町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

小田急1000形1051Fによる団体臨時列車が運転

2021年10月24日 | 小田急電鉄

2代目5000形の登場による廃車で消滅が近づいて来た小田急1000形の未更新車ですが、102324日の両日に小田急トラベルの主催によるツアーが開催されました。今回は「小田急の電車撮影会 最後の4両未更新車オリジナルカラー編成」と称し唯一リニューアルを施工されずに残る1051F4両編成を用いて、唐木田〜新宿〜相武台前の行程で特別運転を実施し、相武台前の留置線で撮影会を行うものでしたが、今や珍しい存在になりつつある1000形の未更新車が4両の短編成で都心へ姿を見せる貴重な機会ということで、撮影に行って来ました。

通常では有り得ない4両単独で複々線区間を快走する1051F。上り急行と裏被りしてしまいましたが、まぁ記録ということで良しとしましょう。この編成は既に廃車になった17511752Fと共に検測車クヤ31への電源供給対応車でしたが、後任は80004両編成が担う事になり既に最後の検測運用を終えてしまいました。

唐木田駅から多摩線を上る場面を黒川駅で。この時期は午前遅め〜正午に掛けて栗平・黒川・はるひ野の何れの駅でも綺麗な順光で撮影することが出来ます。しかし本日は脚立や踏み台を使用している撮影者が多く、係員から再三の注意を受けても無視していたり、また23日には線路内へ立ち入った者がいたため緊急停止したとの報告がTwitterにありました。多くの人がマナーを守って楽しんでいる中でこうした事が起きているのが残念でなりません。小田急に限ったことではありませんが、このような事態が繰り返されない事を強く願います。

6両編成と連結した10両で急行に充当される姿は珍しいものではなく、カメラを向ける人も少なかったと思いますが、少し前の写真でも今や懐かしの記録になってしまいました。次に10両編成を組むのは113(文化の日)と、116()7()の両日になりますが、これが最後の機会になりそうです。

まだ全車現在だった頃に撮影した車内。かつては寒色系を用いた車内が主流だった小田急通勤車のイメージを一新しましたが、バリアフリー化の進行や案内表示の充実で現代の水準では時代遅れになってしまいました。4両編成の主な活躍の場になっていた箱根登山線小田原〜箱根湯本間にもリニューアル車が進出しており、一つの時代が終わりに近づいている実感が湧いて来ます。

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大規模リニューアルが進行する新京成8800形

2021年10月22日 | 京成グループの鉄道

1986年の登場以来、関東地方では初となる直流1500V電化鉄道線向けの量産型VVVFインバーター制御車として活躍していた8800形ですが、20162月に8803編成が三菱電機のフルSiC適用の最新型インバーターに換装されて出場しました。翌年からは8807編成が走行機器と共に車内設備も大規模更新され出場し本格的なリニューアルが施工されるようになりました。

8800形の中では一番最初に機器更新を受けた8803編成。当初はVVVF制御装置の換装のみだった為、しばらく幕式の行先表示器・菱形のパンタグラフを維持していましたが後年(2020年施工)のリニューアルで行先表示のフルカラーLED化・シングルアームパンタグラフへの換装を実施しました。同編成は中間車を先頭車化して誕生した編成です。

京成千葉線に乗り入れた8803編成。京成線内でも普通列車のみの運転ながら種別+行先を表示しますが、新京成線内では一枚目の写真のように「京成津田沼方面 京成線直通」と表示します。

化粧板・床材・座席モケット・吊り手などは全て新品に交換され、印象が大幅に変化した車内設備。車体のカラーであるジェントルピンクに併せて、ピンク系の配色で纏めています。

車内案内表示器もLEDスクロールに代わり、コイト電工のパッとビジョンに換装されました。また乗客の目に入らない部分として戸閉装置も更新され、動作音が変化しています。これ程手を加えられても、古めかしいデザインの関東型ドアステッカーがそのまま継続使用されているのが素晴らしいポイントですね。

新京成電鉄公式の発表によると、1年に1編成のペースでこの更新を実施し、最終的に9編成に施工されるとの事です。8800形は全16編成在籍しており、7編成については未更新のまま廃車になることを示しています。姿は大幅に変わりましたが、やはり一時期の新京成の代表車種であり、尚且つ関東初のVVVFインバータ制御車という栄誉があるだけに、長い活躍を期待したいものです。(いつか8801編成の旧塗装化や欲を言えば保存なども検討して頂きたい)

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1都3県を結び活躍するJR東日本E233系2000番台

2021年10月20日 | JR東日本

JR東日本の標準車両として開発されたE233系の内、2000番台は地下鉄直通対応とされ、東京メトロ千代田線と相互直通運転を行っている常磐線各駅停車向けに導入され200991日より運転を開始しました。本番台の車体は、東京メトロの車両限界に合わせて設計されている為、車体幅を2770ミリの台形断面とし客用ドア間隔を私鉄で採用例が多い4820ミリ(他番台は4940ミリ)としているのが最大の特徴で、正面に非常用貫通扉を備え、シールドビームによる前照灯を窓下に設置するのも唯一の仕様です。

トップナンバーのマト1編成。当初の定期運用は代々木上原〜取手間でしたが、20132015年に掛けて小田急電鉄との相互直通運転に伴う保安装置の新設工事が行われ、2016326日のダイヤ改正より乗り入れを開始し当初は唐木田発着の多摩線直通急行を主体に、現在は廃止された多摩急行でも運用されました。現在は更にワンマン運転対応改造が始まっています。

2018318日のダイヤ改正では、小田急小田原線の複々線区間工事完成に伴い種別が大幅に見直され、東京メトロ車・JR車による唐木田発着列車と多摩急行廃止、日中の千代田線直通列車は向ヶ丘遊園・成城学園前発着の準急中心への立て替えが行われ大幅に輸送体系が変化しました。準急は複々線の内、外側の緩行線を走行する形態に改められため日中に急行線を走行する千代田線からの列車は土日祝日限定になってしまっています。平日の帰宅時間帯は小田原線の伊勢原まで足を伸ばす運用も新設されており、東京メトロを介した直通列車の中でも長距離の運用を持つことになりました。

東急5000系グループを思わせる台形断面が分かる車内。座席の生地はE231系グループで採用している青系の配色です。車椅子スペースも他番台とは異なり、千代田線車両に合わせて2・9号車に設置されました。

車内の液晶画面は先に登場していた京浜東北線向け1000番台と同じく17インチ画面ですが、登場からしばらくは1画面で、小田急対応改造と同じくして左側の動画広告用画面(トレインチャンネル)を増設しています。現在は更に監視カメラ(向かって右の黒い部分)が設置されるようになりました。

表示内容は小田急線内の準急ですが、JR各社からは消滅して久しい急行・準急の表示を出すのは趣味的になかなか興味深いですね。

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開通から20周年を迎えたディズニーリゾートライン

2021年10月18日 | 首都圏のモノレール・新交通システム

東京ディズニーランドの各施設を周回するモノレール、ディズニーリゾートラインは今年の721日で早くも開通20周年を迎えました。それに伴い、舞浜駅に隣接するリゾート・ゲートウェイ・ステーション駅構内で20周年記念の展示やキャストの制服デザインの一新など、様々なイベントを実施しています。

現在導入が進んでいる2代目車両Type-C(100形)では特別に2021721日の始発列車より特別にミッキーマウスの声で来園するゲストに向けたメッセージを駅毎に流れるようにしており、公式発表ではパーク内へのアクセス路線としては世界初の事例だそうです。

現在Type-Cは第一編成のイエローと第二編成のピンクが定期運用入りしていますが、第三編成のブルーも搬入されており、初代10形のブルー編成の検査期限切れ後に入れ替わりで運用を開始すると思われます。

34両目にはフリースペース(写真では向かって右)用意し、多様なニーズに対応する車内。導入は2024年まで続き、車両と共に信号関連施設の更新も実施するため、総額125億円の予算が投じられます。

リゾート・ゲートウェイ・ステーション駅コンコースに開設された展示スペース。リゾートラインの概要、開通から20年の歩み、周年毎の記念デザイン、キャストが着用するコスチュームの変遷などが紹介されていました。

Type-Cの概要についても解説されており、展示スペースの中央部には一番目立つ形で10分の1スケールの模型が展示されていました。外観のみならず内装も忠実に再現されており、これだけでも一見の価値ありです。

一連の展示は2021721日から2022331日までの予定となっていますので、熱心なディズニー好きでなくともモノレールに関心のある方は是非足を運んでみては如何でしょうか。

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関東地方初の量産型VVVFインバーター制御電車、新京成8800形

2021年10月09日 | 京成グループの鉄道

新京成電鉄は、千葉県北西部の松戸〜京成津田沼間26.5キロを結ぶ関東地方では唯一の準大手私鉄です。戦後に旧陸軍鉄道連隊演習線跡地の払い下げを京成電鉄が受けて旅客鉄道に改修し、国からの補助を受けつつ本社の決定を仰がず沿線開発を円滑に進めるなどの思惑から自社とは切り離して運用するため「下総電鉄」として設立していましたが、これを新京成電鉄に改称して始まりました。その設立の経緯から親会社である京成との繋がりは深く、かつては譲渡車も存在しましたが1970年代から京成車とは一線を画した独自設計の車両を導入するようになり、1986年には非冷房・吊り掛け駆動の旧型車置き換え用に8800形が登場しますが、関東地方の直流1500ボルト鉄道路線では初のVVVFインバーター制御を採用し量産され、大変な注目を集めました。

8800形のトップナンバーである8801編成。登場から2006年までは8両編成12本の陣容でしたが、京成千葉線への乗り入れ開始に伴い6両編成16本への組み替え工事を実施することになり、工事後の直通対応編成には誘導無線・急行灯が設置されています。8801編成は2006年11月11日に新京成電鉄の新造車では初めて京成線内に試運転で入線しました。また、1979年〜1992年までは新鎌ヶ谷〜北初富間の連絡線を介して北総開発鉄道(当時)と直通運転を行っていたため千葉ニュータウン中央まで乗り入れを行っていた実績もあります。

京成千葉線直通非対応の8805編成。6両編成化で中間車の先頭車化など大規模な工事が続いた8800形ですが、2008年からは劣化した側扉の交換(ステンレス製のメーカー標準品へ)や、車体塗装の変更(ベージュ地に茶帯直通対応編成はマルーン帯化現行のジェントルピンク塗装)、2009年4月1日からは自動放送の使用開始、また写真の8805編成のように前照灯LED化など様々な改造で印象を大きく変えたほか、形態差も生じています。

クリーム色の化粧板と赤系の座席、扉が無い広幅貫通路が如何にも昭和の私鉄電車らしい雰囲気の車内。座席間のスタンションポールは後年新設されました。現在はステンレス製ドアへの交換が進み、登場以来の化粧板仕上げのドアは88018805編成のみでしか見られなくなっています。ドア窓に貼られているリアルな手のイラストが特徴的な関東地方特有の円形ドアステッカーにも注目。

6両編成化とは別に2006年より設置され始めた車内案内表示器。ドアチャイムも鳴動しますが、他社では聞かれない間延びした音色になっている点や、始発駅発車後のLEDの表示内容が「新京成電車をご利用くださいましてありがとうございます」と、関西の鉄道事業者を思わせる文言なのが面白いところです。

改造を繰り返しながら運用される8800形ですが、2017年には機器更新・車内リニューアル車が登場しています。公式では毎年1編成、計9編成に施工することが明らかにされており残り7編成は更新工事の対象外ということで、経年を考えると遠くない内の廃車も発生すると思われ編成により明暗が分かれそうですね。

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