(ロシア、イラン、ベネズエラ、サウジアラビアの4カ国で世界の石油と天然ガス資源の1/2を独占!)
(2)国別埋蔵量
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/3-1-T01.pdf 参照)
埋蔵量を国別に見ると、原油と天然ガスの合計埋蔵量が最も多い国はロシアの3,687億バレル(以下いずれも石油換算)であり、世界全体の12%を占めている。ロシアは石油埋蔵量では世界8位(882億バレル)であるが、天然ガスの埋蔵量(45兆㎥、石油換算2,805億バレル)が非常に多いため合計埋蔵量では世界一となっている。
ロシアに続くのがイラン、ベネズエラ及びサウジアラビアであり、それぞれの埋蔵量はイラン3,593億バレル(内訳、石油1,512億バレル、天然ガス2,081億バレル、以下同じ)、ベネズエラ3,313億バレル(2,965億バレル、348億バレル)、サウジアラビア3,167億バレル(2,654億バレル、513億バレル)である。以上の4カ国が合計埋蔵量3千億バレル以上であるが、ロシアとイランは天然ガスが石油を大きく上回っているのに対して、ベネズエラとサウジアラビアは天然ガスの埋蔵量がロシア及びイランに比べて非常に少ないという特徴がある。これら上位4カ国だけで世界の石油と天然ガス資源の半分近く(46%)を独占している。
第5位はカナダで石油の埋蔵量は1,752億バレル、天然ガス埋蔵量は125億バレル(石油換算)である。第6位のカタールは石油埋蔵量が世界13位の247億バレルに対し、天然ガスは世界3位の25兆㎥(石油換算1,575億バレル)を有しているため合計埋蔵量の世界ランクが高い。
7位から10位まではイラク(石油換算合計1,657億バレル、以下同じ)、トルクメニスタン(同1,536億バレル)、UAE(同1,361億バレル)、クウェイト(同1,127億バレル)であり、世界の上位10カ国が埋蔵量1千億バレル以上の資源国である。このうちトルクメニスタンは埋蔵量の殆どが天然ガスであり、これとは逆にクウェイトの場合は殆どが石油である。上位10カ国の世界シェア合計は78%に達する。
(続く)
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