に欠けた。

班別検討会では、
久しぶりにY先生と同席し
笑いを交えて楽しくできた。

北工の後任の先生から
わざわざご挨拶を頂き、
偶然にカミさんのY中も
兼務しているというので、
なんだか不思議な縁を感じた。

K中前任の福大のS先生とも
しばし歓談の機会を得たが、
奥様がK高のコーディネーターだった。

なんだかそれも
不思議な縁である。

***

休憩時間に
ボンヤリしていたら、
ふいに劣等感が湧いてきて、
関西弁の内言で
「オレなんか、あったまワリーし、
なんの努力も、してけーへんかったから、
今日のような現状になってんなぁ・・・」
と、後悔のような
情けない気持ちで
やりきれなかった。

体調悪くて
プチうつ気味なのか、
リサイタルを終えての
ポスト・フェステム・シンドローム
(祭りの後の空疎感と荷卸し鬱)
なのか、自己嫌悪感に
さいなまれている。

師匠世代の
老賢者的存在に
カウンセリングを
受けたい気分である。




日中は、24℃だったので、
そろそろ、夏物の靴下を出して
冬物を引っ込めた。

やろうやろう
と思っていたが、
いつの間にか六月に
なっていた。





カミさんが
山形から紅秀峰を
買ってきたので、
青いガラス鉢に盛って
味わってみた。

サトウニシキは
これの三倍もしたので
とても買えなかったという。

けっこう酸味の強い
サクランボである。

***

むかし、通勤車中で
山本学の朗読でよく聞いた
太宰の『桜桃』の
一節を思い出した。

 桜桃が出た。
 私の家では、子供たちに、ぜいたくなものを食べさせない。
 子供たちは、桜桃など、見た事も無いかもしれない。
 食べさせたら、よろこぶだろう。
 父が持って帰ったら、よろこぶだろう。
 蔓を糸でつないで、首にかけると、桜桃は、珊瑚の首飾りのように見えるだろう。
 しかし、父は、大皿に盛られた桜桃を、極めてまずそうに食べては種を吐き、食べては種を吐き、食べては種を吐き、そうして心の中で虚勢みたいに呟く言葉は、子供よりも親が大事。




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陶器市

2017-06-12 07:47:00 | 趣味
年に一度の
陶器市に毎年、
欠かさず通っている。

去年は
次郎窯の壺屋焼の
「海老紋ぐい呑」と
備前の窯変ぐい呑と
信楽の小徳利を買った。

もう棚いっぱいの酒器があるが、
それでも、何かいいものがないかと
物色したくなる。



陶器市の会場で、
ワクワクと少年のように
胸躍らせている自分を見出して、
「好きなもの」がある、
というのは大事だなぁ…と、
感じた。

 些細なことなりといへ
  数寄なるもののありしこと
   ありがたき幸せなこと
    と思ひし我れ
             瓢水
…という歌が
脳裏に浮かんだ。

江戸時代の根付もあり
リアルな動物たちが
数千円という高値であった。




けっきょく、
いつもの備前屋さんで
一輪挿し1.500円を
1.200円にまけてもらった。

茶の湯では
一器四用とも言われ、
見立て使いが常道なので、
これを極小徳利として
まず用いてみた。

酒量は、せいぜい
二勺(1/5合)ほどしか入らず、
ぐい呑の満杯と同程度だが、
なんだかママゴト然として
おもしろい。

大酒家ではなく
好事家なので、
いろんな銘酒を
これでチビラちびらやるのは
なかなか遊びじみて
一興である。

飽いたら
玄関の室礼の
一輪挿しとして
ミヤコワスレでも
活けたら似合いそうである。




手持ちの窯変ぐい呑と
一対にして
さっそく「越乃寒梅」を
味わってから、
画像処理して静物画に
仕立ててみた。

 使うてよし眺めてよし
  ほんに備前の
   味わひ深き哉

          瓢水




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紫陽花の頃

2017-06-11 07:01:00 | 風景
水無月も中旬に
入りにけり、である。

そういや、
京都では六月の晦日前には
下半期の罪・穢れを祓い、
上半期の無病息災を祈願する
「夏越祓(なごしのはらえ)」時に
「水無月」という
白い外郎(ういろう)の上に
小豆の乗った三角の和菓子が
菓子舗に並んだものである。

35年前には、
「水無瀬」という
阪急沿線に2年間住んだ。



玄関の室礼を
初夏物に換えた。

フミが小学生の時に描いた
蟹の絵は、吉倉住まいの頃に、
額装してダイニング・キッチンに
飾ってあった。

我が家に泊まった兄が
落款のあるそれを見て、
作家物かと思った、
と言ったことがある。

大きな蟹を見て
それを描きたいという
児童の無心の絵心が
拙いながらも見る者に
通づるものがあるのだろう。

落款は、
中国への修学旅行の折、
家族全員分のものを
こしらえたうちの
ひとつである。

初夏に小倉邸での
オープン・マーケットで
15円で買った
手作りの巻貝の箸置きを
七色懐紙に飾ってみた。

入梅を前に
庭の「江戸の花火」という銘の
紫陽花が一輪のみ開花したので
涼しげな陶器の鉢に
活けてみた。






接骨院のM先生が
近所の野良猫が子どもを
産んだというので、
それを見守る母猫の振り向き様を
ブログにアップしていたので、
お断りして頂いて
絵画風作品にしてみた。

まだ子どもを
孕んでいそうだという。






入梅前の気候変動で
朝方は15℃という寒い日もある。

久しぶりに
いちどしまった毛布を
また引っ張り出して、
足元にかけてヒーターを入れ
早朝出勤した。

退勤時には
コクピットに光る
計器類のイルミを見ながら
夜間フライトのつもりで
一人二役の操縦士ごっこをしながら
2時間のロング・ドライヴを
遊んでいる。




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