2018年3月28日より営業運転を開始し、田園都市線では実に16年振りとなる期待の新形式2020系ですが、長年主力だった8500系の在籍数を上回り新たな主力車両の地位を確立しました。同時期に登場した大井町線急行用の6020系に加えて2019年からは東急新横浜線開通を控え、8両編成化と相模鉄道直通が計画されている目黒線用に3020系も登場しバリエーションが増加しています。
LEDが切れてしまいましたが、各駅停車の南栗橋行きに充当される2020系。大方の予想通り東武鉄道非乗り入れ車の2000系3編成と8642F・8606F・8694F・8695Fが先に置き換えられ、長年の制約が解消し運用の効率化が図られました。外観は東急独自の個性が際立ちますが、主要な機器はより一層共通化が進み乗車しているとE235系に乗っているかのような感覚になってしまいますね。なお、このニンマリと笑っているようなブラックマスクはインドネシアのジャカルタに建設が進んでいるMRT車両のデザインをアレンジしたものだそうです。
登場から約半年間は正面に東武線非対応を示すサークルKマークを貼り付け、中央林間〜押上間限定運用でしたが2018年10月1日からは東武伊勢崎線・日光線への直通運転も開始されました。
車内設備はE235系をベースにし、扉上の17インチワイド液晶画面以外に座席間や妻面貫通扉上部にデジタルサイネージを設置しており共通性が見られる一方ハイバックシートやフローリング調の床で高級感を持たせ田園都市線の独自色を出しています。
2020系と6020系共通で搭載されている17インチワイド液晶画面。ドアチャイムも鳴動しますが、こちらは戸閉装置と共にE235系と共通仕様になりました。
今まで諸般の事情から置き換えが遅れてしまい、首都圏の路線としては見劣りする感があった田園都市線ですが2020系の導入でようやく水準が現代に見合ったものになるので今後の増備に期待すると共に、東横線向けの派生系列の登場にも期待が膨らみます。
※2018年の記事の修正版