写真はカルモナ市立博物館の入口。
【カルモナ市立博物館】
カルモナの街はコンパクトな中空の街でした。ちょっとわかりにくい例えかもしれませんが、群馬県の沼田市のような感じ。街に入るにはどうやっても、崖のような道を登らないといけない。そのかわり、街の上からみた眺望は抜群です。
元伯爵邸だったホテル・アルカサール ラ レイナ(Alcazar de la Reina Hotel)の内装は落ちついた大ぶりの家具がそろい、窓は大男でも入れそうな高さ。娘はごきげんです。
みやげもの屋のない、地元の人が時折、通り過ぎるだけの石畳の道をブラブラと歩いて街の中心にある市の博物館に行きました。16世紀以来のマルケサ・デ・ラス・トーレス宮殿の一角を利用したところです。狭いけど趣のある中庭がアンダルシアの雰囲気。少し荒れてはいましたが。
https://turismo.carmona.org/en/museo-de-la-ciudad/
市の博物館では、旧石器時代の発掘物からローマ時代の遺物やすばらしいモザイク画の床、大理石の彫刻などを見学しました。18室に分かれていて、最初のローマ時代までは驚くべき物量と丁寧な解説で並んでいたので、これは全部見るのに午後一杯かかると覚悟を決めたところ、中世に入ったあたりで力尽きたように展示が簡単になり、空の部屋と現代美術が雑然と並んで終了となったのでした。
ここで特筆すべきなのが、博物館併設のレストラン「ABACERIA MUSEO」です。窓はガラスではなく、木戸なので、物理的に暗く、入ると、客が一人、ちょうど食事を終えたところでした。時間は15時近く。じつはここに到着した13時ちょうどにいい匂いがして、入ろうとしたのですが、まだ開店してない様子だったので、この時間になったのでした。
調理場に向かって声をかけると、奥からバタバタとオーナーシェフが現れて、サーブから料理づくりまですべて一人で行ってくれました。
スペイン語のメニューしかなかったので勘を頼りに注文しました。
いずれも家庭料理のような気取りのない、やさしい味。スペインで一番、口にあったかもしれません。そのメニューの一端をご紹介しましょう。
スペイン風オムレツ
チョリソーとポテトのオムレツの上に生ハムのせ。どちらかのハムのしっかりと発酵した味わいと塩味が絶妙
バカリャオ(タラの干したもの。ポルトガル語ではバカリャウ。スペイン語ではバカリャオという)のマヨネーズのせ。
トマト煮添えも美味。
牛肉のホロホロ煮。
ポルトガルと違って固いが、しっかりとビール(?)で煮込まれている。フライドポテトも固いが、味がよい。
食後酒(娘はノンアルコールのレモン風味)もサービスされました。たいへん美味でした。
(つづく)
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