町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

小田急8000形界磁チョッパ制御車、引退か・・・?

2019年06月18日 | 小田急電鉄

2002年より大規模な車体更新工事が開始され、2013年に160両全編成に施工が完了した8000形ですが、一番最初に更新の対象になった8251F・8255Fの2編成は、3000形が大量増備される前の段階だったため、車体と車内設備の更新修繕に留まり、走行機器は界磁チョッパ制御のまま現在まで活躍を続け、抵抗制御車の7000形LSE車が全廃された現在は、唯一の直流主電動機の車両になってしまいました。

動向が注目される中で新型通勤車両の5000形(2代目)が発表され、今年中に10両編成1本を導入し、来年2020年度に5編成を更に増備することが発表されました。その内訳を見るに、真っ先に置き換えられるのはホームドア非対応になり、新宿発着の運用から撤退した1000形ワイドドア車と、他形式との併結も行わなくなり運転性能面に難がある8000形界磁チョッパ制御車であることは想像に難くなく、遂に先が見えて来たようです。

2013年で、8000形4両編成が更新を終え、4両側にはブレーキ読替え装置も省略されたことで、1000形未更新車以外との併結も不可能になり10両編成で新宿発着の急行・快速急行からも事実上撤退してしまいました。今となっては、上り先頭車の電連(8000形では唯一電連の増設を行わず、原型の姿を保っています)や女性専用車表示も無用の長物です・・・。

エメラルドグリーンの化粧板にブルーの座席の寒色系だった従来から大幅に印象が変わった車内。2003年度施工の編成から3000形3次車と同等の機器でVVVF化され、床の主電動機点検蓋は廃止されますが、界磁チョッパ制御車では存置され、一目で判別可能です。

ドア上の車内案内表示器は、黒枠ですが実は2000形との共通品のようで、英語表示の文字の書体が異なっています。余り触れられませんが、これも他編成との差異ですね。

 

今のところは普通に運用されていますが、2編成の内8255F6両は余り状態が良くないのか、側面行先表示を外していたり(他編成への供出か故障?)、自動放送の使用を停止しているなどの目撃情報が多くなっているようで、もしかしたら廃車第一陣になってしまうかのような状況になっています。8000形自体が全廃されるわけではないので、静かに2編成とも去って行くと思いますが、その時まで撮影だけでなく懐かしささえ感じるようになってしまった界磁チョッパ制御のサウンドと乗り心地を楽しんでおきたいですね。

コメント (6)
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【訃報】京急800形、引退・・・

2019年06月16日 | 京浜急行電鉄

本日の貸切列車を最後に、1978年以来活躍して来た800形が全ての運用を終了しました。これで長年京急の象徴だった前照灯一灯に片開きドアの車両が消滅してしまいました。

京急では初となる、ワンハンドル式運転台やFRP材を使用した車内など、当時としては画期的な設備を満載して登場した同系も、初登場からは40年と半年を数えるまでになり、よくぞここまで活躍出来たな・・・としみじみ思います。

晩年期は、唯一残っていたエアポート急行の運用からもホームドア新設計画で終了し、普通運用に徹し最後を飾りました。

更新工事を繰り返し、1500形(登場時)と同じ配色になった車内。700形全廃後は、異色の片開き4扉車として存在感を放っていましたが、ホームドア計画が持ち上がると、この設備が仇となってしまいました。威勢のいい音を立てて勢いよく開閉する片開きドアも、京急のみならず関東大手私鉄からは完全に消滅です。晩年期は普通列車を利用すると必ず遭遇するような形式だっただけに、未だ全廃の実感が湧きませんが、40年余に渡って愛用されたことは賞賛に値するでしょう。

保存車両というより記念碑的な感がありますが、東京都豊島区の丸善が入る藤久ビル(ジュンク堂書店のすぐ隣です)1階には前頭部が西武新2000系・東急7700系と共に保管・展示されており、現在は唯一自由に見ることが出来る800形となっています。しかしながら前頭部だけというのは物足りなさもあり、1両でもいいので800形も保存になることを期待したいですね。

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東横線沿線散歩・その4 副都心線7000系後期車

2019年06月14日 | 首都圏の地下鉄

千代田線から6000系が消えて久しいですが、ほぼ同じスタイルの車体で登場した有楽町線・副都心線の7000系は大改造を受けて東急・横浜高速・東武・西武の4社直通も行い、大車輪の活躍を見せています。しかし、とうとう新形式17000系の導入が発表され、現在の7000系は順次置き換えられることになりました。

ドアを新形式並みの大窓に交換した後期車グループ。千代田線の6000系、半蔵門線の8000系で施工された5M5T化改造車とほぼ同じ更新工事を受けた編成です。このタイプは8両編成しか存在せず、副都心線系統のみで運用されています。

室内更新やVVVF化、帯色変更で内外共に大きく変化した7000系ですが、他線とは違い副都心線のワンマン運転対応設備とATOを搭載する必要があった為、全編成で10000系に準じた運転台に交換するなど、非常に大掛かりな改造工事になりました。

基本的には6000系の5M5T編成と同じ車内設備。こちらの三菱VVVF車は6000系のそれと同一の磁励音を発する為、かつて小田急線に急行で直通していた頃の同系を偲ぶことが出来ます。サウンドが同じという点は大きく、初期車よりもこちらの方が、より強くその面影を感じさせてくれますね。

副都心線対応改造時に、全編成に設置された2段式LED表示器。乗り入れ先の路線に入る度に表示される文章や内容が変化して、面白い設備だと感じていましたが、遂にこれらも消えてしまいますね。

5月1日より、新元号「令和」の歴史がスタートしましたが、それと共に急速に昭和期の車両が次々姿を消して行こうとするのは、やはり時代の変化を痛感させられます。しかし7000系も後期車とはいえ、登場から30年余、初期車に至っては40年を超えてしまいました。車両のライフサイクルが早くなった首都圏でむしろここまで活躍していることは異例なのかも知れません。引退間近になって後悔しないように、活きた姿を沢山記録して行きたいですね。

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東横線沿線散歩(3)東急東横線内を行く西武6000系ステンレス車

2019年06月12日 | 西武鉄道

2013年の東京メトロ副都心線~東急東横線直通開始以来、6年余の歳月が経過しました。あれから東横線を走行する東武東上線・西武池袋線の車両もすっかり日常の光景になりましたが、筆者は未だに東横線を利用した際に東武・西武の車両が来ると「おっ」と一瞬気を取られてしまいます(苦笑)

西武池袋線からは、有楽町線直通運転を控えて1992年に登場した6000系が直通対応車として用いられますが、登場から既に27年目を数え長年続いた西武鉄道の黄色い電車から脱却し、初のステンレス車として無彩色に青帯という新たなスタイルを確立した同系もすっかり中堅選手の立ち位置になりました。これらは後に加わったアルミ車編成も踏襲し、ステンレス車とイメージを揃える為にグレー塗装に青帯を巻く仕様になっています。

LED表示が切れてしまいましたが、特急和光市行きに充当中の6000系。東横線と直通開始後も、西武車による副都心線和光市発着になる運用が数本設定されました。終点の和光市では東武東上線の地上専用車とも並ぶ場面が見れるのは面白いところです。

アイボリー系の化粧板に青系のバケットタイプロングシートの車内設備。登場時以来それ程変化していませんが、登場から長らく搭載していたLED式の車内案内表示が30000系に近い15インチ液晶画面に換装されました。VVVFインバーター制御により主電動機が三相交流化された為、床の点検蓋が廃止されています。この他、車内放送の自動化も西武鉄道では初めての事例でした。

ドア上の15インチ液晶画面による案内表示(写真は池袋線の有楽町線直通列車で撮影)です。池袋線所属の副都心線直通対応車は全て換装工事を終え、登場時からのLED式車内案内表示器を備えるのは、試作的要素があり地下鉄対応改造工事から外された新宿線所属の量産先行車のみになりました。

現在はVVVFインバーター制御装置の更新が進み、今しばらくは安泰と思われますが西武鉄道では座席指定列車向けの40000系を全車ロングシート・トイレ設備無しとした編成の増備を発表しており、それらが順次運用を開始すれば何らかの変化(地上線運用の増加など)があるかも知れません。


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都電6086号車が久々に公開

2019年06月10日 | 東京都電

今年もまた東京都交通局の荒川電車営業所にて路面電車の日記念イベントが開催されました。今年は久しぶりに保存車両である6086号車が展示されるとのことで、短い時間ではありますが、出向いて来ました。

見ると幸せになる黄色い電車として、他事業者とのイベントなどにも起用された8810号車と並んで展示される6086号車。今年の開催日(69日)は生憎の不安定な空模様で、残念ながら車庫内での展示&撮影会になってしまいましたが、古巣へ奇跡の里帰りを果たした6086号車を間近で見れるだけでも至福のひとときです。

元々この6086号車は1976年の廃車後は個人の邸宅で保管されていたものですが、荒廃や維持に掛かる手間からあわや解体寸前になっていたところを鉄道博物館の学芸員であった岸由一郎氏の尽力により、2008年に荒川電車営業所への奇跡的な里帰りが実現したものでした。交通局は今後も末長く保存し活用して行くとの指針を示しています。

尚、里帰りに尽力した岸氏は同年614日に発生した岩手・宮城内陸地震で被災し、復元された6086号車を見ることなく35歳の若さでこの世を去ってしまいました。岸氏は車両研究の他、消滅した中小私鉄の資料・車両保存に精力的に取り組まれており、鉄道界に於いて余りにも大きな損失でした・・・。

会場の外の都電おもいで広場のPCCカー5500形は、車体の補修と再塗装を行なったのか色合いが変化していました。以前よりクリーム色の黄色味が強くなりましたが、現役時代もこんな色になっていた時期があるんでしょうか?

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