町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

小規模改良が続く相鉄8000系(グループカラー編成)

2023年06月19日 | 相模鉄道

新横浜線開通を控え、20000系量産車の増備により長年主力だった8000系は2020年より廃車が開始され初期製造の87018706Fが廃車、解体処分となり後期車である87088713F60両が引き続き運用されることになりました。湘南台駅構内での事故で廃車になった8707F以来の本格的な淘汰が開始された一方でリニューアル工事も施工となり8709F1編成がYOKOHAMA NAVYBLUE塗装への変更と車内への更新を実施されました。しかしこれ以降の工事は中断され、2022年からは先頭車の前照灯移設や自動放送装置の新設、座席シートモケットを11000系と同一品とし人数区分がされたバケットタイプに改める小規模改造に留まっています。

前照灯移設工事を受け、のっぺらぼうになった印象がある8710F。廃車になった初期製造車には室内更新と別に8709Fで現在も見られる車内側のガラス面をフラットにしたドアへ交換されている編成がありましたが、グループカラーで現存する編成は登場以来の原型ドアを維持しています。

8000系の最終増備車の8713F。今後はYOKOHAMA NAVYBLUE化とは別に前照灯移設工事と自動放送装置の新設を行うことが発表されており、前面窓下に前照灯を配置したスタイルは見納めになる予定です。なおこの編成は2023618日のミステリーツアーに起用され、正面のみ登場時の赤帯仕様にリバイバルされ定期運用を再開しました。

登場から長らくオレンジ系で中央部に1人分の区分を表した座席でしたが、交換により印象が変化した車内。改良工事を受けながらも原型ドアに座席袖部はステンレス製手すりによる構成を維持し、大型袖仕切りの新設は見送られるなど過渡期のような印象です。

セミクロスシート車の車内。ボックス席部分も含めてバケット化され、掛け心地は大幅に改善されました。これらの改造により僅か6編成ながら袖仕切りを大型化した編成と手すり構成の編成、YOKOHAMA NAVYBLUE化された8709F3形態が存在しています。

鴨居部にはLEDスクロール式の車内案内表示器を新製時より設置しています。初期製造編成は大型3段式のものが妻面に取り付けられていましたが、最終的には後期車と同様に揃えられました。9000系ではYOKOHAMA NAVYBLUE化の際に液晶画面化されましたが、8000系では見送られています。

リニューアル工事の内容が簡易化され、中途半端な存在になってしまった感がある8000系ですが、改造は継続され今後も長く運用する意思はあるようで何よりです。11000系に類似した配色・設備になっているので、個人的に残る編成はこのままでも良さそうな気がしますね。

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YNB化が進まない在来形式(2)相鉄11000系

2023年06月17日 | 相模鉄道

相鉄デザインアッププロジェクトが発足し、既存車両のYOKOHAMA NAVYBLUE化が発表され、初めて9000系がその第一陣として登場し早くも7年目に入りました。既存の車両もYOKOHAMA NAVYBLUEへ順次変更しリニューアルするとの触れ込みでしたが、意外にその動きは遅く、10000系と8000系はごく一部の編成に施工されたのみで、11000系は全編成が未施工のまま登場以来の姿を保ちながら運用されています。登場以来動きが見られない形式ですが、2014年からマスコットキャラクターの「そうにゃん」をラッピングした特別編成に起用されており、早くも今年で10代目になりました。

20223月から本年3月下旬まで運転されていた11003Fによる9代目そうにゃんトレイン。相鉄の広報として働くそうにゃんの一日をモチーフにしたデザインでした。新横浜線を介したJR線直通運転は本形式を改造して対応する計画がありましたが、保安装置の搭載に関する改造コストや、JR側からの乗り入れ車両となるE2337000番台と電動車の組成の違いなどから12000系による新造に変更されてしまいました。

10代目そうにゃんトレインに起用されたトップナンバーの11001F。歴代そうにゃんトレインの全てのデザインを見ることができるようになっており、来年3月下旬までの運転を予定しています。11000系は先述の通り、相鉄本線系統での運用に留まっていますが、西谷〜羽沢横浜国大間に回送運転で入線することがあります。

最近の写真が撮影できていなかったので、過去の記事より再掲載です。E233系に準拠したデザインの車内は今日に至るまで変化がありません。いずれYOKOHAMA NAVYBLUEに装いを改める時が来たら12000系に類似した配色になるんでしょうね。

登場時と比較して変化が生じたのがこの液晶画面のデザインで、新横浜線開通後に12000系や20000系に準じたデザインに変更になりました。隣は動画広告用ですが、新横浜線全線開通のPRが流れています。

まだまだ大きな動きは先になりそうですが、直通車との識別も兼ねてこのままの装いで良いのでは・・・という気がして来ましたね。

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相鉄バスの現行主力車両・2代目いすゞエルガ・日野ブルーリボンハイブリッド

2023年06月13日 | 相鉄バス

全国の事業者で導入されているフルモデルチェンジした2代目エルガですが、相鉄バスでは2017年より導入開始し、2018年より平成28年排出ガス規制適合車に移行しました。現在は統合車種である日野自動車ブルーリボンのハイブリッド仕様車と共に導入されており、相鉄バスの新たな主力として勢力を拡大しつつあります。一方で、いすゞ自動車・日野自動車共に外観や車内に大きな差異が無くなった為、かつてのような車両のバリエーションは見られなくなって来ました。

現在の一般路線車の主力である現行エルガ2860号車(2PG-LV290N22018年式)。綾瀬営業所所属車で、左側給油仕様のオーソドックスな仕様です。同所の車両では初の白色LEDによる行先表示になりました。2859号車と同時に導入していますが、この2台の導入で2003年式のKL-UA452KANの内、富士重工業17E8251号車と初めて西日本車体工業96MC8355号車が廃車になっています。

エルガと共に2018年より増備が進められている日野ブルーリボンハイブリッド車(2SG-HL2ANBP2022年式)。ハイブリッド車は実に20年振り、日野自動車製大型路線車は13年振りの導入となりました。外観は屋上のユニットの筐体やHybridのロゴ以外大差無くなっています。

上の4222号車と同時に配置された4221号車をリア部から。日野ブルーリボンハイブリッドは2021年の導入車より標準的な左側給油仕様から右側給油仕様になり、タイヤハウス上の運転席直後の座席が廃止される一方で前扉直後の座席が復活し、これは以後導入のエルガにも反映されています。

車内設備。写真はブルーリボンハイブリッドで撮影したものですが、乗客視点では通常のディーゼル車であるエルガもほぼ共通で大きな差異は無くなってしまいました。趣味的には面白みが薄れましたが、前扉直後の展望席が途中から復活したのがせめてもの救いです。

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登場24年目で相鉄線直通を開始した東急3000系

2023年06月11日 | 東京急行電鉄

1999年に東横線で登場し、2000年の目蒲線系統分離により誕生した目黒線の主力車両として運用されている3000系は長らく6両編成でしたが、車体構造を5080系向け増結用中間車と同一仕様にした車両を新造の上で組み込み8両編成で相鉄線への乗り入れを実施することになりました。中間車が実際に登場したのは2022年のことで実に23年振りの増備再開となり直通開始まで1年を切った同年8月より急ピッチで工事が進められ翌年310日に最後の編成が出場し現在は全編成が相鉄線への直通運転に充当されています。

相鉄本線内に直通して来た30003104F2000年の営団(東京メトロ)南北線・都営三田線直通開始時に本格的に増備され、既に古参の部類に入る車両ですが、東急目黒線の所属車の中では一番数が多く(300013編成、505010編成、30203編成)2020年代に入ってからも直通運転の主力車両としての運用が続くことになりました。

朝の南北線・埼玉高速鉄道線直通急行に充当中の3111F。今でこそ埼玉県内でも姿を見れるようになった東急車ですが、最初に埼玉県内まで定期列車で乗り入れたのはこの3000系でした。また登場時から他社線内折り返し運用も多い形式でしたが、今回の新横浜線開通により、新たに相鉄本線内完結列車が登場し、ホームこそ違いますが東横線が地下化されて19年の時を経て再び地上の横浜駅に定期で姿を見せるようになりました。

横浜市民にはお馴染みの東急車ですが、やはり相鉄線内運用に入ると違いは一般利用者にも伝わっているようで、新横浜線開通初日からしばらくは相鉄線の始発駅の横浜に東急車が海老名行きや湘南台行きとして発着する姿に戸惑う旅客が見受けられました。

相鉄線直通対応化でLED表示器は17インチ液晶画面に換装され、当然ながら新横浜駅より先の相鉄線内は表示デザインを同社の他形式に合わせた内容で案内を実施しています。こうした変化は直通が活発な首都圏の鉄道らしい一面ですね。

昨日アクセスカウンターを確認したところ訪問者数100万、閲覧数230万を突破していました。いつもご覧頂いている皆様に厚く御礼申し上げます。

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相鉄線乗り入れを開始した東急5080系(初期車)

2023年06月07日 | 東京急行電鉄

本年318日の東急・相鉄新横浜線開通により、東急目黒線からは8両編成化された3000系と5080系が相鉄線乗り入れを開始しました。どちらも初登場から20年以上が経過していますが初期車を含め全編成に増結用の新造中間車を組み込んでおり、3020系が未だ相鉄非対応(20235月現在)であることから依然として東急車の主力として活躍しています。

朝の通勤時間帯にのみ見られる急行高島平行きに充当される5183F2006年登場の5次車に当たる編成で、同時期の東横線5050系に合わせてフルカラーLED式行先表示と液晶画面による車内案内表示を目黒線向けの車両では初採用しました。

相鉄本線を走行する2002年登場のトップナンバー5181F。製造から実に20年目にして8両化され、現在は地下鉄〜東急から相鉄線に直通するロングラン列車の他、相鉄線内のみで完結し地上の横浜駅に入線する運用も設定されました。

車内設備(5181Fにて撮影)は前回の後期車と比較するとステンレス仕上げのドアや袖仕切りの形状が異なり、大分印象が違っています。因みに51835184F2編成は更にラインデリア整風板が変更されるなど細かい相違点があります。なお、座席に関しては初期製造車はやや座面が薄い片持ち式バケットシートでしたが、後に後期車と同一品に交換されました。

東急新横浜線内の案内を表示する17インチワイド液晶画面これも51835184Fから初採用され、51815182FLEDのまま存置されていましたが現在では全編成が17インチ画面に統一されました。

今やすっかり初期製造グループは製造から20年以上が経過して古参扱いすらされる年代になって来ましたが、この5080系については中間車を新造して組み込んでいる為、相当長期間の活躍が期待できそうな予感です。

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