大山ケーブルへ向かう際、伊勢原駅で乗車予定の車両を撮ってみました。伊勢原名物のブルーリボンシティかエルガもどきのブルーリボンⅡが来る事を期待しましたが、残念ながらこの日は普通の三菱ふそうエアロスター・PJ-MP35JM(2005年式)で「い56」号車が充当されていました。観光需要の高まりの為か、いつの間にやら行き先にローマ字表記が追加されています。
神奈中の2015年度~2017年度中期経営計画によると、交通バリアフリー化の一層の強化のため多区間路線の「中乗り・前降り」化と共に、今後増備する新型車は全てノンステップ車に統一される事が明記されていました。よって、今年以降に配置される新型車は神奈川県内であっても地域に関係無くノンステップ車になります。本来ワンステップ車の方が室内空間を広く取れる上、車内後部の段差も少ないので好みだったのですが少子高齢化が進む現代では乗り降りのし易さを優先しなければいけなくなったという事でしょうか・・・。かつてはツーステップのエルガミオのような珍車が導入されていたことを考えると隔世の感すらあります。
昨年2014年6月には三菱ふそうトラック・バスよりエアロスターの大幅なモデルチェンジが発表、その市販第一号となる車両(QKG-MP38FK)が神奈中平塚営業所に配置され注目を浴びたのは記憶に新しいところですが、ノンステップに引き続きワンステップ仕様もぼつぼつ登場し活躍を開始しています。今回は用事で辻堂駅前の大型ショッピングモール・テラスモール湘南へ行った際に最新のエアロスターに遭遇することが出来ました。
辻堂24系統に充当され、客扱い中の「せ84」号車。型式はQKG-MP35FM、2015年式で3月19日に綾瀬営業所に納車されたばかりの最新車です。交通ルール啓発のエプロンが着けられていますがヘッドライトがディスチャージ式二灯に変更され、今までの大人しかった正面スタイルが大幅に変化している様子がわかると思います。
別の日にエプロンの無い姿を。長年神奈中の特徴でもあった正面から向かって右側の運賃支払い方法表示窓が姿を消し、一般的なセーフティウィンドウに変更され扉横の出入り口表示もステッカー式に改められてしまいました。コストダウンの為とはいえ、独自色の濃い事で有名だった神奈中仕様の消滅は寂しいものがあります。今のところ別に注目はされていませんが、今年度以降の新車のノンステップ化が表明されたことから新顔エアロスターのワンステップ仕様は神奈中全体では少数派に留まる可能性が高く、その意味では比較的珍しい部類になるかも知れません。
参考までに、同じ綾瀬営業所の先代モデル。PKG-MP35UM(2010年式)です。カラードガラスの採用やブラックサッシ化はされたものの、この代はまだ運賃支払い方法表示窓や幕式の出入り口表示など独自の装備を維持していました。
現在は数百台が所属し、珍しい存在でも何でもない神奈中ワンステップ車ですが本格的な入れ替わりが始まって「もっと撮っておけば・・・」などと思わないように今から撮り溜めを行って行きたいと思います(かつてウジャウジャいたエアロスターKやキュービック、7Eなどを殆ど撮らないでしまい心底後悔した苦い経験がありますので・・・汗)