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オランダ編1 ガイドブックとのギャップ

2018-12-03 11:24:18 | Weblog

写真上はベルギーのアントワープ駅。1895年から10年かけて建造された宮殿のような駅だ。マーブルの大理石の金が施され、まるで19世紀に迷い込んだような気分になる。写真下がオランダのデンハーグ駅。ガラス張りの立体的な建物が近未来的。


【路上で食べる?】
日本でオランダ、ベルギーのガイドブックを眺めると、不思議なことに気づきました。ベルギーには美食の国との見出しとともに、おいしそうな料理の写真と気合いの入った文章が並ぶのに、オランダについてはほとんど書かれていないこと。

 たとえ書かれていても、「これは褒めるところがなくて、字面でごまかしているな」と見抜ける文章だったりします。仕事で食レポを書いていたので、その気持ちがわかるのです。
中には「オランダの人々は食べる時間を惜しむので、路上でサンドイッチを食べる姿が普通です」などと書いた10年前のガイドブックまでありました。

 どうやら歴史的背景もあってベルギーはカトリックの国、オランダはプロテスタントの国で気質が違うらしい。前者は日常の食をも楽しみ、後者は質実剛健なのだとか。歴史の本も合わせて読み進めると、深く納得できて、行く前の予備知識でオランダは貧しくとも働き者、食に時間を割かないというイメージができあがってきました。

 雲南やアジアの辺境の地域と違い、ヨーロッパは事前学習する素材に事欠かないので、読むだけで行った気になってしまうのです。

 そういうわけでベルギーを去る電車に乗りながら「さらば、美食の国」と心の中でハンカチを振り、気持ちを切り替えるべくひたすら車窓の白い牛の群れや風力発電の数多くの風車を眺めていたのですが、実際に行くと、うれしいことにオランダもまた美味の国だったのでした。

【美しい鉄道駅】
 ベルギーのアントワープからブレダで乗り換えデンハーグ・セントラル駅へ。

 ハーグといえば国際司法裁判所のある街程度の知識で行ったのですが、駅は透き通った青と黄色の電車の映えるモダンなデザイン。アントワープ駅が「世界一美しい駅」と称される、ネオ・ゴシック建築の重厚な石造りで、まるで別の時代に紛れ込んだようなたたずまいだったので、このギャップだけでも別の国、という気がしてきます。

 またアントワープ駅に限らず、ベルギーのどの駅でも人の姿がまばらだったのですが、ハーグ駅では人の動きが感じられ、現代にたどりついたような気持ちになりました。たった1時間20分電車に乗っただけで、ずいぶん違うものです。
(つづく)

※いろいろ見てきて、食べてきました。少し、雲南から離れますが、この話は雲南にもつながる予定ですので、よろしかったらお付き合いください。
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