三菱ふそうの大型路線バスであるエアロスター(2代目)は1997年より本格的な量産型ノンステップバスがラインナップに加えられていますが、2010年5月よりワンステップ仕様車の改造扱いとなる大型ノンステップ車が追加されました。第一号車は神奈川中央交通に導入されましたが、都営バスにも同年度に85台が一気に導入され主力車両になりました。
2010年下半期に導入された内の1台であるV361号車(LKG-MP37FKF・2010年式)。先述の通りワンステップ車をベースにした為、車高が従来のノンステップバスよりも高くなっています。中扉上部の照明はオプションでしたが、この車両からメーカー標準装備になりました。
同型式で2011年導入のW401号車。この代から早速マイナーチェンジがあり、正面に掲出しているノンステップバス表示の差し込み口が右から左に変更され室内照明のLED化、また車内確認ミラーや冷房装置の吹き出し口の形状変更などが実施されています。
側面窓の天地寸法が拡大され天井が高くなったことで開放感のある車内になりました。通勤ラッシュ対応の為、後部の座席配置は1人掛けとし通路幅を確保しています。
車内前部に設置している液晶画面の停留所名表示器。かつては2段表示のLEDによるものでしたが、2016年までに年式に関係なく全車両が換装されました。文字のみだったLED式に比べて、大幅に表示する情報量が増えています。
現在のところは、いすゞ車と燃料電池バスのトヨタ車が中心になりつつありますが、2020年10月14日に路線バス新車の入札公告が公開され、11月27日に三菱ふそうバス・トラックが落札したことで実に8年振りに三菱ふそう車が導入が再開されることになりました。都営バスで現行モデルのMP38系列は初の事例になるので、実車の登場に期待が掛かります。