現在、山手線へのE235系導入で捻出されるE231系500番台は順次中央総武緩行線に転属し、500番台車で置き換えられる同線の0番台と209系500番台は武蔵野線と八高・川越線へ転属するため、各地で改造工事や余剰車の廃車が開始されており、大きな動きを見せています。その中で2002年より登場の電動車をVVVFインバーター制御化した5000番台を中心としたグループが活躍する武蔵野線は、代替される205系を全編成インドネシアのKCIに譲渡することを発表しており、運用を離脱した編成は順次新潟よりジャカルタへ向けて搬出されています。現在は少し待てば続々来るような状況ですが、残存数が少なくなってから騒がしくなる前に撮り貯めをしておこうと思い立ち、撮影に行ってきました。
京葉線直通の東京行きに充当中のM16編成。8両全車両が小窓ドアの山手線から転用改造されたグループで、武蔵野線では最多数派となっています。VVVFのメーカーは新潟・長野地区向けのE127系以来久しぶりに東洋電機が採用され、私鉄の京成3000形グループや京急2100形機器更新車に近い磁励音を発するのが特徴です。
府中本町行きのM26編成。上の編成と同一で編成内全車が山手線からの転属車です。2002年から2005年に掛けて、E231系500番台に置き換えられた205系は他路線に活躍の場を移しましたが、武蔵野線は8両と比較的編成が長く、京葉線直通列車も多数設定されている関係で東京ディズニーランドや葛西臨海公園など、通勤通学路線以外に東京湾岸の著名な観光地へのアクセス路線としても機能していることから、第二の活躍にしては実に華々しいものであったと言えるでしょう。
新旧交代っぽい2編成並び。これからE231系と共に主力になる209系500番台と、置き換えられる205系5000番台。大半の205系の行先表示器は幕式を堅持していますが、後年にLED化改造が一部の編成に施行されました。
車内は基本的に転属前と大きく変わらず運用されていますが、座席の袖仕切り部分にはアクリルの風防が設置されている他、ドア部は黄色テープの貼付と窓へ京葉車両センター独自のステッカーが追加されています。新系列電車にすっかり慣れてしまったせいか、多少の古さも感じるようになりましたね・・・。