約一ヶ月間の特別運転とメトロファミリーパーク2018で最後の花道を飾った営団6000系電車ですが、最後まで残存した2編成のうち5M5T改造車の6130Fが、所属する綾瀬検車区から新木場CRへ向けて回送されました。6130Fはインドネシアへの譲渡が予定されており、陸送に向けての準備に入ると思われます。
本日回送された6130F、以前に掲載した6129Fと同一仕様です。この編成を最後に、長年続いた東京メトロからインドネシアのKCIに向けて続いた車両譲渡は終了になります。比較的新しい部類に入るこの後期型の編成も、実に34年に渡る活躍で首都圏の通勤電車としては非常に長期間の運用でした。
6130Fと共に、最後まで残存した量産車第一陣の6102F。こちらは千代田線が全区間開通以前の1971年より運用を開始し、実に47年間(内小田急電鉄への直通運転は39年余り)もの間転属なども生じずに千代田線一筋で活躍を続けました。折りしも今年は1968年の千代田線開通前に試験を行うべく製造され、世界初の電機子チョッパ制御車としてその名を広めた試作車(通称6000系ハイフン車)の登場から50周年の節目でもあり、引退劇が一部の海外メディアにも記事にされるなど、大きな変革と共に一つの区切りであることを実感させる年になりました。この編成に関しては譲渡の対象からは外されており、将来的に博物館入りさせ保存展示を行う方向で検討を進めているとのことです。
これにて長年続いた運用に終止符が打たれましたが、インドネシアのジャカルタでは多数の編成が兄弟系列の7000系や共に同じ路線で相互直通を行い活躍したJR東日本203系と共に主力で運用されており、日本製車両が導入されるMRTも開通を控えているため、来年の2019年はジャカルタで乗り比べを楽しむのもまた一興かも知れません。