以前に青帯のBunkamra号を記事にしましたが、今回は同じくTOQ-BOXに指定されていた8634Fを捉えました。この編成はシャボン玉を先頭車にのみ装飾した8637Fとは異なり、編成全体に赤帯を廻して虹や楽器、音符のイラストが配されて一際目立つ存在でした。やはりステッカーの老朽化を理由にイラストが撤去されているものの、何故か側面の赤帯だけは残存しいるほか、こちらも8637Fと共に、2005年に車内案内表示器・自動放送の設置改造を受けており特異な存在になっています。前面は行先・種別共に三色LEDですが、側面は何故かフルカラーLEDというチグハグな装いになってしまいました。
他の8500系とは特に区別されずに運用される8634F。この編成は1985年の登場当初7両編成で東横線の各駅停車運用に就き、1986年に17次車の中間車3両を増結して本来の田園都市線に配属された経緯委があります。側面の赤帯は残されつつも長いこと更新していないようで、退色や劣化が近くで見るとよく分かります。イラストのステッカーを撤去して赤帯を剥がさないのは他編成との識別の為でしょうか?
上の8634Fが田園都市線に転籍するのと時を同じくして10両編成で一括製造された8636F。ATC装置の小型化で助士席側にも窓が設置され前面展望が利くようになりました。現在はLED表示などは設置されていないものの、座席のシートモケットを赤色に交換しています。
8634F車内設備。車内案内表示器・戸開予告装置が設置されている以外は通常の中期車と変わりません。最近になり一部編成に施行されている座席モケットの交換ですが、8634Fも交換されました。
ドア上の車内案内表示器(長津田駅停車中に撮影)は8637Fとまったく同一品。製造時期の違いで、8637Fでは化粧板仕上げだった鴨居部分がステンレスになっています。今後置き換えが進行する8500系ですが、最後の方まで残るとしたら、この8634Fと8637Fになるのでしょうか。