町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

モノレール初のVVVF制御車として登場、東京モノレール2000形

2021年12月01日 | モノレール・新交通システム

東京モノレールでは1989年の1000形登場後も在来の700形が残存していました。旧型車の流れを汲みながらもアルミ車体に新製時から冷房を搭載するなど、モノレール車両の決定版として後に増結用中間車の800形も加わり6両半固定編成化され運用されていましたが、羽田空港第2ターミナル直下乗り入れに伴う列車増発と老朽化に伴う代替が決定し、1997年に2000形が登場しました。

1997年〜2002年に掛けて6両編成4本の24両が導入された2000形は主制御装置にIGBT素子を用いたVVVFインバーター制御を採用し、モノレール車両としては初の事例になりました。また、これに伴い主電動機が増強された為、両側の先頭車は付随車化されています。本形式の導入で、700800形は全車が引退し、在籍する車両が全て6両固定編成化され先頭車が中間に封じ込められ幌で繋げられる編成形態は見られなくなりました。

丸みを持たせた車体デザインや、在来車同様の1.2メートル幅ながら両開きに改められた側扉などは最新形式の10000形にも引き継がれました。2015年からは1000形の一部編成と共に車体が新塗装化され、イメージが大幅に変化しています。現在では3形式とも区別なく共通で運用されています。

車内設備は通勤需要が高さや空港アクセス路線の特性から大きな荷物を持つ利用者が多いことを踏まえてボックスシート主体からロングシートを中心にした配置になり、流動性に配慮しました。座席モケットは当初は紫系の色合いでしたが、新塗装化と同時期に青海波の模様入りモケットに更新されました。

営団地下鉄の車両を思わせる路線図式の車内案内表示装置は、液晶画面に換装され情報量が格段に向上しました。ドアチャイムも更新され、音程が以前よりも高くなっています。

モノレール初のVVVF制御車として登場を飾ったものの、少数派に留まった2000形ですが10000形並みの接客水準になっている為、今後とも活躍する姿が見られるでしょう。

 

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