町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

ちょっと異端の東急バス・三菱ふそうエアロスターS

2024年05月17日 | 東急バス

国内自動車4メーカー全ての車両が在籍する東急バスでの西日本車体工業ボディー架装車は、2000年度に日産ディーゼル社製シャーシとの組み合わせで池上営業所に配置されたのが始まりでした。導入は2010年度までと長期に渡り継続され、2007年〜2009年の間には三菱ふそう・エアロスターのOEM供給車であるエアロスターSの導入も並行して実施し東京城南地区〜神奈川県の幅広いエリアで見られるようになり、一時期の主力車両となりました。現在は経年により廃車と他社への譲渡が進行しています。

三菱ふそう車主体だった瀬田・目黒・淡島・下馬の各営業所に配置され、やや異端な存在のエアロスターS(PKG-AA274KAN・2007年式)。この車両は当初目黒に配置され、2018年9月に下馬営業所に転属となっており、バックアイカメラが設置され現在も残存しているのが特徴です。

瀬田営業所所属車。こちらは2009年式で三菱ふそう純正車と共に運用されています。瀬田営業所は2001年3月16日より東急トランセへの業務委託を実施しており、車両にもトランセ所属を示すステッカーが貼られていました。2024年3月31日で委託は終了し、翌日からは東急バス直営に戻ったため正面のステッカーは見られなくなっています。

リア部。先述の通り、目黒営業所に所属した車両にはカメラが備えられていましたが、その他の営業所の配置車には設置されませんでした。

一昔前のバリアフリー対応ノンステップ・ワンステップ車ではお馴染みだった紫系の一般座席と水色系の優先座席の組み合わせが残る車内。車体再生工事施工時などに新モケットに交換されるため、現在ではなかなか見れなくなって来ました。

 

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YNB化が再開された相鉄10000系

2024年05月15日 | 相模鉄道

機器更新や前照灯の改造を受けながら車体の内外は従来通りという半更新の形態で運用に復帰し施工がしばらくの間止まっていた相鉄10000系のYNB塗装化ですが、本年度は3編成が施工されることになりました。これにより前照灯の改造を受けてのグループカラー仕様編成は10703F1本のみ2024年5月時点)となり、長らく見慣れたステンレス地の10000系が急速に数を減らすことになります。

10両編成のトップナンバーである10701F。直角カルダン駆動や台車の外付けディスクブレーキなど相鉄車の技術的特徴が全て解消され、尚且つJR東日本E231系の構造をほぼそのまま採用した初の形式でしたが、その為かVVVFインバーター制御装置の更新改造は同社の長野総合車両センターで実施されました。大手私鉄の車両がJRの工場に出入りするのは極めて珍しく、保安装置とワンマン対応改造施工の為に入場した小田急4000形に次いで2例目です。

8両編成でYNB化された10704F。この編成より車体の改造・塗装以外にVVVF制御装置更新も、かしわ台車両センターで施工するように改められました。

車内は座席モケットや吊り手が20000系列で採用されたものに交換され、登場時から明るいグレーだった化粧板と相まって統一感が出ましたが、座席のクッション材などの交換はされず硬めの座り心地は変わらずです。

ドア上の車内案内表示器についても9000系のような液晶画面化はされず、LED表示のまま存置されました。スクロール表示対応に改修されてるとはいえ、さすがに前時代的な感は否めず何とかして欲しかった部分でもあります。

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横浜市営地下鉄3000N形、機器更新計画が撤回され4000形2次車で置き換え廃車へ

2024年05月13日 | 横浜市営地下鉄

1999年、横浜市営地下鉄は戸塚〜湘南台間の延伸に伴い3000形2次車を登場させました。このグループは新しい3000形の意を込めて3000N(New)形とされ、6両編成7本が製造され運用されて来ました。初期製造の3000A形が新形式4000形へ置き換えが発表されるも3000N形に対しては機器更新の施工が計画され、継続使用されるものと思われましたが2024年度の事業計画では4000形2次車の製造で3000N形とS形を置き換えることが明らかになりました。

今回の置き換えについて、3000N形は令和11(2029)年時点で30年、S形は2000形から流用した台車が44年に達し、更新不可能な機器や部品の発生に伴い故障対応が困難になることが予想される為新型車両に置き換えるとされています。写真は未更新の37編成で置き換えは発表されましたが、前照灯や行先表示などの更新については予定通り実施されている編成が登場しています。

灯火類のLED化、行先表示のフルカラーLED化、はまりんプレートの撤去で印象が変化した33編成。これらの更新は予定通りですが、置き換えが決定したため、VVVFインバーター制御装置や補助電源装置の更新は見送られました。行先表示はスペースが狭い為、種別は一文字で表示するのが特徴です。前照灯・行先表示の双方ともコイト電工製が採用されました。

車内は大きな変化はありませんが、車端部優先席への黄色い手すりの新設の他、一部編成はドア付近滑り止めの警戒色化などが実施されました。これは総合車両製作所による施工とのことです。

車内案内表示もLED表示のまま最後まで更新されることは無くなりましたが、基盤が交換されたのか若干明るくなっている他、路線図が以前の黒地から白に改められました。

機器更新実施予定から一転して順次廃車になることが確定した3000N・S形ですが、あまり古さを感じない外観と設備な為、残念な印象ですね。導入される4000形2次車からは仕様変更があるかも注目ですね。

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登場10周年を迎えたE233系6000番台・横浜線

2024年05月01日 | JR東日本

長きに渡り国鉄時代は首都圏に新型車を投入し、捻出される経年の浅い車両を周辺線区や地方電化路線に転用する手法が採られて来ました。横浜線もその一つで、かつては山手線などで活躍した73形や103系が回されており、車両のカラーも不揃いなまま運用されている姿が日常的に見られました。転機が訪れたのは分割民営化から1年が過ぎた1988年で、転用車から直接新型車を導入する方針に転換した為、ドア窓の寸法を拡大した独自の205系電車が導入され大幅なサービス改善が行われました。

その205系も、近年のJR東日本の施策で新車に更新されることとなり、2014年2月から写真のE233系6000番台によって僅か半年で置き換えられました。車体の幅を拡大したことから定員が1割増加し、輸送力増強も同時に実現しています。今年で登場から早くも10年目を迎え、現在はATO関連機器や非常用梯子の設置などワンマン運転への準備工事が進んでいます。

横浜線の特徴として、正面と帯に「YOKOHAMA LINE」のロゴと葉のマークを掲出していますが、JR東日本の通勤電車でオリジナルロゴが配されるのは初のケースでした。葉のマークは沿線の神奈川県横浜市・相模原市・東京都町田市の市の木に指定されている欅の葉をモチーフにしているそうです。

車内の座席はラインカラーと同じ緑系ですが、これは東神奈川駅で同一ホームに発着し、直通運転を行う京浜東北・根岸線の同系列との識別も兼ねています。座席以外はほぼ他路線向けと同一ですね。

車内案内表示は首都圏で御馴染みの17インチワイド液晶画面ですが、製造メーカーは日立でドアチャイムの音程が京浜東北線・根岸線用とは異なる他、戸閉装置もリニアモータ式を採用しました。分類としては通勤型で尚且つ同一線区を走行しながら、何故このような違いがあるのか謎です・・・。

2020年7月には横浜線と京浜東北・根岸線向けにワンマン運転対応のE235系を導入し捻出したE233系を他路線に転用する計画が報道されていましたが、前述のようにワンマン改造工事が2022年から施工されるようになった為、中止は確定しE233系の継続使用の方針になったようです。さすがにコロナ禍と半導体不足の影響下で1000両以上の新造車を導入するのは無理があったようですね。

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