1999年、横浜市営地下鉄は戸塚〜湘南台間の延伸に伴い3000形2次車を登場させました。このグループは新しい3000形の意を込めて3000N(New)形とされ、6両編成7本が製造され運用されて来ました。初期製造の3000A形が新形式4000形へ置き換えが発表されるも3000N形に対しては機器更新の施工が計画され、継続使用されるものと思われましたが2024年度の事業計画では4000形2次車の製造で3000N形とS形を置き換えることが明らかになりました。
今回の置き換えについて、3000N形は令和11(2029)年時点で30年、S形は2000形から流用した台車が44年に達し、更新不可能な機器や部品の発生に伴い故障対応が困難になることが予想される為新型車両に置き換えるとされています。写真は未更新の37編成で置き換えは発表されましたが、前照灯や行先表示などの更新については予定通り実施されている編成が登場しています。
灯火類のLED化、行先表示のフルカラーLED化、はまりんプレートの撤去で印象が変化した33編成。これらの更新は予定通りですが、置き換えが決定したため、VVVFインバーター制御装置や補助電源装置の更新は見送られました。行先表示はスペースが狭い為、種別は一文字で表示するのが特徴です。前照灯・行先表示の双方ともコイト電工製が採用されました。
車内は大きな変化はありませんが、車端部優先席への黄色い手すりの新設の他、一部編成はドア付近滑り止めの警戒色化などが実施されました。これは総合車両製作所による施工とのことです。
車内案内表示もLED表示のまま最後まで更新されることは無くなりましたが、基盤が交換されたのか若干明るくなっている他、路線図が以前の黒地から白に改められました。
機器更新実施予定から一転して順次廃車になることが確定した3000N・S形ですが、あまり古さを感じない外観と設備な為、残念な印象ですね。導入される4000形2次車からは仕様変更があるかも注目ですね。