西武鉄道と東急電鉄・小田急電鉄「サステナ車両」を授受 各社連携して、SDGsへの貢献を加速してまいります :西武鉄道Webサイト
関東大手私鉄である西武鉄道は、同業他社よりサステナ車両(西武独自の譲受車の呼称)としてVVVFインバーター制御電車を同業他社から購入する旨を発表し衝撃を与えていましたが、今月26日に正式発表となりました。その内容は東急9000系・小田急8000形を両形式合わせて100両を譲受し主に支線区に導入するという、これまた予想を超えた展開になりました。
導入が決定した小田急8000形ですが、こちらは国分寺線での運用になることが明らかにされており最初の編成は2024年から運転開始とされています。恐らくは現在残存している6両編成が譲渡になるものと思われますが、当初のサステナ車両は無塗装であることが示されていた(後に削除)ので、普通鋼製車体の車両が選ばれることになるとは驚くばかりです。
東急9000系については西武秩父線・狭山線・多摩湖線・多摩川線での運用で主に101系、新2000系、4000系の置き換えを見込んでいるようですが、こちらは西武線内ではかつて共に活躍した5050系と、もしも秩父鉄道線乗り入れ運用が継続されるなら元8090系・8500系とも再会することになり、趣味的にはかなり熱い並びが展開されることになります。
置き換えられることになった新2000系。それまで3扉が主体だった西武通勤車の4ドア化を進め主力に成長した形式ですが、近年の首都圏では珍しくリニューアル車両も界磁チョッパ制御のまま存置されたこともあり廃車が始まっていましたが今後は更に急速に引退が進むようです。
池袋線・新宿線の運用からは撤退あいたものの支線区で細々と運用され、近年はリバイバル塗装で懐かしい姿を見せていた新101系も遂に引退へ。同時に西武鉄道の3ドア通勤電車も見納めです。
小田急・東急グループと西武グループで思い出されるのは、やはり箱根山戦争と伊豆戦争ですが、21世紀に入り技術的交流を始め車両の譲渡まで現実になろうとは正に「事実は小説よりも奇なり」です。堤康次郎や安藤楢六、五島慶太らが今の三社を見たら何を思うか。